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「お昼ご飯はどうしてる?」13年目現役タクシードライバーが明かす意外と知らない“休憩事情”のリアル

  • 2026.5.7
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

タクシードライバーと聞くと、「好きなタイミングで休憩できそう」「自由にお昼を取れそう」と思われることが多いかもしれません。

実際に「時間に縛られないって羨ましい仕事だよね」と言われることもあります。

ですが現場の感覚で言えば“休憩はあってないようなもの”というのが正直なところです。

お昼ご飯はどうしてる?

基本的に休憩は車内で過ごします。

次の予約までの空き時間に休む場所は、営業エリアの片隅やコンビニの駐車場など、その時々でバラバラです。

いわゆる「しっかり休憩室で一息」という環境はありません。
シートに座ったまま軽く体を休めるのが日常です。

そのため、お昼の時間にきちんとご飯が食べられることはほとんどありません。

ちょうどいいタイミングで仕事が途切れるとは限らず、むしろお昼時ほど依頼が重なることも多いからです。

結果として、コンビニで買った納豆巻きを飲み物のごとく流し込む日もあれば、気づけば夕方まで何も食べていなかった、という日も珍しくありません。

だからこその柔軟性

人によってスタイルは様々ですが、私は一度家に帰って食事と家事を行うように心がけています。

エリアや働き方によってはそれが可能で、短時間でも気持ちの切り替えができるタイミングを作ることで、気力や体力がどれだけ持つかが大きく変わります。
子育て中の母親としては、この「一度帰れる柔軟さ」には助けられています。

実際、子どもの学校行事や急病時などにも対応しやすいのは、この仕事の大きなメリットです。

一般的な勤務体系だと難しい場面でも、予定の組み方次第で時間を調整できますし、急病の際にもスキマ時間を縫ってすぐに車で駆け付けられます。

家庭と仕事のバランスを取りたい人にとってはかなり現実的な選択肢のひとつと言えるでしょう。

私の場合、基本は「前日までの予約+当日の電話依頼」で仕事が回っています。
スケジュールがある程度読める日もあれば、当日になって一気に動く日もあります。だからこそ、空き時間の使い方が重要になります。

「暇な日」「忙しい日」の差が激しい

正直、暇な日はしっかりと休憩をとります。
次の予約まで時間があるときは休憩時間の範囲で昼寝をすることも。

たとえ数分でも目をつぶるだけで頭がリセットされて、安全運転にもつながります。

一方で忙しい日は真逆です。

1日8時間近く、ほとんど走りっぱなしということもあります。
休憩どころかトイレのタイミングすら気を使うレベルで、気づけばずっとハンドルを握っている…そんな日も少なくありません。

多くが通る道「腰痛」

こうした業務の中で、避けて通れないのが身体への負担です。
特に多いのは腰のトラブル。

長時間同じ姿勢で座り続けることが原因で、慢性的な痛みを抱えるドライバーは少なくありません。

実は私も「自分は大丈夫だろう」と根拠のない自信を持っていました。

ところが今はしっかり腰を痛めています。完全に甘く見ていました。
運転席での固定姿勢に加え、振動もあり、じわじわと負担が蓄積していくようです。

対策としては、こまめにストレッチを行う、クッションを使う、姿勢を意識するなど基本的なことしかありません。ただ、この“基本”をサボることで確実にダメージがきます。
これに限ったことではありませんが、忙しさを理由に後回しにすると、あとからしっかりと自分に返ってきます。

こんな仕事だからこそ

タクシー運転手は自由度が高い反面、自己管理がすべてです。

休憩も食事も体調管理も、自分でコントロールしなければいけません。

裏側を知ると、意外と大変そう…と感じるかもしれませんが、そのぶん自分の裁量で働ける面白さがあります。

もしタクシーを利用する機会があれば、そのドライバーがどんな一日を過ごしているのか少しだけ想像してみてください。
世間で言われるような「運ちゃん」というイメージが、ちょっとでも変われば嬉しいです。


ライター:成田愛
当時では最年少の21歳で二種免許を取得し、タクシー運転手13年目。 今も現場を走り回りながら執筆活動をしています。 当事者ならではの体験談を得意とし、読みやすさと伝わりやすさを意識して発信することを心がけています。


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