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「これからはEVの時代だよな」建売住宅を買った40代夫婦→数年後、工事業者の“予想外の一言”にゾッ

  • 2026.5.29
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

最近は、ガソリン価格の高騰や補助金制度の影響もあり「次はEV(電気自動車)に乗り換えたい」と考えるご家庭が増えてきました。実際、新築住宅の広告でも「EV対応」「将来充電設備設置可能」といった言葉を見かける機会も多くなっています。

ただし、この“EV対応”という言葉、実はかなり曖昧です。「コンセントを付ければすぐ使える」と思っていた結果、数十万円単位の追加工事が発生するケースは、決して珍しくありません。

今日は、将来的なEV生活を見据えて建売住宅を購入した40代ご夫婦が、“EV対応住宅”という言葉を信じたことで、後になって思わぬ問題に直面した実例をご紹介します。

「EV対応だから安心」と信じて購入した40代夫婦

数年前、私のいとこである40代のAさんが体験した話です。子ども2人の4人家族で、郊外の建売新築住宅を購入しました。購入当時、営業担当者からは「将来的にEVにも対応できますよ」と説明を受けていたそうです。

そのため、Aさん夫婦も「そのうちコンセント工事くらいすれば大丈夫だろう」程度に考えていました。実際、駐車場も2台分あり、見た目としては“普通にEV充電できそうな家”に見えたといいます。

ところが数年後。夫婦はミニバンからEVへ乗り換えることになりました。補助金も活用でき、維持費も下がる。「これからはEVの時代だよな」と前向きに考えていたそうです。

しかし、ここから想定外の問題が次々と発覚します。

「200Vが通せません」工事業者の一言で空気が変わった

EV購入後、Aさんは充電設備工事のため専門業者へ現地調査を依頼しました。すると、到着して数十分後、業者から予想外の説明を受けます。

「このままだと200V回路(EV充電に必要な高出力電源)が増設できません」

Aさんは意味が分からなかったそうです。詳しく確認すると、問題は複数ありました。

まず、分電盤(家全体へ電気を分配する設備)の容量不足。エアコンやIH、乾燥機などを含めると、既存容量ではEV充電を追加できなかったのです。

さらに問題だったのが、駐車場までの配線経路でした。本来であれば壁内部を通線(配線を内部へ通す工事)したかったものの、構造上かなり難しい状態だったそうです。

結果として、次のような大掛かりな工事が必要になりました。

  • 分電盤交換
  • 外壁穴あけ
  • 露出配管
  • 外部配線工事

さらに工事期間中は駐車場が使えず、近隣の月極駐車場を一時契約。結果、追加費用は約80万円。

Aさんは「EV対応って聞いていたのに…」とかなり困惑されていました。

実は「EV対応可」は意味がかなり曖昧

実際、不動産業界でもここは非常に誤解が多い部分です。というのも「EV対応」には明確な統一基準がありません。

例えば次のように、意味がかなり違うケースがあります。

  • 200V配線済み
  • 将来配線できる余地がある
  • 分電盤だけ対応可能
  • 単に駐車場近くへ電源がある
  • 配管スリーブ(配線を通す穴)だけ準備済み

つまり、今すぐ充電器が使えるとは限らないのです。

特に建売住宅では「将来的に工事できる可能性がある」程度で“EV対応”と表現されるケースも少なくありません。そのため、実際にEVへ乗り換える段階で「思ったより工事が大変」となるご家庭は増えています。

EV時代の住宅購入は“数年後”まで想定しないと危険

EV設備は「車を買ってから考える」では遅い時代になっています。特に建売住宅では、「EV対応」と書かれていても、実際には、

  • 分電盤容量
  • 200V回路
  • 配線経路

などが十分に整備されていないケースも少なくありません。

最近はEVだけでなく、IHやエコキュート、太陽光発電、蓄電池など、住宅全体の電力使用量が大きく増えています。そのため、後から設備を追加すると、想像以上に工事費が高額化しやすいのです。

可能であれば購入前に「実際にどこへ配線し、どの程度の工事が必要になるのか」まで確認しておくことが重要です。

特に、分電盤の位置や駐車場までの配線経路は、図面だけでは分からないケースも多くあります。

将来、どんな車や設備を使う可能性があるのか。そこまで見据えて住宅を選ぶことが、数十万円単位の想定外の出費を防ぐポイントになります。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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