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スイーツマニアが厳選! パティスリーの焼き菓子コーナーが今アツい

  • 2026.4.2
HARUNA KAMIHASHI

これまでギフト用の「個包装」として店頭に並ぶのが常識だった焼き菓子に今、変化の兆しあり! オーブンから取り出した瞬間のリッチな香りと、サクサク、ふっくらとした食感。そのおいしさを味わって欲しいという思いから、あえて包装せず、当日の焼き上がりをそのまま提供している「焼き立てコーナー」が台頭。「手土産」としての焼き菓子から、焼き立てのライブ感を満喫するスタイルへシフトチェンジ。なかでも2025年にオープンした新店にその傾向が強い。今回、スイーツジャーナリストの瀬戸理恵子さんに今行くべきお店とおすすめアイテム3種を教えてもらった。

教えてくれたのは…

瀬戸理恵子さん
大学卒業後、会社勤めの傍ら東京とパリの製菓学校で菓子ディプロムを取得。渡仏してピエール・エルメ氏のもとで研修。帰国後はフード雑誌の編集者を経て2009年フリーランスに。パティシエの素顔と生き様に迫るYouTubeチャンネル「パティシエ・ノート」を主宰。
Instagram/@rieko_seto

Photos HARUNA KAMIHASHI Text RIEKO SETO

HARUNA KAMIHASHI

sarkara(サルカラ)/東京・三軒茶屋

高い技術とセンスで、感性豊かな味わいを作り出す

2024年12月、東京・三軒茶屋に誕生した「sarkara」は、「モンサンクレール」、「LE CHOCOLAT DE H」でスーシェフを務めた大井博司シェフが、バリスタの妻・あやさんとともに開いた、お菓子とスペシャルティコーヒーのお店。その日焼き立ての焼き菓子は、ギフトや特別な日のためだけでなく、“今日のおやつ”として日常のなかで気軽に楽しんでほしいとの思いから、常時10~15種をラインナップ。

ソテーした完熟バナナの自然な甘みと香りがいっぱいの「バナナブレッド」(右上)は、間に絞り込まれたとろりとしたバタースコッチキャラメルと、表面に散りばめられたサクホロのクランブルがアクセント。しっとりしていながらも軽やかな食べ心地がクセになる(¥540)。

「ブラウニー」(右下)は、「これでもか!」というほどにねっちり、濃厚に仕上げられた質感に驚かされるひと品。エクアドル産のハイカカオのチョコレートと、キャラメルチョコレート、やさしい味わいのスイートチョコレートがブレンドされ、ひと口かじればカカオの奥深いコクと甘さが押し寄せる(¥430)。

マカデミナッツのコクとホワイトチョコレートの甘さ、ベリーの甘酸っぱさが三位一体となる「チャンククッキー マカダミアベリー」(左)は、外は香ばしく、中はしっとり。焼いている途中にストロベリーキャラメルを絞り込むことで、フレッシュ感のある味わいに(¥460)。気取らず、飾らず、けれどもワンランク上を行く焼き菓子に、心動かされること間違いなし!

HARUNA KAMIHASHI

断面からおいしさを分析!

1 「チャンククッキー マカダミアベリー」は、みずみずしさを漂わせるストロベリーキャラメルがポイント。

2 「ブラウニー」はねっちり、3種のチョコレートが織り成す濃密な質感と味わい。

3 とろりとしたバタースコッチキャラメルが味わいを深める「バナナブレッド」。

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日々の暮らしに彩りを添える、パティスリー

1 「派手さよりも、長く愛されることを大切にしたお菓子作りをしていきたい」と語る、シェフの大井博司さん。

2 デザート感覚を取り入れた、繊細で季節感あふれる生菓子も人気。

3 個性豊かな味わいや食感が楽しめるマドレーヌやフィナンシェも充実。

sarkara/サルカラ

住所/東京都世田谷区下馬2-36-1
営業時間/10:00~18:00
電話/03‐6804‐0646
定休日/火曜日
Instagram/@sarkara.tokyo

