1. トップ
  2. おでかけ
  3. 学術の殿堂で、学びの時間を過ごす。京都の時を忘れるミュージアム6選

学術の殿堂で、学びの時間を過ごす。京都の時を忘れるミュージアム6選

  • 2026.3.20
京都〈京都府立植物園〉園内、〈泉屋博古館〉館内、〈白沙村荘 橋本関雪記念館〉1階展示室、〈京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA〉館内、〈京都国際マンガミュージアム〉内観、〈京都国立博物館〉館内

京都府立植物園(北山)

地下鉄で気軽に行ける植物のパラダイス

2024年度の入園者数は90万人を超えるなど、京都人に日常的に愛される〈京都府立植物園〉。それでも甲子園球場約6個分という広大な敷地面積のため、いつも人混みとは無縁。園内をゆるりと散策するだけで植物を伴った様々なランドスケープを体感できる。

樹齢100年前後にまで育ってきたケヤキ並木やクスノキ並木、約4,500種の熱帯植物が見られる観覧温室、大小4つの池に囲まれた原生林〈なからぎの森〉に、ベニテングタケをモチーフにしたキノコ形の野外図書庫の〈きのこ文庫〉まで。

園内をゆるりと散策しながら、自分好みのスポットを見つけて楽しみたい。見頃の植物を紹介している毎週更新の頼りになるガイド『植物園たより』もお見逃しなく。

京都〈京都府立植物園〉園内
京都〈京都府立植物園〉外観
8つの部屋で構成された観覧温室。ここで数々の国内初展示、国内初開花を実現してきた。

Information

京都府立植物園

1924年1月1日に開園した日本最古の公立植物園。15,000m2ある大芝生地、バラ園や沈床花壇からなる洋風庭園、日本の絶滅危惧種を集めた絶滅危惧種園など、見どころが多い。きのこ文庫では、ビル・ゲイツが世界100ヵ所に寄贈した「人生で読んだ最高の本5冊」が発見されたことも大きな話題に。

きょうとふりつしょくぶつえん
住所:京都市左京区下鴨半木町|地図
TEL:075-701-0141
営:9時~17時(最終入園16時)
休:無
入園料:一般500円
Instagram:@kyoto_botagrdns

白沙村荘 橋本関雪記念館(北白川)

庭園から建物まで自ら設計した画家・橋本関雪の理想郷

橋本関雪は、大正~昭和期に活躍した京都画壇を代表する日本画家の一人。国内外の美術館にもその作品がコレクションされている。そんな関雪自らおよそ30年をかけて設計、作り上げていったという庭園と、自邸、画室、茶室、持仏堂などの建物が私設美術館として公開されている。

大文字山を借景とした広大な庭園には、これも彼自身が集めた石仏や石灯籠が点在し、こちらの空間全体が橋本関雪の作品とも言える。庭園の一角に建てられたモダンな美術館内では、関雪の絵画作品に加え、蒐集癖(しゅうしゅうへき)があったという関雪による美術コレクションを展示。

展示室の2階は庭園の眺めまでも取り込んだ開放的な空間で、自然光の中で作品を鑑賞することもできる。

京都〈白沙村荘 橋本関雪記念館〉1階展示室
記念館の1階はオーソドックスな展示室。
京都〈白沙村荘 橋本関雪記念館〉2階テラス
展望テラスを備えた2階は開放的な空間に。

Information

白沙村荘 橋本関雪記念館

7,400m2にも及ぶ庭園の中央に置かれた関雪の画室〈存古楼〉から望む庭の景色も心地よい。関雪の作品とコレクションを展示する記念館は2014年にリニューアルされたもの。画室を活用したコンサートや落語なども行われる。

はくさそんそう はしもとかんせつきねんかん
住所:京都市左京区浄土寺石橋町37|地図
TEL:075-751-0446
営:10時~17時(季節によって変更あり)
休:無(季節によって変更あり)
入館料:庭園+美術館 一般1,300円(特別展は別料金)
Instagram:@hakusasonso

京都国際マンガミュージアム(烏丸御池)

芝生でのんびりマンガ読み放題。企画展示でマンガの世界も広がる

日本初のマンガの総合文化施設として、数多くの貴重なマンガ資料を所蔵する〈京都国際マンガミュージアム〉。自由に手に取って読める形でも約5万冊が館内各所に配置されて、誰もがよく知るマンガはもちろん、1970年代の古いマンガや、世界各国のマンガ、子供向けの学習マンガなども。

気持ちのいい季節には芝生のグラウンドに寝そべって、マンガを読み続ける多くの人の姿もこのミュージアムの風物詩だ。一方で、日本のマンガ研究を牽引する研究機関としての顔も持ち、それらの成果を反映した展示企画が常にいくつも行われている。海外からの注目が集まり続ける日本のマンガ文化、その深みと広がりも同時に感じられるはず。

京都〈京都国際マンガミュージアム〉内観
写真提供:京都国際マンガミュージアム
京都〈京都国際マンガミュージアム〉外観
昭和初期に建てられた小学校の校舎を改修して活用。グラウンドは芝生化されている。

Information

京都国際マンガミュージアム

所蔵資料は約30万点。総延長200mという書架「マンガの壁」に約5万冊のマンガが並ぶ。当日に限り再入館可能なのもマンガ読みにはうれしいポイント。芝生用にレジャーシートやクッションなどの貸し出しも。現在の館長は初代館長・養老孟司の後を受けた荒俣宏。

