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「これ食べていきな」自分のために買われたはずのお菓子を伯父に手渡した母→子供心に残ったモヤモヤ

  • 2026.5.14
「これ食べていきな」自分のために買われたはずのお菓子を伯父に手渡した母→子供心に残ったモヤモヤ

祖母の家のテーブルに、僕のために置かれていたお菓子

子どもの頃の、なんでもない夏の日の話です。

祖母の家に遊びに行くと、テーブルの上に、僕の好きなお菓子が並んでいました。

祖母と母が、僕が来る前に、僕のために買い揃えておいてくれたものです。

「○○、好きなだけ食べていいからね」

母がそう言ってくれて、僕はそわそわしながら、座布団の上に正座をして待っていました。

箱の角の、つやつやした包装紙。

大袋の中で、ガサガサと音を立てる小袋たち。

テレビでよく宣伝していた、ちょっと高めのチョコレート。

子どもの僕にとっては、その日いちばんの楽しみが、テーブルの上にぎゅっと詰まっていました。

「いただきます」と手を合わせかけた、その瞬間です。

玄関のチャイムが鳴りました。

玄関に立っていた伯父と、テーブルから消えていった袋

「あらまあ、誰かしら」

祖母が腰を上げ、母も玄関へ向かいます。

立っていたのは、年に数回しか会わない、僕の伯父でした。

「近くまで来たから寄ってみたよ」

伯父は、手土産も持たず、にこにこと家にあがってきます。

そして、祖母と母を見つけるなり、テーブルの方へ目を向けたのです。

「お、なんかいいもんあるじゃないか」

その瞬間、母がふっと立ち上がり、テーブルのお菓子の半分を、ぱぱっと別の袋にまとめ始めました。

「これ食べていきな」

そう言って、母はその袋を、伯父にすっと手渡したのです。

祖母も、横で「持って行きな、持って行きな」とにこにこ顔。

子どもの僕は、座布団の上で固まったままでした。

(…それ、僕のために買ったやつ)

口の中だけで、言葉が転がります。

けれど、子どもの僕には、それを声に出す勇気がありませんでした。

伯父はにこにこ顔のまま「悪いね、悪いね」と言いながら、袋を抱えて家を出ていきました。

テーブルの上には、半分になったお菓子だけが残ります。

「さ、食べていいよ」と母が笑いかけてくれましたが、僕の手はなかなか伸びませんでした。

あの日の、座布団の上で固まっていた数秒間を、大人になったいまもはっきりと覚えています。

大人の人間関係や、義理や付き合いがあるのは、いまなら頭では分かります。

けれど、子どもの自分が抱えた小さな違和感は、何十年経っても、胸の奥のどこかに残り続けているのです。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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