HARUNA KAMIHASHI

Patisserie ondine (パティスリー オンディーヌ)/東京・赤羽橋

味も空間も本場さながらの雰囲気を味わえる

「アルノーラエールジャポン」のエグゼクティブシェフを務めた宮地弘毅さんが、2025年、パティシエの劉優華さんとともにオープンしたパティスリー。「フランス菓子の伝統に革命をひとしずく」をコンセプトに、自由な発想も加えた妥協のない味わいの表現を追求する。

「フランスのパティスリーの姿をそのまま日本に落とし込んだようなお店にして、お客様に喜んでいただきたい」と、カウンターの上には、ときにガレット・デ・ロワやアニョー・パスカル(フランス・アルザス地方のイースターのお菓子)といったイベントのお菓子や、キッシュ、塩味系のパンを含め、その日の朝に焼き上げられた香り高いヴィエノワズリーや焼き菓子を常時8~10種そろえる。

コロンとした円柱状の形が目を引く「クイニーアマン」(右)は、厚みを持たせて焼き上げることで、バターの風味豊かな生地と、香ばしくキャラメリゼされた表面との食感のコントラストがくっきりと(¥500)。

外はバリッ、中はモチモチとした「カヌレ ド ボルドー」(左上)は、バニラとラム酒が混じり合い、ふくよかな余韻を残す(¥350)。

「アップルパイ」(左下)は、カルバドスでフランベしたりんごのソテーの凝縮した味わいとほどよい食感、ほろりと崩れるフィユタージュ、シナモンシュガーがバランスよく調和(¥650)。パイはそのときどきの旬のフルーツを使い、季節感あふれるさまざまな味わいで登場する。緻密な手仕事によって生み出される奥深い味わいに、静かな感動が巻き起こる。

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断面からおいしさを分析!

1 バニラとラム酒の芳しい香りが混じり合う「カヌレ ド ボルドー」。

2 「アップルパイ」はフィユタージュにまとわせたシナモンシュガーが、りんごの甘酸っぱさを引き立てる。

3 バリッと香ばしいキャラメリゼと、ふっくら、バターの風味あふれる生地のコントラストが楽しい「クイニーアマン」

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早くも常連客に愛される店

1 芳しい香りとライブ感いっぱいのヴィエノワズリーや焼き菓子。

2 店名の「オンディーヌ」は、ラヴェルのピアノ組曲「夜のガスパール」より。

3 「おいしさの本質は良質な素材、職人の手仕事、毎日の積み重ねに『より良く』を求め続ける事」と語る、シェフの宮地弘毅さん。

ondine/オンディーヌ

東京都港区東麻布1-22-2 クレール東麻布1F
営業時間/10:00~18:00
電話/ 03-6230-9465
定休日/火~木曜
Instagram/@ondine.patisserie

HARUNA KAMIHASHI

Bonne Qualite (ボンヌカリテ)/東京・中目黒

シンプルで“おいしい”余韻が続くお菓子が揃う

2025年、「なかたに亭」や「パリセヴェイユ」、パリの「ジル・マルシャル」で修業した中野竜弘さんがオープン。ごく自然な日常に結びついた、シンプルに“おいしい”上質な菓子を提供したいとの思いを抱き、個性ある表現やていねいな手仕事などによって食べる人の想像を超える味わい作りを志す。スペシャリテの「ビスキュイ サヴォワ」やマドレーヌなど、常時約15品が並ぶ焼き菓子コーナーのコンセプトは、「季節感を大切にした、日常に溶け込むお菓子」。

マドレーヌ(右3種)は、アーモンドパウダー配合の生地に、ベリーのコンフィチュールを混ぜ込んだ「マドレーヌアマンドルージュ」(上¥400)、卵やバターのナチュラルな風味に心が和む「マドレーヌトラディション」(中¥360)、ピスタチオ風味の生地にピスタチオを散りばめた「マドレーヌピスターシュ」(下¥400)など。

香川産豊島レモンを使用した「レモンケーキ」(左上)は、レモンの皮と果汁をたっぷり使い、レモンシロップにくぐらせたしっとり生地と、レモンの清々しい香りと酸味が広がるシャリッとした糖衣が心地よくマッチ(¥420)。

「ガトーバスク」(左下)は、あられ糖を混ぜ込んで焼き上げたザクッと香ばしい生地に、ラム酒とアーモンドの風味が広がるカスタードクリームを閉じ込めて(¥560)。春は桜、夏はココナッツ、秋はキャラメルナッツなど、訪れるたびに異なる表情を見せる季節の焼き菓子が、目と舌を楽しませる。

HARUNA KAMIHASHI

断面からおいしさを分析!

