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建築家が手がけた絶景カフェ15

  • 2026.3.25
Hearst Owned

旅行に欠かせないのが、カフェ。休憩や食事のために限らず、カフェを目的地に旅行プランを立てる人も多くいるのでは? 今回は、隈 研吾や内藤 廣、妹島和世などスター建築家が手がけたデザインの優れた空間と絶好の風景を満喫できるカフェを厳選してご紹介。



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ICOR NISEKO/北海道

設計/長谷川 豪

羊蹄山の雪解け水が育むニセコの大地。その恵みを享受するビューティーケアブランドの拠点として誕生したのが「ICOR NISEKO」。建築設計を担った長谷川豪は、交通量の多い国道沿いという立地条件を鮮やかに解消し、S字型の細長い建築によって外部の騒音を遮断。代わりにテラス側の小川のせせらぎを内部へと引き込み、自然の響きに満ちた静謐な空間を作り上げた。羊蹄山の水の流れを全身で感じられるこの場所は、季節ごとに表情を変える風景を収めた、まさに“自然のためのギャラリー”といえるだろう。

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空間の透明感を高めるのは、北海道出身のインテリアデザイナー、笹谷崇人が手がけたガラスのカウンター什器。光を透過するその佇まいが、ブランドの根幹である「水」へのこだわりを美しく物語る。さらに、宇津木英俊によるランドスケープデザインは、パーマカルチャーに根ざした持続可能な手法を採用。スタッフ自らが手がける堆肥作りなど、人と自然が一体となった庭づくりが進行中。カフェで楽しめるのは、地元産の新鮮な野菜をふんだんに使ったベジタブルサンドイッチ(夏期限定)やヘルシーなドリンク。ニセコの恵みと美容をたっぷり取り入れたメニューを楽しみながら、土地のエネルギーを存分に堪能したい。

ICOR NISEKO
北海道虻田郡ニセコ町羊蹄99-3

seabirdscafe

シーバーズカフェ/茨城県

デザイン監修/妹島和世

日立市出身の妹島和世によって設計されたJR日立駅。東西をつなぐ130mもの直線通路が空と海に溶け込むガラス張りの橋上駅舎で、絶景スポットとしても名高い。駅直結の「シーバーズカフェ」は、光が差し込む開放的な店内で360度見渡せる太平洋をバックに食事が楽しめる。

seabirdscafe

午前7時からオープンしているのも嬉しいポイント。冬季は日の出の余韻の中でのモーニングもおすすめだ。夜は全く違った落ち着いた雰囲気でお酒を楽しむこともできる。宙に浮いているような「シーバーズカフェ」で、建築とオーシャンビューを堪能しながら非日常を味わって。

シーバーズカフェ
茨城県日立市旭町1-3-20

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ザ・カフェ by アマン/東京都

設計/ケリー・ヒル

その土地の環境を大切にし、伝統文化の継承を尊ぶ「アマン」のホテル。「アマン」の主要デザイナーの1人である建築家ケリー・ヒルが手がけた6軒目の「アマン東京」は、日本伝統の意匠に現代性を融合させた空間で、東京にいながらパーソナルな安らぎや自然を感じられる滞在がかなう。

ホテルの麓、地上階の“大手町の森”の豊かな緑に包まれた「ザ・カフェ by アマン」は、ビジネス街にある都会のオアシス的存在だ。

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ランチタイムには、スープ、選べる前菜、メインディッシュ、デザートの全4品コースの料理、ティータイムには、クラシックなフランス菓子や旬の食材を使ったデザートのセット「フォレ デセール」を用意している。ディナータイムには、旬の食材を使った季節のコース3種類のほか、アラカルト料理をソムリエが厳選した30種類以上のワインセレクションとともに。光あふれる店内席や緑に囲まれたテラス席で季節の移ろいを感じながら、食事やティータイムを楽しんで。

ザ・カフェ by アマン
千代田区大手町1-5-6 大手町タワー アマン東京1階別棟

大山阿夫利神社

茶寮石尊/神奈川県

設計/堀部安嗣

2200年以上前に創建されたと伝えられている「阿夫利神社」。神奈川県伊勢原市の大山に位置し、標高約1200mにも及ぶ山頂からは相模湾や房総半島、伊豆諸島、東京までを臨むことができ、「かながわの景勝50選」にも選ばれている。

「茶寮石尊」は、“普段神社になじみのない人でも神社に触れるきっかけになれば”という思いから、堀部安嗣、宮大工の内田工務店の手によって誕生した。座敷は神社の客殿(和室)を改装して流用したもので、国産の杉の木を使い柿渋色をメインの色にすることで山小屋のような雰囲気に。神社の施設でありながらも、入りやすく心落ち着く空間になっている。

