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京都・祇園の春の風物詩、芸妓さん・舞妓さんが華やかに京の四季を舞う「都をどり」にうっとり

  • 2026.4.7

桜がほころぶ季節になると、京都の花街では春の舞踊公演が始まります。なかでも祇園甲部の「都をどり」は1か月にわたる規模の大きなもの。浅葱(あさぎ)色の華やかな着物をまとい舞う芸妓さん・舞妓さんの姿は、まるで絵巻物を見ているようです。春の祇園で、夢のようなひとときを過ごしてみませんか?

京都・祇園の春の風物詩、芸妓さん・舞妓さんが華やかに京の四季を舞う「都をどり」にうっとり
京都・祇園の春の風物詩、芸妓さん・舞妓さんが華やかに京の四季を舞う「都をどり」にうっとり

「都をどり」の会場は祇園甲部歌舞練場

京都・祇園の春の風物詩、芸妓さん・舞妓さんが華やかに京の四季を舞う「都をどり」にうっとり
壱等席・弐等席の入口。公演前のお茶席付き壱等席入口は別途

祇園甲部歌舞練場へは、京都駅からバスで約20分の祇園で下車します。花見小路を南へ下ると左手に見えてくる緑の和風屋根が歌舞練場入口です。

門をくぐり、開業したばかりの帝国ホテル京都を見つつ奥へ進むと、会場の祇園甲部歌舞練場に到着します。

京都・祇園の春の風物詩、芸妓さん・舞妓さんが華やかに京の四季を舞う「都をどり」にうっとり
左右が広く奥行が深い舞台。左右には花道もある

都をどりの始まりは1872(明治5)年。都が東京へ移った後、京都を再興しようと日本で初めての博覧会を開催した際に、芸妓さん・舞妓さんが舞を披露したことにさかのぼります。群舞というスタイルは、当時画期的なことだったそう。

その後、1913(大正2)年に、祇園甲部歌舞練場が都をどりのために建てられ、今では国の登録有形文化財になっています。

「都をどり」全八景には、毎年おなじみの流れがあります

京都・祇園の春の風物詩、芸妓さん・舞妓さんが華やかに京の四季を舞う「都をどり」にうっとり
左右の花道にそれぞれ10名の芸妓さん・舞妓さんが登場

150年以上の歴史を紡ぐ都をどりは、京舞井上流によって受け継がれてきました。「都をどりはヨーイヤサァー」という掛け声で始まり、1時間の上演中は1度も幕を下ろすことなく、全八景で春夏秋冬、そして次の春まで、名所や物語などを題材にした場面が次々と移り変わります。

京都・祇園の春の風物詩、芸妓さん・舞妓さんが華やかに京の四季を舞う「都をどり」にうっとり
衣装はその年ごとに京友禅の着物と西陣織帯をあつらえる

第一景は「置歌(おきうた)」。江戸時代、京舞井上流は宮中に出仕していました。そのため、毎年幕開けは、公家の御殿を模した銀襖の前で舞が繰り広げられます。

また、バックに流れる長唄も現代人に理解できる歌詞で唄われています。ぜひ、パンフレット片手にじっくり聞いてみてくださいね。

京都・祇園の春の風物詩、芸妓さん・舞妓さんが華やかに京の四季を舞う「都をどり」にうっとり
着物の肩口から咲き誇る枝垂れ桜は、初演当時からの伝統

第二景は、その年の恵方を意識したものになります。今年は南南東、梅の名所である奈良県の月ヶ瀬が舞台。

伝統芸能というと毎年同じことを繰り返すようなイメージがありますが、都をどりでは、毎年新作を上演し、趣向をこらした舞台を作り続けているそうです。

今年のテーマは「寛永行幸」

京都・祇園の春の風物詩、芸妓さん・舞妓さんが華やかに京の四季を舞う「都をどり」にうっとり
2人の都人が蹴鞠で遊ぶ場面。背景は二条城の二の丸庭園

都をどりは、毎年テーマが決められています。今年の「寛永行幸(かんえいぎょうこう)」は、江戸時代初期に、将軍・徳川家光とその父である秀忠が、後水尾天皇を二条城に迎え盛大にもてなした史実を題材にしたもの。今年は、その寛永行幸からちょうど400年の節目にあたる、記念の年なのです。

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池では優雅な舟に乗った舞人が胡蝶の舞を舞う

天皇は二条城に5日間滞在したそうですが、舞楽、乗馬、和歌、管弦、猿楽などさまざまな芸能、技芸が尽くされました。第三景ではその様子を舞で表現しています。

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3人の舞妓さんの愛らしさと、2人の芸妓さんのあでやかさが見どころ

第四景は、今、花手水が話題の京都にあるお寺「楊谷寺」が舞台です。境内に咲く乱れるアジサイ、そして色とりどりの花手水を、芸妓さん・舞妓さんが愛でる姿は優美そのもの。

後半は、勇猛な妖怪退治でスタート

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病に伏せる頼光を、侍女がかいがいしく世話をする

第五景は、今までの優雅な雰囲気が一転。時は平安時代、源頼光(らいこう)の妖怪退治にまつわる話です。

バックに流れる音楽も、長唄から浄瑠璃に変わり激しさを増します。ストーリーの展開に合わせ、お囃子や照明もダイナミックに変化。戦いの切迫感がひしひしと伝わってきます。そんな雰囲気でも、どこかしら上品さが漂うのは京舞井上流ならではですね。

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第六景は修学院離宮の浴龍池の絶景を愛でる

迫力ある第五景の後は、ふたたび風雅な世界へ。

第六景は秋の修学院離宮が舞台となり、華やかな群舞が繰り広げられます。第七景は冬の神泉苑での恋物語。このように、舞を楽しむもの、ストーリーを楽しむものなど、多彩な内容になっているのであきることはありません。

春爛漫の華やかなフィナーレ

京都・祇園の春の風物詩、芸妓さん・舞妓さんが華やかに京の四季を舞う「都をどり」にうっとり
30名以上の芸妓さん・舞妓さんが一堂に会するフィナーレ

第八幕は、寛永行幸をテーマにした都をどりの最後を飾るにふさわしいフィナーレ。晴れやかな鈴の音がシャンシャンと響き、桜に包まれた二条城を背景に芸妓さん・舞妓さんが次々と登場します。この贅沢な光景こそが、都をどりを一番感じられる瞬間かもしれません。

花街というと敷居が高く感じられるかもしれませんが、入場料は大人4000円~、学生2000円~とお財布にもやさしい都をどり。春の京都を訪れるなら、一度は目にしたい舞台ですね。

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