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【ネタバレあり解説】観る前から偏見で語ってしまった人ほど本編観て!『プラダを着た悪魔2』

  • 2026.5.2

ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、ネタバレ上等な私見&本音でおすすめしますよ〜。

よしひろさん、「きのう何観た?」 『プラダを着た悪魔2』

story ファッション誌『ランウェイ』の名物編集長ミランダ(M・ストリープ)がSNSで大炎上。そこで、20年前に彼女のアシスタントだったアンディ(A・ハサウェイ)がフィーチャーズエディターとして着任。彼女らはナイジェル(S・トゥッチ)と共に指針を模索し、元同僚で今は『ランウェイ』誌の広告クライアントであるディオールの広告責任者となったエミリー(E・ブラント)に連絡を取ることに。
監督:デヴィッド・フランケル/原作:ローレン・ワイズバーガー(『Revenge Wears Prada: The Devil Returns』)/出演:メリル・ストリープ、アン・ハサウェイ、エミリー・ブラント、ジャスティン・セロー、ケネス・ブラナー、スタンリー・トゥッチ ほか/配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン/公開:現在、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー中
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文句言う前に本編観て

よ、ようやく! 昨年撮影が告知されてから待ち続けてきた『プラダを着た悪魔2』がようやくお披露目〜! あのですね、先に申し上げておきますと、2006年の前作は絶対に観ておいたほうがいい。観ていない人で「もう映画館予約しちゃった。まにあわな〜い」って人は、映画館から帰って速攻で06年版を見直す時間を作って下さい。命令です。
 
その理由は、前作のキャラがそのまま年を重ねた設定で出てくるから、だけじゃないのよ〜。今回ネタバレは薄めでいきます。あまりにも言わなきゃいけないこと多過ぎなので、来週もう一回深堀りします(しつこく食らいつきます)。

うしろにちらっと写ってますが、今回はディオール様が大フィーチャーされます。

まず、音楽。今作も前作同様にセオドア・シャピロのスコア&「ヴォーグ」をはじめとする歌ものが使われます。たしかにマドンナ様の「カモン、ヴォーグ!」の声を聞いた瞬間、気分バクアゲになるんですが、ここで言いたいのはスコア。前作でのスコアがおしゃれな効果音的な役割だとばかり思っていたあたし、バカバカバカ。シーンごとにアンディの気持ちを表現しているあのメロディ……といってもなんとなくしか思い出せないでしょう。それでいいんです。なんとなくで。
 
そのなんとなくの感覚をもって今作を観たらべっくらこくわよ。同じメロディを使いながら、ものの見事にアップデートされたサウンドにしてるのよ! なので、アンディやミランダが出てくるシーンでは音楽に注目。いや、注目しないでも「あ、このメロディ!」って、ついニマニマしちゃうから〜。だって、冒頭シーンなんてくもった鏡をふきふきの歯磨き……って前作と同じで、あの曲よ(電動歯ブラシになりましたが)!
 
ちなみにセオドア・シャピロって、アン・ハサウェイの『マイ・インターン』(15)や、プラダと同じテーマの『LIFE!/ライフ』(13)も手掛けてるのよね。これらを観たことある人は分かると思うんだけど(どっちもいい映画だから観て!)、歌ものとスコアのバランスとサウンドの使い方が絶妙なのよね〜。

そして、もうひとつ公開日にいっとかないといけないのは、アンディのアシスタントになるジン・チャオって役。ほら、日本のネットニュースで大炎上したあのキャラよ。あのニュースに飛びついて「新作って人種差別なんでしょ、観ないわ!」と、作品を観る前から偏見で語ってしまった方ほど、本編を真っ先に観るべき。というのもですな、炎上したシーンだけではジンちゃんの活躍分からないから。はい、ここから冒頭20分シーンのネタバレ開始です。
 
アンディは、優秀な報道記者を称える賞の授賞式真っ最中、一斉メールでリストラされ、壇上で感情を爆発させたアンディがニュースに、一方、ミランダも不法な搾取によってメジャーになったブランドを擁護する発言が切り取られて、大問題に。イライアス・クラーク社会長は、広告主の対応のため無職になったアンディをフィーチャー・エディターに大抜擢するのね。そこで現れたのがジン・チャオ。
 
アンディは自分で動きたいタイプなので、アシスタントは必要ないと思って塩対応しちゃうのよ。で、ジンはなんとか気に入ってもらえるように、自分がどんだけ優秀かプレゼンするの。このくだり30数秒だけで判断すると、「あぁ、ステレオタイプ」って思うだろうけど、続きあります。
 

編集部のサンプルクローゼットでまたナイジェルにおねだり。アウトフィットの素晴らしさ&豪華さについては次回詳しくいきますわよ。

アンディは勘違いさせたことを謝ってジンをアシスタントに。で、最初から死亡フラグが立っていたあるキャラが亡くなったことで、ミランダの立場は急変するの。そんなミランダがコンサルからガン詰めされている密会(といいつつ、なぜかミランダが一度も行ったことがないカフェテリア)に、ジンちゃん乗り込む! 小芝居うって会話を録音!!
マジ機転が利く優秀なアシスタントだし、これがないと物語進まない、っていう重要キャラになるのよ〜。はい、これで本編20分くらいかな。
 
前作をよ〜く思い出して。アンディがミランダの家にブックを届けに行って失敗したときに、ミランダが言ったセリフ。「いつも似たタイプを雇うの。おしゃれで細くてうちの雑誌の崇拝者。でも裏切られてきた(中略)だから太った賢いコを雇ったの」。
 
太った賢いコ! サイズ6!!
 
で、“似たタイプ”の象徴になったのが、エミリーのお友達編集者役で出てきたでしょ、ジゼル・ブンチェン(今回そういう編集者はゼロです)。スーパーモデルじゃないとランウェイ編集部では務まらない……んじゃないことを、ミランダは前作のアンディの成功で学んだのよ。で、20年の間に、社会の価値観が大きく変わって、編集部は超多様化。第1アシスタントのアマリはインド系だし、第2アシスタントのチャーリーは男子だし(ヴェンティサイズ飲んでおしっこ我慢してます)。老若男女集う編集会議のシーンなんて最高よ。毒舌なことは変わらないミランダは、ことあるごとにNGワードを使って若い編集者をドン引きさせ、ナイジェルに「それはダメでしょ」と言われるの(しかも、ミランダはコンプラ違反を人事に報告されて、自分で上着をクローゼットに入れるようになりました)。
 
ジンちゃんは人種差別どころか、多様化した編集部のひとり、というわけ。皮肉なものよね、あなたが「こんなもの」といったのが、じつは社会の流れを汲み取った編集部の象徴だったなんて。以上よ(前作のセルリアンのシーンを真似てみました)。
 
 
というわけで長くなりましたので、今週はここまで。続く!

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