大山阿夫利神社

テラス席、内部にテーブル席、座敷の3層構造になっており、それぞれ外から未来(明日を見る・テラス)、現代(語らい・テーブル)、過去歴史(神社・座敷)をテーマにデザインされている。インテリアはハンス・J・ウェグナーのYチェアを使用するなど、居心地の良さも抜群だ。雨期には雲海が見られたり、雨上がりには正面に虹がかかることもある。

茶寮石尊

神奈川県伊勢原市大山12

日本平夢テラス

日本平夢テラス/静岡県

設計/隈 研吾

「日本平夢テラス」は標高300mの丘陵地に立つ展望施設。駿河湾越しに仰ぎ見る富士山、眼下に見える清水港、伊豆半島、南アルプスを望み、空中回廊を歩きながら四方の眺望を楽しめる。設計を手がけたのは隈 研吾。法隆寺の夢殿にヒントを得てデザインされており、八角形のジオメトリーにすることでどの方角にも自然な導線が生まれ、滑らかに視線が移ろうことで周囲に風景を堪能することができる。

日本平夢テラス

地元静岡県産のヒノキ材がふんだんに使われた施設内は開放的なスペースが広がり、木の温かみによって富士山の自然と調和している。1階には日本平の歴史や文化を紹介する「展示エリア」、2階には季節のお茶や茶菓子を楽しめる「ラウンジスペース」、3階には「展望フロア」がある。約1200㎡にも及ぶ庭園には四季折々の花が咲き、施設の魅力を引き立たせている。

日本平夢テラス

静岡県静岡市清水区草薙600-1

COEDA HOUSE

COEDA HOUSE/静岡県

設計/隈 研吾

20万坪の広大な敷地を有し、バラやハーブをはじめとするガーデンや神社、工房などから構成される熱海の人気スポット「ACAO FOREST」。その上にあるカフェ「COEDA HOUSE」では、開放的な空間で相模湾と空の雄大な景色を望める。メニューは自家製のハーブシロップを使用したドリンクやバラのアイスが人気。

COEDA HOUSE

設計を手がけたのは隈 研吾。中央には樹齢800年のアラスカヒノキの角材を1500本使用して49層に積み上げて作られた大きな柱があり、大きな1本の木にも見えるデザインが特徴。ガラス張りの店内でも十分に絶景を楽しめるが、天気の良い日はカウンター席がおすすめ。風を感じながら、眼前に広がる海と空の雄大な風景を堪能しよう。

COEDA HOUSE
静岡県熱海市上多賀1027-8

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Café SHIZEN/静岡県

設計/遠藤秀平

富士箱根伊豆国立公園の豊かな自然に抱かれた朝霧高原。その広大な野原に現れる印象的なシルエットが「カフェ シゼン」だ。建築家・遠藤秀平がコルゲート鋼板で創り出した曲線屋根は、周囲のなだらかな地形をなぞるように呼応し、同時にステンレス製のワインタンクを思わせる造形美を備えている。老舗インポーターであるアーネスト・シンガーが始めたこのワイナリーでは、地平線まで続くぶどう畑の先に富士山がそびえ立つ、ここならではの迫力の絶景がゲストを迎え入れる。

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未来的な外観を一歩抜けると、そこには一転して木の温もりに満たされた安らぎの空間が広がる。内部はワインの樽の中に包み込まれるような設計で、柔らかな温もりと一体感をもたらしているのも魅力。この場所での体験は家族によって丁寧に紡がれている。料理に寄り添う飲み物づくりを手掛ける娘・エイミー、そしてインテリアや空間演出を担う、フラワーアーティストである妻・由美子。それぞれの感性とこだわりが細部にまで行き届き、空間全体に洗練された趣をもたらしている。料理は地元の新鮮な食材を中心に構成され、希少な甲州ワインとともに味わうひとときは、五感を優しく満たしてくれる。店内はペット同伴も可能で、愛犬や愛猫とともに、刻一刻と表情を変える富士山を眺める時間は、日常を忘れさせてくれる贅沢なひとときだ。

Café SHIZEN
静岡県富士宮市根原498

Photo: Megumi Seki

とらや工房/静岡県

設計/内藤 廣

「和菓子屋の原点」を今の時代に再現してみたい......そんな想いからはじまった「とらや工房」は、もともとあった山林を生かし、庭の一部のように森を受け止めるようなかたちで緩く弧を描く建物のなかに、喫茶・テラス・売場・厨房(工房)などが並んでいる。設計は内藤 廣。山門から散策路をくねらせるようにデザインすることで、ゆっくりと自然に親しんだ後にお菓子にたどり着くような動線を作っている。

