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「最近、お腹が張る気がする…」 →実は『卵巣がん』の予兆かも。医師が明かす、見逃してはいけない“3つの危険な症状”とは?

  • 2026.4.10
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「最近、お腹が張る気がする」「少し食べただけでお腹がいっぱいになる」。そんな日常的な不調、あなたは「疲れかな」「年齢のせいかな」と見過ごしていませんか?

女性にとって身近な病気の一つである卵巣がんは、初期症状が非常に分かりにくく、気づいたときには進行していることも少なくありません。一体なぜ、卵巣がんは気づきにくいのでしょうか?また、どのようなサインがあれば病院に行くべきなのでしょうか。

今回は産婦人科医の鷹巣先生に、卵巣がんの初期症状の特徴と、見逃してはいけない体調の変化について伺いました。あなたの体のサインを正しく理解し、適切な受診の判断ができるようになりましょう。

なぜ卵巣がんは「気づきにくい」のか?初期症状の特徴

---卵巣がんは初期症状が分かりにくいと聞きますが、なぜ発見が遅れてしまうことが多いのでしょうか?

鷹巣先生:

「卵巣がんの初期症状が気づかれにくい大きな理由は、卵巣が骨盤の奥にある小さな臓器で、初期の変化が表に出にくいことです。

腫瘍が小さいうちは、はっきりした痛みや自覚しやすい異変が出ないことも少なくありません。

そのため、実際に現れる症状も、卵巣がんに特有のものというより、お腹の張り、食欲低下、少し食べただけで満腹になる、便秘、尿が近いといった、日常でもよくある不調が中心になります。これらは更年期の体調変化や胃腸の不調でも起こりうるため、本人も周囲も『年齢のせいかな』『疲れかな』と受け止めやすいのです。

さらに、腫瘍が大きくなったり、お腹に水がたまったりすると、胃や腸、膀胱など周囲の臓器が圧迫され、症状が目立ってくることがあります。ただ、それまでは症状だけで見分けるのが難しいことも多く、卵巣がんが気づかれにくい一因になっています。」

便秘や張りも対象?病院に行くべき「受診の目安」

---お腹の張りや便秘はよくある不調ですが、どのような症状があれば受診を検討すべきでしょうか?

鷹巣先生:

「まず大前提として、便秘や下腹部の張りがあるからといって、すぐに卵巣がんを疑うわけではありません。こうした症状の多くは、胃腸の不調や生活習慣の乱れなど、別の原因で起こります。

ただし、これまであまりなかった症状が2週間以上続く場合や、この1か月のあいだに何度もくり返す場合、市販薬を使っても良くならない場合は、一度受診を考えてください。特に、お腹の張りに加えて、少し食べただけで満腹になる、食欲が落ちる、下腹部や骨盤まわりに痛みや圧迫感がある、尿が近い、便秘が続く、体重が急速に減少するといった症状が重なるときは、婦人科も受診先の候補になります。

また、急に強い下腹部痛が出た場合は注意が必要です。卵巣がんそのものに限らず、卵巣腫瘍の破裂やねじれなど、早めの対応が必要な病気が隠れていることもあります。強い痛みを我慢して様子を見るのではなく、できるだけ早く医療機関に相談してください。」

早期発見のために意識したい、日々の変化と検診のポイント

---早期発見のために、日頃から意識すべき変化や検診の活用法について教えてください。

鷹巣先生:

「卵巣がんを早く見つけるうえで大切なのは、『いつもの体調と違う変化が続いていないか』を意識することです。たとえば、最近ウエストまわりが急にきつくなった、お腹の張りが続く、食欲が落ちた、少しの量で満腹になる、尿が近くなった、便秘が続く、下腹部に違和感がある、といった変化には気を配りたいところです。

こうした症状が2週間以上続く、あるいは短い期間に何度もくり返す場合は、内科だけでなく婦人科の受診も考えてください。卵巣がんは、症状のない人全員に有効な検診方法が確立しているわけではないため、日々の小さな変化に気づくことがとても大切です。

また、子宮頸がん検診を毎年受けていても、卵巣がんまで確認できるわけではありません。症状がある場合は、婦人科で内診や経腟超音波検査を行い、必要に応じてCA125などの腫瘍マーカー検査やMRI/CT検査を組み合わせて調べます。遺伝性の卵巣がんもあるため、母親や姉妹など近い血縁者に卵巣がんや乳がんの既往がある方は、症状が軽くても早めに婦人科で相談するとよいでしょう。」

自分の体の「小さなサイン」を見逃さないことが大切

卵巣がんは初期症状で特有のものが見分けにくく、つい見過ごしてしまいがちです。しかし、「いつもの体調と違う変化」を日頃から意識し、2週間以上続くような症状があれば、一度婦人科へ相談することが早期発見への第一歩となります。

「子宮頸がん検診を受けているから大丈夫」と過信せず、自分の体調の変化に敏感でいることが大切です。少しの不安でも「年齢のせい」と片付けず、早めの受診を心がけることが、未来の健康を守ることにつながります。


監修者:鷹巣先生
産婦人科専門医、産業医、アドバンストプレコンサポーター。現在は不妊治療を専門とし、女性の健康全般にわたる診療を行っている。月経トラブルや妊娠に向けた体調管理、不妊治療から妊娠・出産、更年期の変化まで、ライフステージに応じた正確な医療知識をわかりやすく発信。専門的な内容を日常の健康管理に役立つ情報として届けることを大切にしている。

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