1 ザクッ、シャクッとした生地の食感が小気味良い「ガトーバスク」。

2 表面はサクツ、中はフワッとした質感の生地にさまざまな素材を合わせ、多彩な味わいを表現した「マドレーヌ」。

3 「レモンケーキ」は、厚めにかけたレモンの糖衣がポイント。

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上質感を加味する、ディスプレイの愛らしさ

1 焼き菓子コーナーは、ディスプレイの美しさにも注目!

2 「ボンヌカリテ(Bonne Qualité)」とは、フランス語で“上質”の意味。

3 「もともと焼き菓子屋に憧れて、お菓子の世界に入りました」と語る、シェフの中野竜弘さん。

Bonne Qualité/ボンヌカリテ
東京都目黒区青葉台2-16-4
営業時間/10:00~18:00
電話/ 03-6820-8462
不定休(インスタグラムを要確認)
Instagram/@bonnequalite_tokyo


HARUNA KAMIHASHI

Pâtisserie "Basique"(パティスリー"バジック”)/東京・仙川

肩肘張らず立ち寄れる気軽さと堅実な技術が共存するパティスリー

「エコール辻東京」(現・辻調理師専門学校 東京)などで40年以上に渡って教鞭をふるった山﨑正也さんが、2025年、自店をオープン。「フランス菓子の“基本”を、大切に」をコンセプトに掲げ、シンプルながらも深みのあるベーシック(=バジック)なおいしさを真摯に届ける。その日焼き立ての焼き菓子は、マドレーヌやフィナンシェをはじめ常時8~9品がラインナップ。

「ティグレ」(右上)は、厚みを持たせて焼き上げたチョコレートチップ入りのフィナンシェ生地に、なめらかで奥深いビターガナッシュをたっぷり絞り込み、中に潜ませたサクサクのチョコレートがアクセント(¥480)。

「ファー・ブルトン」(右下)は、表面はカリッ、中はもっちりとした独特の食感が魅力的。アジャン産プルーンの自然な甘酸っぱさが、卵や生クリーム、ラム酒が混じり合うコク深い生地に溶け込み、奥行きのある味わいに(¥450)。

「ピティヴィエ」(左)は、歯を立てるとサクサク、やわらかく崩れ行く繊細なパイ生地に、しっとり、風味豊かなアーモンドクリームを閉じ込めて。艶やかな焼き色とレイエ(表面の模様)の美しさにも注目!(¥800)。「派手さよりも、素材の風味や食感、焼き加減といった基本をていねいに積み重ねることを意識しています」と語る、山﨑さん。「焼きたてならではのバターや砂糖の香ばしい香りは、お菓子の魅力の一部。視覚だけでなく香りでも選ぶ楽しさを感じていただけたらうれしく思います」

HARUNA KAMIHASHI

断面からおいしさを分析!

1 カリッ、むちっとした食感の対比がたまらない「ファー・ブルトン」。

2 「ピティヴィエ」は、パイ生地のはかなさと繊細さにため息。

3 「ティグレ」は、とろりとなめらかなガナッシュと、ザクッ、ふわっとした生地が至福のバランス。

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訪れるたびにワクワクする楽しさがある!

1 焼きたて・作りたての香りや食感をそのままに。

2
店名には、基本を極めるパティシエとしての心意気をこめて。購入したお菓子は近隣のカフェなどで食べられる曜日や時間帯もあるので、詳しくはスタッフに聞いてみて!

3
「 “気軽さ”と “質の高さ”の両立を大切にしています」と語る、シェフの山﨑正也さん。

pâtisserie "Basique"/パティスリー・バジック

東京都調布市仙川1-25-4 シティハウス仙川 1F
営業時間/11:00~18:00
電話/03-5314-9904
定休日/月~水曜
Instagram/@patisserie_basique

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