喫茶スペースには売店が併設されており、同じ建物内にある工房で作られたお菓子を食べられる。また、工房はガラス張りになっているので製造の様子を見ることも。作り手の視点からも季節の移ろいを感じられるので、菓子づくりの発想につながったり、菓子を楽しむ来店者の顔を見ながら菓子づくりができるという。

Photo: Megumi Seki

どら焼き、大福、人形焼き、まんじゅうなど昔なつかしい菓子のラインアップのほか、喫茶スペースでは、「あんみつ」や軽食などがあり、季節にあわせたメニューを用意している。春の梅林、夏の青々とした緑、秋は紅葉、冬は雪景色など、四季折々の表情を眺めながらお菓子をいただける「とらや工房」で、作り手と共に過ごす時間をゆったりと満喫しよう。

とらや工房
静岡県御殿場市東山1022-1

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びわ湖テラス(びわ湖バレイ)/滋賀県

設計/石井建築事務所

打見山山頂の傾斜地に構築された「びわ湖テラス」は、標高1,100mの広大な山頂に位置する。琵琶湖を一望できる絶好の場所にありながら、かつて有効活用されていなかった既存建物の前面に、水盤のある段々のテラスを新設。さらに1階部分を、壮大なパノラマを体感できるカフェへと改修した。全体の設計デザインは“山岳リゾート”をテーマとし、カフェ内部には薪暖炉を設置した。テラスに面した窓を全開口サッシに替えることで、内外が一体となる開放的な空間を実現している。水盤に空が映り込むテラスで絶景を眺めるひとときは、まさにリゾートのような時間だ。

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標高1,108mに位置する「The Main(ザ・メイン)」には、3段構造のデッキが連なる「グランドテラス」(写真)と、北湖を望む「ノーステラス」が広がる。さらにリフトを乗り継いだ先、標高1,174mの蓬莱山山頂に位置するのが「Café 360」。琵琶湖を中心に京都や大阪の街並み、遠く南アルプスまでを見渡す大パノラマを堪能できる。シルバーのトレーラーカフェが佇む山頂で、空と湖が溶け合う雄大な景色を存分に体感したい。

びわ湖テラス(びわ湖バレイ)
滋賀県大津市木戸1547-1

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クガミテラス sunset cafe & small gallery/鳥取県

設計/荒木智宏(リプラス)

鳥取県最東端、東浜海岸に位置する「クガミテラス」は、ジオパークの景観に溶け込む建築美が特徴だ。設計を手掛けたリプラスの荒木智宏は、ビーチハウスのように素朴な素材を組み合わせ、時の経過とともに風合いを増し、朽ちてゆくことで完成するデザインを追求。外装には焼杉を用い、北側には風を遮りつつダイナミックな造形を生むRC壁を配置。建物から突き出す垂木が象徴的なアクセントとなっている。世界的なデザイン賞を複数受賞したこの建築は、地域に寄り添う新たな拠点として注目を集めている。

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内部は1階にギャラリーやシャワールーム、2階にカフェ空間が広がる構成。建物から斜めにせり出した展望テラスは、海を黄金色に染める“オレンジサンセット”を全身で享受するための特等席といえる。メニューには鳥取県産の食材にこだわったカレーやバーガーが並び、潮風を感じながら地元の味を堪能できる。広々とした芝生のドッグランやアクティビティツアーの提供など、海辺の過ごし方を広げるサービスも充実。夕景とアートが交差するこの場所で、東浜ならではの豊かな景色を味わいたい。

クガミテラス sunset cafe & small gallery
鳥取県岩美郡岩美町陸上604-30

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カフェ ダスティアーツ/広島県

設計/谷尻誠

建築家・谷尻誠による設計で、宙に浮いているかのような独創的な佇まいを見せる「カフェ ダスティアーツ」。広島市のパノラマを一望できるこの建物は、2003年にグッドデザイン賞の栄誉に輝いた。斜面に沿って張り出したダイナミックな造形が、視界を最大限に取り込み、訪れる者を圧倒的な開放感へと誘う。建築美とロケーションが溶け合う空間は、それ自体が静かな癒しをもたらすひとつのアートピースといえる。

