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春のお出かけに!野外アートが楽しめる国内おすすめスポット8選

  • 2026.3.25
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暖かくなるにつれ、旅情をかき立てられてソワソワ……そんなふうに感じている人も多いはず。海外にも心惹かれるけれど、今年の週末やGWは、国内で自然に囲まれながらアートを楽しめるスポットへ足を運んでみるのはいかが? 青空の下、春風に吹かれながらアート鑑賞にいそしめば、心も体もスッキリしそう!

大竹伸朗 “シップヤード・ワークス 船尾と穴” 写真:村上宏治

ベネッセアートサイト直島/香川県・直島、岡山県・犬島

“現代アートの島”として広く知られ、国内外から多くの旅好きやアートファンが訪れる、言わずと知れた香川県の直島。風光明媚な瀬戸内の景色とのどかでノスタルジックな町並みに、さまざまな作品が溶け合うさまは、まさにここでしか見られない唯一無二のもの。

誰もが知る草間彌生の『南瓜』や、大竹伸朗の『シップヤード・ワークス 船尾と穴』、ニキ・ド・サンファルの屋外作品など、「ベネッセアートサイト直島」のエリア内に点在する作品巡りを楽しもう。

家プロジェクト「護王神社」 杉本博司 “Appropriate Proportion” 写真:杉本博司

安藤忠雄による地中美術館や李禹煥美術館、2025年5月に開館した直島新美術館、内藤礼や杉本博司が作品を手がけた家プロジェクトなど、建築的にも見逃せない施設が盛りだくさんで、1日では十分に回り切れないほどの充実度を誇る。

もし訪れるなら、豊島美術館で有名な豊島、岡山県の犬島など、周辺に点在する人気アートスポットにももれなく足を延ばしておきたい。

写真提供:モエレ沼公園

モエレ沼公園/北海道・札幌

世界的彫刻家のイサム・ノグチが、“全体をひとつの彫刻作品とする”というコンセプトのもと造り上げた「モエレ沼公園」は、日本を代表する公園のひとつに数えられ、また野外アートの名所でもある。着工は1982年、グランドオープンは2005年。その名は、「静かな水面」や「ゆったりと流れる」を意味するアイヌ語「モイレペッ」を由来とした地名「モエレ沼」から付けられた。

札幌市の北東部に位置し、約189ヘクタール(東京ドームおよそ40個分)という巨大な敷地面積を誇る。春にはお花見を、夏には水遊びを、秋には紅葉を、冬はスキーやソリ遊びを楽しめる、どのシーズンでも訪れたい場所だ。

写真提供:モエレ沼公園

ノグチのデザインによる遊具や舞台があったり、1933年に発案するも結局実現しなかった、NYのセントラルパーク内に遊園地を造るというノグチの長年の構想が初めてランドスケープアートという形で実現されていたりと、見どころ&魅力はたくさん。

ゴミ処理場の跡地を使用し、ゴミの埋め立て後に公園造成をしていることや、洪水時のセーフティネットとして機能していること、ガラスのアトリウムには雪や太陽熱を活用した冷暖房システムを導入していることなど、環境保全の観点から評価されている点も特徴だ。

小高いモエレ山から四方を見渡して思い切り深呼吸すれば、気分もふわっと軽くなるはず。

住所/北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1
tel. 011-790-1231

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鹿児島県霧島アートの森/鹿児島県・湧水町

鹿児島県・霧島連山の西、栗野岳の標高約700メートルの高原に佇む「鹿児島県霧島アートの森」は、行楽シーズンには一度は行っておきたい野外美術館。来場者に豊かな環境の中で優れたアートや自然に触れ親しんでもらおうと、2000年にオープンした。

敷地内に足を踏み入れると、アントニー・ゴームリーや草間彌生、ダン・グレアム、チェ・ジョンファ、フィリップ・キングらによる23点のオリジナルの野外アートが、霧島の四季折々の自然と調和しながらどっしりと佇み、私たちを迎えてくれる。

