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『歯磨きで血が出る…』“力を入れすぎただけ”と放置→数年後の健康診断で…50代男性に告げられた“意外な病気”【歯科医は見た】

  • 2026.6.13
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。歯科医師として、日々、食べることと口の機能のつながりを診ている鷹巣多紀です。

歯磨きをするとたまに血が出る、という経験をお持ちの方は少なくないかもしれません。「強く磨きすぎただけ」「疲れがたまっているせい」と思って、そのまま様子を見ているケースもよく耳にします。

今回は、そんな小さなサインを長年放置してきた50代の男性が、健康診断をきっかけに口の状態を見直した体験を紹介します。

Aさんに起きたこと

Aさんは、会社員として多忙な日々を過ごす50代の男性です。

数年前から歯磨きのたびに歯茎から少し血が出ることに気づいていましたが、「力を入れすぎただけ」と思い、特に気にしていませんでした。

ある年の秋、職場の定期健康診断で空腹時血糖値を指摘されました。「糖尿病予備群の可能性がある」と言われ、内科を受診したところ、医師から「歯の状態も確認してみてください」と一言もらったそうです。

久しぶりに歯医者を受診したAさんは、歯茎の炎症が広い範囲に及んでいることを指摘されました。出血はそのサインだったと知り、「そんなに進んでいたとは」と驚いたといいます。

歯周病と血糖値との関係

歯周病とは、歯を支える骨や組織に細菌が関わる炎症が起きる病気です。進行すると歯がぐらついたり、歯茎が下がったりすることがあります。

糖尿病がある方では、炎症へのからだの対応力が変化することがあり、歯周病が進みやすくなると研究で示されています。一方で、口の中に炎症がある状態が血糖値のコントロールに影響を与えることもあるとされており、両者は関係しあっています。

「血糖値を指摘されたら口も診てもらう」という視点は、これまでの医療ではあまり意識されてきませんでしたが、近年は歯科と内科が連携して管理する取り組みも行われています。

内科に通院中の方が歯医者で伝えたいこと

糖尿病や血糖値の管理で内科に通院している方は、歯医者を受診する際に以下のことを伝えてみてください。

  • 糖尿病の病名、または血糖値を指摘されていること
  • 飲んでいる薬(内服薬)の種類や量
  • 直近の血糖値やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の数値

これらを伝えることで、口のケアの進め方が全身の状態を踏まえた内容になります。

見逃しやすいサイン

歯周病は痛みが出にくいまま進行することがあります。次のような変化が続いているときは、歯科受診を考えるきっかけにしてみてください。

  • 歯磨きのたびに歯茎から血が出る
  • 起きたとき、または食後に口の中がにおう感じがある
  • 歯茎の一部が腫れている、または押すと痛む
  • 歯が以前より長く見える、または歯と歯の間に隙間が出てきた

複数が重なる場合は、早めに確認することをお勧めします。

歯茎の出血を「磨き方だけの問題」で終わらせない

「毎回のことではないから」と判断を後回しにしてしまうことは珍しくありません。ただ、歯茎の出血が繰り返す場合は、一度歯医者で状態を確認してもらうことをお勧めします。

健康診断の数値と口の状態は、切り離して考えられないことがあります。気になることがあれば、内科の担当医にも歯医者にも、遠慮なく伝えてみてください。


参考:
歯周病検診について(厚生労働省)
歯周病(e-ヘルスネット/厚生労働省系)

執筆・監修:鷹巣 多紀
大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。
歯科医師ママkiki|note: https://share.google/uUYsDiSMnkNKZCrOw

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