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どっちで読む?意外と迷う「菖蒲」の正しい読み方【漢字クイズ】

  • 2026.4.13

二つ以上の漢字が結合し、一語として用いられるようになったものを「熟語」と言います。日本語には非常にたくさんの熟語が存在しますが、実はその中に複数の読み方を持つものがあることをご存知ですか?例えば「風車」には「ふうしゃ」と「かざぐるま」、「市場」には「いちば」と「しじょう」という読み方があります。

今回は、そんな複数の読み方を持つ熟語の中から「菖蒲」をご紹介します。二つの読み方があるのですが、みなさんは正しく読むことができますか?

問題

「菖蒲」はなんと読む?
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二種類の植物を意味する言葉

「菖蒲」には「しょうぶ」と「あやめ」という二通りの読み方があります。

「しょうぶ」と読む場合には、湿地に群生するショウブ科の常緑多年草のことを指します。葉は細長くて芳香があり、漢方では健胃薬としても用いられます。日本では古くから邪気を払うものとされ、端午の節句には葉を軒に挿したり、風呂に入れたりする風習があります。

また、「あやめ」と読む場合には、アヤメ科の多年草を指します。初夏になると、花茎の先に青紫色などの美しい花を咲かせます。

全く違う植物に同じ漢字が使われているのは、日本の歴史が関係しています。実は、古代の日本では前述の「ショウブ」のことを「あやめ(あやめぐさ)」と呼んでおり、「菖蒲」という字を当てていました。のちにアヤメ科の美しい花を「あやめ」と呼ぶようになっても、そのまま「菖蒲」という漢字が当て字として定着したと言われています。

三つの花の見分け方

「アヤメ」や、同じアヤメ科の「ハナショウブ」に似た植物として、「カキツバタ」があります。漢字では「杜若」や「燕子花」のように表記します。

この三つは非常によく似た花を咲かせるので、その区別がとても難しいと言われています。それぞれの花びらの付け根を比べてみると、「カキツバタ」には白い筋、「ハナショウブ」には黄色い筋、「アヤメ」には網目のような模様が入っています。

また、咲く場所にも違いがあり、「カキツバタ」は水辺や浅い水中、「ハナショウブ」は水際、「アヤメ」は陸地(乾燥地)で咲くとされています。


参考文献:大辞林、新明解国語辞典


文(編集):そこさん
元国語科教員。一文字でたくさんの意味を持つ漢字に魅了され、大学では中国文学を専攻し、漢詩について研究。とても身近なのに、意外と深くは知らない漢字。読むだけでちょっと賢くなれる、そんな豆知識をお届けします!