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「体にいいことをしている」毎朝“コンビニのスムージー”を飲み続け…→3ヶ月後、30代女性を襲った“想定外の身体の異変”

  • 2026.4.10
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。

「朝食になんでもいいから何か食べてほしい」というトレーナーのアドバイスをきっかけに、手軽なコンビニスムージーを朝食代わりにする習慣を始めた32歳女性のSさん。

野菜や果物が手軽に摂れる印象のあるスムージーですが、液体で摂る糖質は固形物より吸収が速く、血糖値が上がりやすい側面があります。また咀嚼がないことで満腹感が得られにくく、結果として午前中の間食が増えてしまうケースも。スムージー習慣を続けた結果、間食が増えてトータルカロリーが増加した30代女性の事例をもとに、朝食の「何を・どう食べるか」の大切さを解説します。

きっかけはジムトレーナーからのアドバイス

「朝食は何でもいいから食べた方がいいですよ」

ジムのトレーナーにそう言われたことをきっかけに、 それまで、朝食は忙しくて食べていなかった32歳のSさんは、朝食を見直すことにしました。

とはいえ、忙しい朝にしっかり食事を用意する余裕はありません。

そこで手に取ったのが、コンビニで手軽に買えるスムージーでした。野菜や果物が入っていて栄養バランスも良さそう、飲むだけで済む手軽さも魅力です。「これなら続けられそう」と感じ、毎朝の習慣として取り入れるようになりました。

実際、最初のうちは「体にいいことをしている」という実感もあり、罪悪感なく1日をスタートできていたといいます。

しかし、続けていくうちに午前中の早い時間から空腹を感じるようになり、気づけば間食の回数が増えていったのです。

「朝食をちゃんと採るようにしたのに、どうしてこんなにお腹が空くんだろう?」そんな違和感を抱えながらも、スムージーは“健康的な選択”だと思っていたため、やめる発想には至りませんでした。

相談に来られた際、食事記録を確認すると、1日の食事記録が3回ではなく5回以上ありました。

詳しく聞いてみると、「食事は1日3回です」とのお答え。

朝はスムージーに加え、お昼前に菓子パンや甘いカフェオレなどの飲み物をプラスして、ここまでを1回目の食事としてカウント。ランチは少な目で、夕方にチョコレートやナッツ類の間食が入り、ここまでを昼食としてカウント。残業後の21時過ぎに3回目の食事である夕食を採るようなスケジュールになっています。

朝食をとるようになったことで、かえって午前中の間食が習慣化してしまいますが、まとめて「朝食」とカウントすることで正当化してしまっていました。結果として1日の総摂取カロリーは増加。手軽でヘルシーに見える「飲む朝食」が、思わぬ落とし穴につながっていたのです。

「野菜だし大丈夫」は本当?スムージー朝食の落とし穴

「トレーナーにも“何でもいいから食べて”って言われましたし、野菜も入ってますよね?」
Sさんは少し戸惑いながら、そう話してくれました。

確かに、朝食を抜くより何かを口にすることは大切です。夕食を食べてから次の食事まで時間が空きすぎると、体内のエネルギーやタンパク質が不足してしまいます。朝食は1日のエネルギーとして大切です。

また、スムージー自体が悪いわけではありません。野菜や果物を使ったスムージーは、ビタミンやミネラル補給に有効です。ただ、“それだけで朝食として十分か”となると、話は別です。

まず押さえておきたいのが、スムージーの糖質が多く、タンパク質が少ないという栄養バランス片寄りです。

果物由来の糖質は体にやさしいイメージがありますが、液体の状態で摂ると吸収が速く、血糖値が急上昇しやすくなります。すると、その後に血糖値が下がるタイミングで強い空腹感が起こりやすくなるのです。Sさんが感じていた「朝飲んだのにすぐお腹が空く」という感覚は、まさにこの影響と考えられます。

さらに見逃せないのが、“噛まない”ことによる影響です。

咀嚼は単なる消化の第一歩ではなく、脳に満腹のサインを送る大切な役割を担っています。飲むだけの食事は、この満腹シグナルが弱くなりやすく、実際の摂取量以上に「足りていない」と感じてしまうことがあります。

「野菜や果物が摂れているから安心」「朝は軽くでOK」という認識のままスムージーだけで済ませてしまうと、血糖値の乱高下と満腹感の不足が重なり、結果として間食を招きやすくなります。体にいいつもりで続けていた習慣が、逆に食欲のコントロールを難しくしていた、というわけです。

「何をどう食べるか」で変わる、忙しい朝の整え方

では、忙しい朝でも無理なく続けられて、間食を防ぎやすい朝食とはどのようなものでしょうか。ポイントはシンプルで、「糖質だけに偏らないこと」と「軽くでも噛むこと」です。

例えば、スムージーを取り入れる場合でも、それ単体で済ませるのではなく、ゆで卵やチーズ、無糖ヨーグルトなどのたんぱく質をプラスするだけで、血糖値の上昇が緩やかになり、腹持ちもぐっと良くなります。また、バナナ+ナッツ、全粒粉パン+ハムや卵といった組み合わせも、コンビニで手軽に揃えられる現実的な選択肢です。

「しっかりした食事を用意しなければ」と思うとハードルが上がりますが、完璧である必要はありません。大切なのは、体に“食べた”と認識させること。少量でも噛む習慣を取り入れることで、満腹感が得られやすくなり、その後の間食を防ぐことにつながります。

Sさんにも、スムージー+たんぱく質の組み合わせから始めてもらったところ、午前中の空腹感が落ち着き、自然と間食が減少していきました。結果として、1日の食事リズムも整い、無理なく摂取カロリーを抑えられるように。

「何を食べるか」だけでなく、「どう食べるか」も、体づくりには欠かせない視点です。忙しい朝こそ、少しの工夫で大きな差が生まれます。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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