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ホームに直接座り込む学生グループに注意すると…直後、“予想外の行動”に駅員「もう一度注意した方がいいかな?」

  • 2026.4.15
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出典:photoAC ※画像はイメージです

こんにちは。元鉄道駅員の川里です。

今回は、私が駅員時代に経験した「実はバレているお客さまの行動」をご紹介します。もしかすると、1人だと思って油断していたその行動は、駅員に見られているかもしれません。

駅事務室には多くのモニターが

駅には多くの場合、複数台のカメラが設置されています。もちろん安全管理や防犯対策が主な設置目的なのですが、私は列車到着時の構内放送を始めるタイミングをうかがうためにも使っていました。

カメラの映像は改札室の中にあるモニターでリアルタイムに確認できます。モニターで列車の位置を確認し、先頭車両がホームに入ってくる直前から

「1番のりば、ただいま到着の列車は~」

と始めれば、おおよそ言い終わるころにドアが開くのです。

このカメラはお客さまが線路に転落していないか、列車が進入しても安全かを駅員が確認するためのものなので、ホームの両端がよく見えるようになっています。つまり、駅事務室から見えないような構造の場所でも、駅員の目は届く仕組みなのです。

モニター越しに見るホーム

改札口周辺はそこに駅員がいると容易にわかるため、お客さまもある程度こちらの視線を意識していると思います。しかしホームまで移動すると、駅員が視界からいなくなって油断するのか、個性的な行動をする方もいました。

都心部の駅ならすぐに列車がきますし、ほかのお客さまも多いので、どのお客さまも足元の線に沿って静かに並んでいます。田舎で列車の待ち時間が長く、ほかに誰もいないような駅のほうが、退屈を持て余したお客さまの行動が多く見られました。

自動販売機のラインナップを上から順に見ていったり、ホームの端から端まで歩いて往復したりと、リラックスしているのかさまざまなことをする方がいます。安全に異常がないか確認する中で、ふとお客さまの微笑ましい行動が目に留まることもありました。

座り込む学生

どのような過ごし方をしていても危険や迷惑がなければ、こちらから声をかけることはありません。ところが、なかなか平和に終わることばかりでもないのが現実です。カメラで思い出すのは、ホームに直接座り込む学生さんたちのグループです。

ある駅で勤務していた日、改札口に続く階段から離れた場所でホームに直接座り込む学生さんたちのグループをカメラで発見しました。駅利用の邪魔になり、ほかのお客さまからのご意見にもつながりかねないため、先輩に改札口を任せて声をかけることにしました。

「すみません、迷惑なので地面には座らないでください」

そう言うと、楽しそうに雑談していた学生さんたちは黙っておのおの荷物を持ち、立ち上がりました。そして居心地悪そうにホームのより奥のほうへと離れていきました。

戻ると、また…

マナー違反への注意とはいえ、談笑する学生たちを黙らせてしまうのはスッキリするものではありません。自分も学生の頃は大人たちから注意されて「どうして学生の自分たちばかり言われるんだ」と理不尽を感じていたことを思い出しながら、改札口に戻りました。

カメラを見ると、ホームの奥のほうでまたあの学生さんたちが座り込んでいました。どうやら「階段に近かったからバレた」または「階段の近くだから邪魔だった」と解釈されてしまったようです。

「もう一度行ってきたほうがいいですかね?」と先輩に尋ねると、お前の注意の仕方が甘いのだろうと指摘され「今度は俺が行く」と言われてしまいました。

「立っていろ」とも言いにくくない?

悔し紛れに「それならば先輩のお手並み拝見」と思いながら、私は改札室でモニターを見つめました。やがて先輩の姿が映ると、やがて先輩の姿が映ると、学生さんたちは先輩のほうを振り向いて身構えたように見えました。音は聞こえませんが、かなり遠くから声をかけられたような印象でした。

先輩がモニター越しにこちらを指さしています。

先輩の声掛けは効果的だったようで、学生さんたちは先輩が改札室に戻ったあともずっと立ち続けていました。

駅のキャパシティや駅員の対応能力の限界を考えると正しい対応だったのでしょうが、ベンチが少ない駅の環境には心苦しさを感じつつも、すべてのお客さまが安全で快適に利用できるよう、時には厳しいお声がけをしなければならない難しさがありました。


ライター:川里隼生

鉄道会社の駅係員として8年間、4つの駅を経験しました。コロナ禍やデジタル化を通して移り変わってきた、会社としての鉄道サービスの未来像と、お客さまそれぞれが求めている鉄道サービスのあり方の両方から学んだことを記事にしていきます。


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