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「ダメ出しばっかりしていたなぁ」遺品整理をする中で考える母への後悔と思い出【著者インタビュー】

  • 2026.5.1

【漫画】本編を読む

同居していた80代の母が亡くなり、遺品を整理することになった漫画家の堀内三佳さん。母が気に入っていたものから車椅子、仏具、仕事道具など多岐にわたるものを片付けている間に生まれたのは、母への後悔、そしてそこから得た教訓だった――。実際に母の遺品を整理した体験を綴ったエッセイ漫画『母の遺品整理で学んだ人生を軽くする方法』(竹書房)。その中で経験した物理的な困難から、もう届けられない母への想いまで。感じたこと、そしてそれを「人生を軽くする方法」と題して届けようと考えた経緯を堀内さんに伺った。

――お母さまの遺品整理をするなかで、どんなことを思い出しましたか?

堀内三佳さん(以下、堀内):ダメ出しばっかりしていたなぁと思いましたね。これは私が最近言われたことなんですけど、マスクをしていたら「そのマスクの形、おばさんがよくしているやつだよね」と“おばさんいじり”されるようになって。相手は冗談のつもりでも、年齢をいじられるのって嫌ですよね。母にも、何か私たちにはわからないけど似たような気持ちになったことがあったんじゃないかなと思うんです。できないことが増えてきたから「どうせできないでしょ」みたいな感じで接してしまっていたなとか。

――お母さまの遺品を整理することで、お母さまとの思い出を振り返ったりはしましたか?

堀内:母は針仕事をしていたので私にもいくつも作品を作ってくれたんです。母が残していた作品を見て、「いろんなものを作ってくれたな」と改めて思い出しましたね。私も「簡単に作れるだろう」と思っていたので当たり前に頼んで、気に入らないと「この布の素材が好きじゃない」とか言って使わなかったり。作れる人が周りにいなくなった今になって、悪いことしたなあと思いますね。

――家族ってそういうものだなという部分もありますよね。もしお母さまと同居していた頃に戻ったら、何かしたいことはありますか?

堀内:おいしいものをもっと食べさせてあげたかったなと思います。入院してからも病室から「あれを買って来て」という連絡がしょっちゅうあったんです。でも冬だったこともあって、なかなか届けるのが大変で。少し「そんなに言われても」という気持ちがありました。でもその連絡がぱったりとこなくなって。おかしいなと思ったら、薬が合わなくて胃に穴が開く寸前になってしまい。そこからはあまり食べられなくなりました。もともと食べるのが好きだったのですが、足腰が弱って入院前から食べに行ったり買いに行ったりするのも難しくて。もうちょっと食べたいものを用意してあげたかったなと思います。

取材・文=原智香

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