チェ・ジョンファ《あなたこそアート》

屋内にある作品も多彩で、ジェームズ・タレルや村上隆、オノ・ヨーコ、アニッシュ・カプーア、イサム・ノグチといったそうそうたる面々の作品を年数回に分けて展示しており、見応えも十分。

敷地内にはそのほか、創作体験活動や講習会などを行う多目的スペース、カフェテリアやミニライブラリーも整備されている。さらには園内ツアーやクイズラリー、ワークショップなどのイベントも実施。運がよければ、眼前に広がる雲海を見られることもあるとか。自然とアートの見事な共演を、たっぷり愛でに行ってみてはいかが?

住所/鹿児島県姶良郡湧水町木場6340-220
tel. 0995-74-5945

森の遊歩道

ポーラ美術館/神奈川県・箱根

「箱根の自然と美術の共生」というコンセプトのもと、2002年に広大な国立公園の中に誕生し、多くの来訪者を魅了し続けている「ポーラ美術館」。

周囲の自然に溶け込むように佇む、ガラスを多用した透明感あふれるミュージアムは、モネやルノワール、ゴッホ、マティスなど名匠たちの作品だけでなく、屋外に設置された遊歩道も大きな見どころのひとつだ。

ロニ・ホーン《鳥葬(箱根)》2017-2018年 ©Roni Horn Photo: Nagare Satoshi

およそ1キロメートルある遊歩道沿いには、ロニ・ホーンやSHIMURAbrosらによる25点の彫刻作品が点在。木漏れ日や鳥のさえずりに包まれながら、リスやウサギ、シカも暮らすなど、豊かな生態系がある森の中を宝探し感覚でのんびり歩き、森林浴とアート鑑賞を一緒に楽しめば、いつの間にか心も体も浄化されるような心地になれそう。

散歩を楽しんだあとは、ミュージアムカフェで優雅なティータイムを。気になる企画展にあわせて出かけてみて。

住所/神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
tel. 0460-84-2111

屋外展示場 画像提供:彫刻の森美術館

彫刻の森美術館/神奈川県・箱根

「彫刻の森美術館」は、1969年に開館した国内初の野外美術館(オープンエアーミュージアム)。7万平方メートルにもおよぶ緑豊かな屋外展示場には、ロダンやムーア、ミロなど、近現代を代表する彫刻家の名作約120点が常設展示されており、青空の下、思い思いにアートと触れて過ごすことが可能だ。

さらに、世界有数のピカソコレクション319点を順次公開しているピカソ館をはじめとする室内展示場、敷地内から湧き出る源泉を利用した温泉足湯、箱根の山並みや屋外展示場を展望できるレストランやカフェなどもあり、一日中ここで楽しむこともできる。

緑陰広場 画像提供:彫刻の森美術館

内部に入って登れるステンドグラスの塔や、体を動かして遊べる体験型アート、大きな立体迷路などもあるので、子どもも大人も一緒になって思い切り満喫したい。都内からの日帰り訪問はもちろん、近隣の温泉旅館やホテルに泊まったついでにピクニック気分で出向くのもおすすめだ。

なお4月19日(日)からは、新たな収蔵作品である草間彌生の彫刻がお披露目されるので、お見逃しなく。

住所/神奈川県足柄下郡箱根町ニノ平1121
tel. 0460-82-1161

水の広場

安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄/北海道・美唄

札幌と旭川のちょうど中間あたりに位置し、昭和時代には炭鉱の町として大きく栄えた美唄(びばい)。そこに残された学校の木造校舎と体育館を芸術文化交流施設として再生し、1992年にオープンさせたのが、この「安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄」だ。

