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「直接やり合うのは絶対やめよう」玄関にゴミを捨てていく近所の女。だが、夫が防犯ステッカーを貼った結果

  • 2026.6.11
「直接やり合うのは絶対やめよう」玄関にゴミを捨てていく近所の女。だが、夫が防犯ステッカーを貼った結果

玄関先に置かれていく見覚えのない袋

今の家に引っ越して数年、私が決めていた近所付き合いの方針はひとつだけだった。

穏便に、笑顔で、踏み込みすぎず。それで何年も平和に来ていたはずだったのに、いつの間にか奇妙なことが起きはじめた。

ゴミ収集の日でもないのに、自宅の玄関先に小さな白い袋が置かれている。

最初に気づいた朝は、風で飛ばされてきただけだと思って黙って処分した。しかし二度、三度と続けば話が違ってくる。袋はいつも同じスーパーのもので、中身も明らかに誰かの家庭から出た生活ゴミだった。

週に二度から三度、似たような時間帯に新しい袋が玄関の隅に置かれていく。

夫に話すと、夫もうっすら気づいていたという。

物騒な世の中でこういう嫌がらせを許す気にはなれず、私たちは犯人が誰なのかを静かに観察することにした。

カーテンの隙間から見えた高齢女性の姿

その朝は早起きをして、リビングのカーテン越しに玄関先の様子を観察していた。冷えた空気に肩を縮めながら待っていると、住宅街の通りを歩いてくる人影が見えた。

少し離れた家に住んでいるご年配の女性だった。普段は通りで会えば軽く会釈を交わす程度の関係で、悪い印象は一度も持っていなかった。

その人が、左右をきょろきょろと確かめながら歩を進め、誰もいないことを確認するように肩越しに振り返った。手にしていたのは、見覚えのあるあの白い袋だった。胸の中で何かが冷える音がした。

袋を玄関の隅にそっと置き、すぐに歩き去っていく後ろ姿を、私はカーテンの裏側から最後まで見届けた。

その夜、帰宅した夫に状況を伝えると、夫は腕を組んでしばらく黙ってからこう言った。

「直接やり合うのは絶対やめよう」

夫が選んだ防犯ステッカーと張り紙の効果

翌日の昼、夫がホームセンターで買ってきたのは防犯カメラ風のステッカーが数枚と、白い小さな張り紙用紙だった。

玄関の戸の見える位置にステッカーを貼り、その下に手書きで一文だけ短く掲げた。

「私有地へのゴミ放置はおやめください」

派手な脅し文句も、犯人を名指しする文言も入れていない。

読んだ人それぞれが自分のことだと察すれば足りる、そういう温度の張り紙だった。貼り終えたあと、夫がぽつりと「これで止まればいい」と呟いた。

翌日の朝、玄関先には何も置かれていなかった。さらに翌日も、その次の朝も、白い袋は二度と現れなかった。あの近所のご年配の女性とは、その後も通りで会えば普段通り会釈を交わしている。

けれど目はもう、決して合わせてこない。誰の中で何が起きていたのかは分からないままだが、私の玄関先に静かな朝がやっと戻った瞬間だった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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