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大きな窓の先に広がる景色と共に楽しめるのは、世界中から集められた30銘柄もの高品質なコーヒー。自家焙煎による新鮮な香りが漂う店内には、コーヒーやライフスタイル、絶景をテーマにした書籍や雑誌がさりげなく置かれ、穏やかに知的好奇心を刺激する。コーヒーを“音楽や絵画のように人生を豊かにするもの”と捉えるこの場所では、抽出方法の選択すらも一つの自由な体験だ。広島の街並みを眼下に、豊かな香りと誌面を巡る余韻に浸る時間は、日常を一段と豊かにしてくれる。

カフェ ダスティアーツ
広島県広島市安佐南区毘沙門台2-3-16

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時の納屋/香川県

設計/堀部安嗣

さぬき市の大串自然公園に佇む「時の納屋」は、建築家・堀部安嗣が初めて手がけた公共建築。「アクロス福岡」で知られる田瀬理夫がランドスケープを協力したこの場所は、アプローチを進むにつれ瀬戸内海や小豆島、そして建物の全貌がドラマチックに現れる“過去や未来の心をしまっておく納屋”というコンセプトの通り、環境と静かに共生する佇まいが、訪れる者の心を穏やかに解きほぐしてくれる。

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椅子や皿まで香川県産にこだわった空間では、地元産ワインで煮込んだカレーや数量限定の「樽のおにぎりランチ」などのここでしか味わえない食事が揃う。地域の自生植物が育つ庭を眺めながら絶景を享受するひとときは格別。瀬戸内の光と風に包まれ、ゆっくりと流れる時間を楽しみたい。

時の納屋
香川県さぬき市小田2671番地75

wakka

しまなみ海道 WAKKA/愛媛県

設計/倉林貴彦

「しまなみ海道WAKKA」は、カフェ、ホテル、ツアーデスクからなる大三島のツーリズム総合施設で、しまなみ海道をサイクリングする人にも人気のスポット。建築家の倉林貴彦が設計を手がけ、インテリアデザインはLANDの岩下将人、叢による植栽など、デザイン面でも優れた心地の良い建築だ。オープンテラスカフェでは、瀬戸内海に浮かぶ島々と多々羅大橋を望むオーシャンビューと地元産の素材をふんだんに使った料理やドリンクを堪能できる。

wakka

各スペースがゆったりとしているので、隣席を気にせずくつろげるもの嬉しい。さまざまな形態の宿泊スペースもあるので、旅の目的には最適だ。

しまなみ海道 WAKKA
愛媛県今治市上浦町井口6691-1

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喫茶 竹の熊/熊本県

設計/下川徹

阿蘇の豊かな水源と、250年以上の歴史を誇る小国杉。そんな南小国の風土を映し出した「喫茶 竹の熊」は、里山の風景にそっと寄り添うように建っている。こけら葺きの屋根や杉皮葺きの天井など、古くから伝わる建築様式を丁寧に見つめ直し、地元の職人たちの手によって形にされた。小国杉の香りが漂う空間には、伝統を大切にしながらも、今の暮らしに馴染む軽やかな美しさが宿っている。

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店内に一歩足を踏み入れると、目の前の田園へと地続きになったような、大きな水庭が視界に広がる。開放的な板の間では、水面を渡る心地よい風を頬に受けながら、移ろう景色を眺めて過ごすことができる。

建材はもちろん、食器や料理にまで小国杉が用いられており、この土地の豊かな恵みを自然なかたちで味わえるのが嬉しい。山と暮らしが分断されることなくひとつの循環として立ち上がるこの場所で、南小国の里山の風景と建築が織りなす穏やかな空気感を心ゆくまで感じてみて。

喫茶 竹の熊
熊本県阿蘇郡南小国町赤馬場 2041

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バンタカフェ by 星野リゾート/沖縄県

設計/東 利恵

「バンタカフェ」は、沖縄県・読谷村の入り江に沿うように建ち、総面積1600㎡を有する国内最大級の海カフェ。設計を手がけたのは、長きにわたり星野リゾートのラグジュアリーブランド「星のや」の設計を担当している 東 利恵だ。

海辺へと続く崖の斜面に点在する「海辺のテラス」、目前にオーシャンビューが広がる「大屋根デッキ」、植物が生い茂る岩陰に囲まれた「岩場のテラス」、壁一面の広窓から海をゆったりと眺める「ごろごろラウンジ」といった四つのエリアがあり、その日の気分で見つけたお気に入りの席で過ごせるほか、そのまま浜辺へ出ることも。

bantacafe

浜辺で磯遊びを楽しんだり、夕陽を眺め夜へと変わっていく姿を見たりとカフェを中心に一日中楽しめる「バンタカフェ」。季節や時間帯、エリアによって違った体験ができるので何度でも訪れたくなること間違いなし。

バンタカフェ by 星野リゾート

沖縄県中頭郡読谷村儀間560

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