施設名にもあるとおり、日本とイタリアをベースに活動する美唄出身の彫刻家・安田侃(やすだ かん)と美唄市によってつくられたこの場所では、現在も安田氏の手により作品が生み出され続けている。北海道の雄大な自然と彫刻の美しい調和を思う存分堪能することができるアートスポットとして、ファンも多い。

天聖・天モク(※モクはさんずいに禾)

見応えがあるのは、約7万平方メートルもの敷地に広がる野外の展示空間。美しく整えられた芝生の丘や広場、森のあちこちに約40点の彫刻が設置され、訪れる人々を穏やかに歓迎する。季節ごとに移ろう自然と重厚な作品が織りなす神秘的でフォトジェニックな景観は、きっとインスピレーションをもたらしてくれるだろう。

ワークショップやガイドツアーなども定期的に行われているので、予定をチェックしてから訪れてみて。なお、2026年6月10日(水)からおよそ10カ月間にわたり、アートスペース(旧体育館)が改修工事により閉鎖されるため、その前に足を運んでおくのがおすすめ。

住所/北海道美唄市落合町栄町
tel. 0126-63-3137

室生山上公園芸術の森

室生山上公園 芸術の森/奈良県・宇陀

奈良県の北東部、“女人高野”の別名で知られる室生寺(むろうじ)を見下ろす高台に位置する「室生山上公園 芸術の森」は、知る人ぞ知る野外ミュージアム。旧室生村出身の彫刻家、井上武吉(ぶきち)発案によるプロジェクトを、彼と旧知の仲であった彫刻家のダニ・カラヴァンが受け継ぎ、山の地すべり対策も兼ねながら、設計と監修を務めて2006年に完成させた場所だ。

広さおよそ7万8000平方メートル、南北約700メートルにおよぶ園内には、「自然を使って第2の自然を造ること」というコンセプトのもと、懐かしい原風景を表現した木々や池、オブジェを巧みに配置している。

John S Lander / Getty Images

インダストリアルながらどこか荘厳で、時代を超越したような空気が漂うなか、室生寺をはじめ重要な神社仏閣が立つ北緯34度32分のラインをなぞるように造られた『太陽の道』や、角度や方向によって見え方が違うモニュメント、古くからここに存在している弘法の井戸などの見どころを回るうち、感性や五感が刺激されてゆきそう。

ライトアップイベントやコンサートなどもしばしば行われるので、そこを狙って訪れるのもアリ。

住所/奈良県宇陀市室生181
tel. 0745-93-4730

新宮晋《雲の牧場》

札幌芸術の森/北海道・札幌

「札幌芸術の森」は、札幌における芸術と文化のシンボルとして1986年に誕生。オープン以来、人々の憩いの場として愛されて続け、2026年7月で開園40周年を迎える歴史の長いスポットだ。

実に40万平方メートルという広々とした敷地内には、起伏に富んだ芝生や雑木林が広がり、そのうち野外美術館には、国内外の64組の作家が手がけた大小の彫刻が74点常設展示されている。その多くは、作家がこの土地を実際に訪れ、地形や気候・風土などを考慮して制作したそうで、まさにこの場所のために生み出されたアートというわけだ。

また、彫刻作品をテーマにした謎解きイベントを開催しており、作品を鑑賞するだけでなく、頭と体を使って謎を解いたり、自然の中を散策したり、思い思いの方法で過ごせる。

宮脇愛子《うつろひ》

これまでに2度にわたり拡張と施設の増設を行い、現在では、多彩な切り口の企画展を行う美術館、工芸館、複数の工房やアトリエ、野外ステージなどを完備。年間を通じて、音楽イベントや展覧会、講習会にワークショップといったさまざまな催しを実施しており、いつ訪れても楽しめる。

ビュッフェ形式のレストランやミュージアムショップも揃っているため、のんびり長い時間園内で過ごすことも可能。北海道の作家が作る工芸品やアクセサリーをお土産として購入するのもおすすめだ。

住所/北海道札幌市南区芸術の森2-75
tel. 011-592-5111

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