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高校生にタイムスリップ!?“中身は大人”で部活はキツイ…。最後に明かされる「タイムスリップしていなかった」事実に驚愕!【作者に訊く】

  • 2026.4.25
青春サジェスチョン 乃(@no_2n2ru10)
青春サジェスチョン 乃(@no_2n2ru10)

この漫画はタイムスリップもののようで、単なるタイムスリップ漫画ではない。タイムスリップをしたように見せかけて、実は主人公だけが高校生に戻ってしまっている(若返ってしまっている)という設定の漫画なのである。中身は大人なのに、高校の授業を受け、試験勉強に苦戦し、きつい部活に参加して、「学生、しんどい…」ということを思い知らされる。タイムスリップだったら、宝くじか競馬で大儲けするという魅惑的なこともできただろうに…。主人公はもとの自分に戻れるのだろうか?

本作を描いたのは、乃(@no_2n2ru10)さん。2022年4月期「新世代サンデー賞(小学館)」で奨励賞を受賞し、2024年4月期「モーニング月例賞(講談社)」で奨励賞を受賞した新進気鋭の漫画家兼イラストレーターである。今回は本作について作者である乃さんに詳しく話を聞いてみた。

タイムスリップが描き出す大人と子供の距離、作者が込めたリアルな葛藤

青春サジェスチョン_P001 乃(@no_2n2ru10)
青春サジェスチョン_P001 乃(@no_2n2ru10)
青春サジェスチョン_P002 乃(@no_2n2ru10)
青春サジェスチョン_P002 乃(@no_2n2ru10)
青春サジェスチョン_P003 乃(@no_2n2ru10)
青春サジェスチョン_P003 乃(@no_2n2ru10)

高校教師である主人公・鳳先生だけが高校時代へと戻るという異色の設定は、一般的なタイムスリップ作品とは異なる視点を生み出している。作者の乃さんは、このアイデアについて「タイムスリップしてるようでしてないってどうかな?」という家族との会話から着想を得たと語っており、既存の枠組みにとらわれない発想が作品の核となっている。

乃さんにとっての処女作である「青春サジェスチョン」は、制作において困難も多かったようで「いざ描いてみたらまぁとんでもなく難しくて。自分の好きなタイムスリップを取り入れたことでなんとかモチベーションを保てました」と振り返る。

本作の魅力は、コミカルな展開のなかに織り込まれた鋭いテーマ性にある。冒頭で描かれる「大人はずるくて、夢をおしつけてきて、話聞いてくれなくて、頑固でプライドが高い」という言葉は、乃さん自身が子供の頃に抱いていた率直な感情そのものだという。そのうえで導き出された「誰かに選ばれる大人になろう!」というセリフには、単なる理想論にとどまらない葛藤がにじむ。乃さんは「描き終えてから数年経って、それがいかに曖昧で難しいかを痛感しています」と語り、このテーマが今なお答えの出ない問いであることを示している。

こうした思索を背景に描かれる鳳先生の奮闘は、読者に笑いと同時に自己を見つめ直す契機を与える。物語終盤では、彼だけがタイムスリップした理由が明かされ、鍵を握る女子高生の存在が意外な展開をもたらす構成となっている。最後まで読み進めることで、物語の本質と作者の問いかけがより鮮明に浮かび上がる作品である。

取材協力:乃(@no_2n2ru10)

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