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管理栄養士「逆効果になっている」→実は『更年期症状』を悪化させてるかも…飲み方には“注意すべきドリンク”とは?

  • 2026.4.11
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

更年期の不調対策として、豆乳を習慣的に取り入れている方は多いのではないでしょうか。「体にいい」と信じて続けていても、ふと「なんとなく体がだるい」「気分の浮き沈みが激しいかも?」と感じることはありませんか。

良かれと思って習慣にしていることが、実は逆効果になっている可能性もあります。では、なぜ豆乳で体調に違和感が生まれるのでしょうか。その原因と、私たち世代が賢く豆乳を取り入れるための適量やバランスについて、管理栄養士の工藤まりえさんにお話を伺いました。

体にいいはずなのに…なぜ豆乳で不調が起きるの?

---更年期対策として豆乳を飲んでいると、体調に違和感を覚えることがあると聞きました。体にいいはずの豆乳で、なぜ不調が起こってしまうのでしょうか?

工藤まりえさん:

「更年期対策として豆乳は『体にいい』というイメージで取り入れられることが多い食品ですが、良かれと思って続けている中で、なんとなく体調に違和感を覚えるケースも一部には見られます。

その原因は、いくつかの要素が考えられ、まず考えられるのが大豆イソフラボンの摂取量です。イソフラボンは女性ホルモンに似た働きを持つため、不足を補う目的では役立つ一方で、摂りすぎてしまうとホルモンバランスに影響し、だるさや頭痛、気分の揺らぎといった不調につながることもあります。

さらに、腸内環境も関係しています。イソフラボンは腸内細菌の働きによって『エクオール』という物質に変換されますが、これがイソフラボンよりも強く女性ホルモンに似た作用を示すといわれています。

ただし、このエクオールを体内でつくれるかどうかには個人差があり、日本人でも50%程度とされています。そのため、同じ量を摂っていても効き方に差が出やすく、体調の変化として現れる場合があります。

また、豆乳に加えて豆腐や納豆、サプリメントなどを重ねていると、知らないうちに摂取量が増えてしまう点にも注意が必要です。こうした要素が重なり、不調につながる可能性があると考えられます。」

気づかないうちに摂りすぎ? 大豆製品の「重ね摂り」に注意

---豆乳を飲むこと自体は問題ないのでしょうか? 知らないうちに摂取量が増えてしまう「落とし穴」があれば教えてください。

工藤まりえさん:

「豆乳を習慣的に取り入れること自体が直ちに問題になるわけではありませんが、摂り方や体質によっては体調に影響が出る可能性も考えられます。

特に気をつけたいのが、大豆イソフラボンの“重ね摂り”です。豆乳に加えて、豆腐や納豆、味噌といった大豆製品、さらにサプリメントなどを併用していると、気づかないうちに摂取量が多くなっていることがあります。例えば、朝に豆乳を飲み、昼は納豆ごはん、間食にソイラテ、夜は豆腐や味噌汁といった食事が重なると、一つひとつは一般的な内容でも、結果的にイソフラボンの摂取量が積み重なりやすくなります。

イソフラボン自体にも女性ホルモン様の作用はありますが、腸内にエクオール産生菌が存在する人は、その働きによってエクオールに変換されることで、より強くその作用が発揮されると考えられています。

そのため、更年期で低下する女性ホルモンを補うように働く側面もありますが、体質や腸内環境、摂取量によっては、その作用が強く出すぎてしまう可能性もあります。特にエクオールを産生できる体質の方では、イソフラボンの作用がより発揮されやすいと考えられ、摂取量によっては体調への影響として現れる場合もあります。」

自分の体と相談を。無理なく続けるための適量とは

---では、私たちは豆乳とどのように付き合っていくのが正解でしょうか? 適量や、取り入れる際に心がけるべきポイントを教えてください。

工藤まりえさん:

「豆乳を更年期ケアに取り入れる際は、『適量』と『全体のバランス』を意識することが大切です。

目安としては、1日200ml程度、コップ1杯までにとどめると無理なく取り入れやすいでしょう。これに加えて、豆腐や納豆、味噌など他の大豆製品を日常的に摂っている場合は、重ね摂りにならないよう全体量を見て調整することがポイントです。

例えば、納豆を食べた日や豆腐の味噌汁を飲んだ日は、豆乳は半量にする、あるいは思い切って休むなど、その日の食事内容に応じて加減するのがおすすめです。また、毎日欠かさず飲むのではなく、あえて飲まない日をつくるなど、摂取頻度にメリハリをつけるのも一つの方法です。

さらに、むくみやだるさ、気分の変化といった体調のサインを軽く観察する習慣を持つことで、自分に合った量を見極めやすくなります。腸内環境の状態によってエクオール産生菌の働きにも個人差があるため、『体にいいから』と一律に続けるのではなく、自分の体調に合わせて柔軟に調整していくことが、無理なく続けるためのコツです。」

「これが正解」と決めつけず、今の自分に耳を傾けて

更年期特有の不調は、現れ方も感じ方も本当に人それぞれです。「豆乳=体にいい」と決めつけて無理に続けていたことが、実は自分には合っていなかったという場合もあるかもしれません。

大切なのは、特定の食材に頼り切るのではなく、日々の食事全体のバランスを見ることです。「今日は納豆を食べたから豆乳は控えよう」といったように、その日の体調や食事内容に合わせて柔軟に調整する意識を持つだけで、心と体はぐっと軽くなるはずです。

もし「なんとなく調子が悪いな」と感じたら、まずは数日お休みしてみるのも一つの選択肢です。自分の体と丁寧に対話しながら、無理なく心地よいケアを続けていきましょう。


監修者:工藤まりえ
大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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