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身に覚えのない不倫容疑に困惑…自分をハメたのは親友!? 信じていた友人の裏切り、そして恋愛が人を変える恐怖を描いたコミックエッセイ【書評】

  • 2026.4.12

【漫画】本編を読む

『親友は、私の名前で不倫中』(エェコ/KADOKAWA)は、信じていた親友に裏切られるという衝撃の場面から始まる。

主人公の正子は、彼氏いない歴=年齢の女性。ある日帰宅すると、自宅の前で見知らぬ女性にいきなり「あなたが不倫している男の妻よ!」怒鳴りつけられる。身に覚えのない正子は困惑するが、相手が証拠として見せてきた写真には、自分と、親友・キヨの彼氏が親密そうに写っていた。だがその写真は、実はキヨを含めて3人で撮ったもの。なんと正子は、キヨと、キヨと不倫関係の男に身代わりとして利用されたのだった。

直接乗り込んできたサレ妻の不意打ちも恐ろしいが、本当に怖いのは「親友の裏切り」だ。物語が進むにつれ、読み手は「人はなぜここまで他人を利用できるのか」という気持ちになるだろう。正子は高校時代から趣味が合い、今もルームシェアをして一緒に過ごしているキヨをにわかに疑うことができず、彼女の言い分を信じ、寄り添おうと必死になる。しかし、キヨが率先して不倫関係を隠すために正子を利用していたことを知り、怒りと失望に打ちひしがれてしまう。

もともと正子とキヨは「彼氏なんていらない」と語り合いながら、ともに推し活をする親しい関係。だが、キヨに恋人ができたことをきっかけに、その関係は歪み始めていた。趣味や価値観が否定され、徐々に友情が崩れていく悲しみは相当なものだ。

不倫トラブルのスキャンダラスな展開もさることながら、「親友」という関係の脆さを描いている点も本作のポイントだ。正子が真実に近づくにつれて、「信じていた相手が一番怖い」という感覚を突きつけられ、そして友人の裏切りは時に恋愛よりも深く人を傷つけるということに気づくだろう。「あなたの隣にいる人は本当に味方か?」そんな問いを投げかけられた気分になる作品だ。

文=馬風亭ゑりん

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