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まだまだ元気な60代のうちに。20代で母を看取った著者が考える、親の終活のタイミング【著者インタビュー】

  • 2026.4.1

【漫画】本編を読む

母親の余命がわずかと知った瞬間から看取りまでを描いたキクチさんのコミックエッセイ『20代、親を看取る。』(KADOKAWA)。そしてその2年後、今度は一緒に母を看取った父が自宅で倒れ、緊急搬送されてしまう。なんとか一命は取り留めたものの、倒れた原因は不明。ICU(集中治療室)に即入院することが決まり、キクチさんはまたもやさまざまな対応に追われることとなる。介護の申請から延命治療の有無まで対応するのは自分ひとりだけ。そんな顛末をまとめた『父が全裸で倒れてた。』(KADOKAWA)が2026年2月に刊行された。

誰もがいずれは経験することになる親との別れ。この2冊には親の不調と付き合うことへのメンタルの変化から、普段離れて暮らす親に変事があった時の対応方法まで多岐にわたる事柄が描かれている。看取りや介護の中で大変だったことや役に立ったこと。そして、キクチさんにとって困難を漫画にしていくことにどういう意味があったのか話を伺った。

――キクチさんはご自身が高齢出産で生まれた子であることから、子どもの時からお父さまとお母さまとのお別れが近いのではないかと不安に感じていたことがあったと描かれていました。それは小さい頃ご両親に伝えていたのでしょうか?

キクチさん(以下、キクチ):私の記憶の中ではないですね。ただ『父が全裸で倒れてた。』を描いたタイミングで「実は小学生の頃から、『私が大学に通う頃にはお父さん定年しているだろうし、収入とかどうなるんだろう』みたいなことをすごく思ってたんだよね」くらいのことは話したと思います。父は「そうだったの? 全然大丈夫だけどね。お金の心配だけはさせないように生きてきたつもりだからさ」と言っていて。まさにその通りでした。

――高齢出産といえど、お母さまは30代後半にキクチさんを出産されたということで。それは今の世代では割とたくさんいらっしゃる親子の歳の差だと思うんです。もし同じようなことで悩まれている方がいらっしゃったらどう声をかけますか?

キクチ:そうですね、高齢出産かどうかというよりは、親御さんが60代になった時にいろいろと考えておいた方がいいのかなと思います。40、50代ぐらいまでは私の親も元気で、大きな病気とかもなかったんです。それが60代から病気が増えてきて、70代になると人によってはもうかなり元気がない状態で。そこから終活について考えるのは大変だと思うんです。だからまだまだ動ける60代で終活を意識して子どもと話し合う機会を設けた方が、後々楽なんじゃないかなとは思いますね。

――本作は連載中から反響が大きかったとのことですね。

キクチ:応援の声をすごくいただけましたね。『20代、親を看取る』の時に父親のファンと言ってくださる方がたくさんいらっしゃって。『父が全裸で倒れてた。』の時は「お父さまがこんな状態なんて、無事を願わずにはいられません」とおっしゃってくださったり。私に対しても「無理をしないで」「頑張ってください」と温かい言葉をかけてくださる方ばかりで、とても嬉しかったです。

取材・文=原智香

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