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「ごめんね、力不足で…」常に受け身で被害者を装う!すると相手が勝手に「罪悪感」を抱く!?これが精神的な『受動的攻撃』【インタビュー】

  • 2026.5.1

『まどか26歳、研修医やってます!』や『こころのナース夜野さん』、『私だけ年を取っているみたいだ。ヤングケアラーの再生日記』などを描く、漫画家・水谷緑(@mizutanimidori)さんが描く『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』は静かに怖い、現実にも目にする出来事が描かれている。今回は、本書を紹介するとともに話を聞いた。

ため息や返事を遅らせることで「不本意である」と意思表示をする

『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_022 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_022 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_023 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_023 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_024 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_024 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_025 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_025 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_026 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_026 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_027 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_027 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_028 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_028 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_029 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_029 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_032 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_032 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_033 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_033 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_034 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_034 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_035 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_035 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房

主人公のアヤは、争いごとが嫌いでいつもニコニコしている穏やかな性格。思ったことは主張せず、常に受け身だが、気に入らないことがあるとため息や無言になったり、体調不良を起こす。ある日、仕事が遅くなったアヤは、夫が帰宅するまでに夕飯が作れなかった。夫は妻の仕事は「事務でしょ?」と失笑し、「仕事が遅いんじゃない?」と言う。夫にマウントを取られたアヤは、「ごめんね、力不足で…」と小さく笑う。

『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_058 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_058 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_059 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_059 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_060 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_060 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_061 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_061 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_062 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_062 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_063 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_063 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_064 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_064 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_068 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_068 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_069 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_069 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_070 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_070 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_071 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_071 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_072 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_072 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房

静かな仕返しは翌日の体調不良。微熱で休みたいというアヤの代わりに夫が冷蔵庫を開けると、たくさんの作り置きが並んでいた。これは一体?妻としていたらなかったと反省したアヤが昨日作ったものを見て、夫は「こんなに頑張っていたんだ…」と、罪悪感が刺激される。「漫画にも描いてますが、『受動的攻撃』とはアメリカで生まれた概念で、日本ではまだあまり知られてないかと思います。本もあまりありません。日本人は受動的攻撃をする人が多いと聞きました」と話すのは、作者の水谷緑さんだ。

『こういう人いるよね』と身近に思ってもらえるように日常エピソードのリアルさにはこだわった

『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_011 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_011 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_012 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_012 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_013 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_013 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_014 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_014 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_015 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_015 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_016 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_016 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_017 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房
『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_017 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房

日本人はため息や返事を遅らせることで「不本意である」と意思表示をすることがある。これは日常的に誰でもやっていることだ。「誰でもやりますし、程度や状況によっては一概に悪いわけでもないと思います。無自覚な場合もありますが、暴力や暴言を使わずに相手をコントロールするのに有効な手段だとどこかでわかっているので、意識的にもやっています。ただ『攻撃』だとは思っていないです」。こうしてアヤは、静かに受動的攻撃を繰り返す。

水谷さんが「受動的攻撃という概念がある」と知ったのは、『こころのナース夜野さん』(小学館)を制作中、専門家にインタビューしたことがきっかけだった。「もともと暴力に関しては興味がありました。自分は近しい人に依存しがちなタイプなので、カウンセリングを受け、その仕組みや生い立ち、対処法を考えるうちに、自分も他者に支配されたり、他者を支配していると自覚して、支配や暴力を身近に感じるようになりました。そんななかで、『こころのナース夜野さん』(小学館)という精神科の漫画を描いたときに、妻や子どもにDVや虐待をした男性の加害者に取材したことがありました。その際、暴力をふるうのは悪いことというのは大前提として、100%加害者に非があるという考えに少し疑問を持ちました。相互の関係があるのではないかと。被害者とされる側にも多少は何かあるケースもあるのでは?と専門家の方に聞いたところ、『受動的攻撃という概念がある』と教えていただき、取材を進めました」

本作では、「たとえば、友人と食事するときに受動的攻撃をするとしたら、友人にどんな言動をとるか、などを心理士さんに聞きながら、会社、家庭での日常シーンでの受動的攻撃の言動を考えました。また、友人知人にも、受動的攻撃をしてる人が周りにいないか聞いて、エピソードを集めていきました。そして、極端に受動的攻撃をする人を主人公にして、そのような人は、人生の局面でどのような選択をし、言動を取るか、流れを考えていきました。『こういう人いるよね』と身近に思ってもらえるように日常エピソードのリアルさにはこだわりました」と話すように、日常的に誰でもやってしまう行動が作品に投影されている。

取材協力:水谷緑(@mizutanimidori)

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