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超リアルな「ロボット・アロワナ」が、お世話不要の高級魚水槽を実現【動画あり】

  • 2026.4.30
本物そっくりに泳ぐロボット・アロワナ。※イメージ / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部

高級魚アロワナは、その優雅な姿から「水中のドラゴン」と形容したくなるほど、観賞魚として強い存在感を放ちます。

しかし実際に飼うとなると、生き餌の準備や水質管理、大型水槽の維持など、想像以上の手間と責任がのしかかります。

ではもし、その“理想の魚”を、世話も命の負担もなく楽しめるとしたらどうでしょうか。

中国の企業FullDepthが開発したロボット魚は、まさにその問いに真正面から答える存在です。

そしてこの技術は、単なるインテリアを超えて、「動物を飼う」という行為そのものを見直すきっかけになるかもしれません。

目次

  • お世話を必要としない「ロボット・アロワナ」
  • ロボットが「飼う体験」を問う

お世話を必要としない「ロボット・アロワナ」

アロワナは、南アメリカやオーストラリア、東南アジアに生息する淡水魚です。

最大で約1.2メートルにも成長し、その美しさから観賞魚として高い人気を誇ります。

しかし飼育は簡単ではありません。

生きた餌が必要であることに加え、水質を厳密に維持しなければならず、さらに大型の水槽も不可欠です。

こうした条件から、アロワナは“憧れはあっても気軽には飼えない魚”といえます。

この課題に対して登場したのが、FullDepthが開発した「インテリジェント・ソフトボディ・バイオニック・アロワナ」です。

このロボットは全長約69センチ、高さ約20センチ、重量約3.8キログラムと、水槽内で存在感を放つサイズを持ちながら、本物のアロワナの動きを再現することを目的に設計されています。

最大の特徴は、その泳ぎの自然さにあります。

一般的な水中ロボットはプロペラで進むものが多いのに対し、このロボットは柔らかい胴体を動かし、魚が泳ぐような推進を目指しています。

さらにFullDepth社によれば、このロボットは魚の泳ぎを生み出す体の動かし方をモデル化し、そこに人工知能(AI)による制御を組み合わせています。

そのため、ただ尾びれを左右に振るだけでなく、姿勢を細かく保ちながら、アロワナらしいゆったりした泳ぎを再現できるとされています。

性能面でも、最高速度は約1.9km/h、リチウム電池による連続稼働時間は最大約12時間とされています。

見た目だけでなく、1回の充電で長く泳げる点も、水槽内で眺める観賞用途には重要です。

つまりこのロボットは、単なる模型ではなく、アロワナという生き物の「動きのらしさ」を再現することを目指した存在なのです。

では、このロボットはどれほど本物に近いのでしょうか。(次項で動画が確認できます)

ロボットが「飼う体験」を問う

このロボット・アロワナは、基本的には水槽内を自律的に泳ぎます。

決まった位置に固定された飾りではなく、水の中を動き回るため、眺める側には本物の魚に近い存在感を与えます。

また、浅い水深であれば無線リモコンによる操作も可能です。

家庭用水槽ではそこまで深く潜る必要はありませんが、仕様上は最大約20メートルの水深で動作できるとされています。

このような機能により、ロボット・アロワナは「手入れ不要に近い水槽体験」を実現します。

生きた観賞魚のような餌やりや病気の管理は不要で、基本的には日々の充電が中心になります。

もちろん、水槽そのものの掃除や機械としての扱いは必要ですが、生き物を飼う負担とは大きく異なります。

このロボットは中国で導入されていますが、それ以外の国では正式販売されていないようです。

最終的な小売価格は未確定ですが、1台あたり約5000ドル(約80万円)を予定しているとされています。

もちろん5000ドルは安い買い物ではありません。

それでも、種類や個体によっては本物のアロワナが数十万ドルに達することもあるため、高級観賞魚の代替として考えれば、別の意味で現実的な選択肢ともいえます。

観賞魚を飼うことには、餌やりや水質管理だけでなく、生き物を人間の生活空間に合わせて管理するという責任が伴います。

ロボット魚は、そうした負担を減らす選択肢として考えることもできます。

そして、この超リアルなロボット魚は、私たちに疑問を投げかけています。

見た目や動きが十分に本物らしいロボットで満足できるなら、「私たちはあえて生きた動物を飼う必要があるのか」というものです。

一方で、「本物の命だからこそ価値がある」と感じる人も少なくないでしょう。

ロボットがどれほどリアルになったとしても、その感覚を完全に置き換えることができるのかは、まだ答えの出ていない問題です。

ロボットが本物に近づくほど、私たちは「本物を求める理由」を問い直すことになるのかもしれません。

参考文献

Amazingly lifelike robofish is made for maintenance-free aquariums
https://newatlas.com/robotics/bionic-arowana-robotic-fish/

Intelligent Soft-Bodied Bionic Arowana
https://www.fulldepthrov.com/Intelligent-Soft-Bodied-Bionic-Arowana-pd583183838.html

ライター

矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。

編集者

ナゾロジー 編集部

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