1. トップ
  2. 恋愛
  3. 妻の店を「売れない」と言い続けた俺のスマホに、隠していたものがあった

妻の店を「売れない」と言い続けた俺のスマホに、隠していたものがあった

  • 2026.5.2
ハウコレ

「お前のセンスじゃ売れない」と言い続けながら、俺はスマホの中でひそかに妻の店を薦め続けていた。あの夜、それが妻にバレたのだと気づいたとき、俺は眠ったふりをすることしかできなかった。

なぜ否定し続けたのか

妻が雑貨店を始めたとき、俺が最初に考えたのは「失敗したときに妻がどれほど傷つくか」ということでした。センスがないとは思っていなかった。むしろ妻が選ぶものは、俺には到底思いつかないような組み合わせばかりで、正直おもしろいと思っていました。

でも、店が軌道に乗る保証はない。大きく期待して失敗したら、立ち直れないんじゃないか。そんな不安から、「お前のセンスじゃ売れない」と言うようになりました。言えば諦めるか、悔しくてもっと頑張るか、どちらかだろうと思っていたのです。そのどちらでもない結果になるとは、考えていませんでした。

スマホの中でしていたこと

職場の同僚に妻の店のリンクを送ったのは、3ヶ月ほど前のことです。「嫁の雑貨屋なんだけど、センスいいから一度見てみてよ。リンク貼るね」と送ったら、思った以上に反応がよく、実際にいくつか売れました。

妻は気づいていないと思います。俺の名前では注文していないし、話したこともなかったから。メッセージ履歴は消さずに残していました。面と向かって言えない代わりに、そこだけが俺の本音でした。 

あの夜のこと

閉めようかと相談されたとき、俺は「だから最初から言ってたじゃないか」と言いました。あの瞬間、何か言うべきだとわかっていました。でも「実は売れるようにしてたんだ」と言えば、ずっと否定してきたことへの言い訳にしかならない。そう思ったら、何も言えませんでした。

深夜にソファで眠っていた俺は、妻がスマホを拾い上げる気配に気づいていました。眠ったふりをしたまま、画面が光るのを感じていました。胸の奥がじわりと重くなりました。

そして...

妻がこらえた息を吐くのが聞こえました。しばらくして、布団へ戻っていく足音がしました。

俺はソファの上で目を開けることができなかった。「センスがいい」と思っていたなら、最初からそう言えばよかった。メッセージ一本では、否定し続けた2年間は取り返せないとわかっていました。翌朝、妻は普通に朝食を作っていました。俺には、何も言えませんでした。

(30代男性・営業職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる