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「勉強しろって言うくせに、自分はスマホばかりじゃん」と息子に言われ→画面を見せると

  • 2026.5.19
ハウコレ

40代の私と中学2年生の息子。最近の私の小言にうんざりしていた息子は、ある夜とうとう「自分はスマホばかりじゃん」と言い放ったのです。私は思い切って、画面を見せることにしました。

口うるさくなっていた私

息子は中学2年の秋から、目に見えて成績が下がっていきました。志望校のことを考えると気が気じゃなくて、つい「勉強したの?」「スマホ置きなさい」と何度も言うようになっていたのです。

夫は出張続きで、家のことは私一人で見ている状態でした。仕事もここ数か月、新しいプロジェクトで在宅勤務が増え、夜遅くまでチャットでチームとやりとりすることもしばしば。

リビングのソファに座って、ずっとスマホを操作している姿を、息子には何度も見られていたと思います。

「自分はスマホばかりじゃん」

その日、息子が塾から帰ってきたのは夜9時を回った頃でした。私はソファに座って、上司から「今夜中に確認お願いします」と入ったチャットに返信を打っていたところです。鞄を置いた息子は、こちらを一瞥してから、ぼそりと言いました。

「勉強しろって言うくせに、自分はスマホばかりじゃん」

低い、押し殺したような声でした。「これは仕事なの」と言いかけて、口をつぐみました。確かに、その言葉だけで自分を正当化するには、私自身が後ろめたい瞬間も、なかったとは言えなかったのです。

画面を見せた

少し考えて、私はスマホを息子に向けて差し出しました。

「……これ、見てみる?」と。

打ちかけだった「明日朝までに確認お願いします」というメッセージ。スクロールすると、塾の先生からの「お母様、最近の様子で気になることはありますか」という相談、家計簿のアプリ、息子の志望校の説明会の案内も並んでいます。でも、私はそこで止まらずに、こう続けました。

「でもね、確かに、ニュースとかSNSも見てた。完全に言い切れないのは事実」

一瞬うつむいた息子は、ぽつりと「……俺も、母さんが何してるか、見てなかった」と返してきたのです。

そして...

あの夜から、私はリビングで仕事をするときは、できるだけパソコンに切り替えるようになりました。息子も、家にいるときはスマホをダイニングの隅に置くようになっています。

スマホの画面に何が映っているかは、外から見てもわかりません。だから、お互いに見えないものを見ようとしないまま、ただ「相手はサボっている」と決めつけていたのだと思います。

あの夜、見せて、見せられた画面が、私たちの会話の入り口になりました。完璧な親子ではないけれど、これからも少しずつ、お互いを見ていけたらと願っています。

(40代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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