きょうとこくさいマンガミュージアム
住所:京都市中京区烏丸通御池上ル|地図
TEL:075-254-7414
営:10時~17時(最終入館16時30分)
休:水曜(祝日の場合は翌日休)
入館料:一般1,200円
HP:kyotomm.jp

泉屋博古館(鹿ケ谷)

京都有数の別荘地で、古代中国の青銅器に歴史を見る

今の住友グループの礎を築いた住友吉左衞門友純が集めた美術コレクションを中心に展示している〈泉屋博古館〉。その中心にあるのが世界有数と名高い古代中国の青銅器コレクションだ。動物を模したものも多い、その独特な造形と文様は見れば見るほどに不可思議で、これが3,000年以上も前に作られたという事実に驚かされるばかり。

美術館の建物は、友純が別荘地として購入した鹿ケ谷(ししがたに)の地に、1970年の大阪万博の際、住友グループにより世界各国からの訪問者をもてなすための迎賓館として建てられたモダニズム建築。2025年4月には約1年間の改修工事を終えて、見えづらくなっていた建設当時の意匠に光を当てる形でリニューアルオープンした。

京都〈泉屋博古館〉館内
京都〈泉屋博古館〉外観
2つの展示館の間にある中庭は、苔むした前庭とともに庭師・11代小川治兵衞が作庭。

Information

泉屋博古館

青銅器を含む、日本、中国、朝鮮の美術工芸品約3,500件を収蔵。コレクションを紹介する企画展だけでなく、特別展も定期的に開催。1970年竣工の1号館、86年竣工の2号館が渡り廊下でつながり、2025年の改修で2号館に展示室を増設。

せんおくはくこかん
住所:京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24|地図
TEL:075-771-6411
営:10時~17時(最終入館16時30分)
休:月曜(祝日の場合は翌日休)
入館料:企画展 一般1,000円、特別展 一般1,200円
Instagram:@senokuhakukokanmuseum

京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(京都駅)

街に開かれた芸術大学の大規模なギャラリー施設

京都の郊外から、京都駅そばのエリアへと京都市立芸術大学がキャンパスを移したのは2023年10月のこと。それに伴ってリスタートした〈@KCUA〉は、学内施設でありながらも公道からフラットに接続して入りやすく、街に開かれた京都市立芸術大学の一つの顔のような存在になっている。

専門のキュレーターを置いての展示企画は、在校生や卒業生だけにとどまらず、国内外の作家を招聘(しょうへい)しての特別展なども開催。公のミュージアムでは実現しづらい、実験性を含んだ、挑戦的な展示が見られることも少なくない。複数の美術大学が拠点を構え、日本でも現代美術の盛んな都市となっている京都にあって、現在進行形の美術展が見られるスポットとなっている。

京都〈京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA〉館内
「スキマをひらく」展示風景(2025)撮影:来田猛/提供:京都市立芸術大学
京都〈京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA〉外観
大きなガラス面で通りに対して開かれた北側のエントランス。南側は学内に接続。撮影:吉本和樹/提供:京都市立芸術大学

Information

京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA

トーク、上映会、ワークショップ企画なども開催。市民に広く鑑賞機会を提供するという観点から、開催される展覧会はすべて入場料無料。京都駅からも徒歩6分という距離なので、気軽に足を運びたい。大学の校舎建築は、5つのアトリエ系設計事務所の共同体による設計。

きょうとしりつげいじゅつだいがくギャラリーあくあ
住所:京都市下京区下之町57-1 京都芸大C棟1F|地図
TEL:075-585-2010
営:10時~18時
休:月曜(祝日の場合は翌日休)
Instagram:@gallery_akcua

京都国立博物館(七条)

およそ5万m2もの敷地面積を誇る京都国立博物館は、明治30(1897)年に帝国京都博物館として開館した日本で3番目に古いミュージアム。

展示は、日本が誇るミュージアム建築の第一人者、谷口吉生設計による2014年開館の平成知新館で行われ、モダンながらも、日本の伝統建築を思わせるモチーフを取り入れた空間で、貴重な美術品の数々を見ることができる。

大規模な特別展に注目が集まりやすいが、そもそも国宝・重要文化財だけでも数多くの作品を収蔵する日本有数の博物館だけに、平常展示でも見応えは十分。特別展ほどの混雑が見られない日が多く、ゆっくりと作品に対峙できる。特に貴重な仏像が一堂に見られる、1階の彫刻展示室は見逃せない。

京都〈京都国立博物館〉館内
*実際の展示とは異なります。
京都〈京都国立博物館〉外観
平成知新館のアプローチは、南に隣接する三十三間堂の南大門へと真っすぐ通じている。

Information

京都国立博物館

9,000件以上の館蔵品、6,500件以上の寄託品を収蔵。敷地内の東西に庭園があり、噴水横にはロダン作「考える人」も。平常展示(名品ギャラリー)は特別展開催期間は休止。会期は公式サイトを確認。

きょうとこくりつはくぶつかん
住所:京都市東山区茶屋町527|地図
TEL:075-525-2473
営:9時30分~17時(最終入館16時30分)、金~20時(最終入館19時30分)休:月曜(祝日の場合は翌日休)
入館料:一般700円(特別展の観覧料は展覧会により異なる)
HP:www.kyohaku.go.jp

元記事で読む
の記事をもっとみる