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“海の京都”を走るレストラン列車へ!「丹後くろまつ号」モーニングコースで、優雅な絶景&美食旅

  • 2026.5.10

京都北部の絶景と美食を一度に楽しめる、特別な鉄道旅へ――。京都丹後鉄道が運行するレストラン列車「丹後くろまつ号」は、福知山〜天橋立間を結びながら、“海の京都”ならではの美しい景色とともに食事が味わえる人気の観光列車。天橋立観光へ向かう、ちょっとリッチな移動手段としても注目を集めている。

「丹後くろまつ号」とアテンダントスタッフ
「丹後くろまつ号」とアテンダントスタッフ

漆黒の観光列車で巡る、上質な旅時間

「丹後くろまつ号」は工業デザイナー・水戸岡鋭治さんが手がけた漆黒のボディが印象的で、松をモチーフにしたロゴがあしらわれ、気品ある佇まいが目を引く。各コースのコース券は、しっかりとした硬券タイプ。乗車記念やコレクターズアイテムとしても最適だ。

福知山駅に入線する「丹後くろまつ号」
福知山駅に入線する「丹後くろまつ号」
コース券は、国鉄時代を彷彿とさせる硬券タイプ 提供:WILLER TRAINS(京都丹後鉄道)
コース券は、国鉄時代を彷彿とさせる硬券タイプ 提供:WILLER TRAINS(京都丹後鉄道)

車内に足を踏み入れると、木のぬくもりに包まれた落ち着いた空間が広がる。各コースの定員は24名限定で、ゆったりとした時間を過ごせるのも魅力。松柄の幕や京すだれなど、和の趣を感じる設えも旅情を盛り上げてくれる。

「丹後くろまつ号」の車内
「丹後くろまつ号」の車内

福知山から天橋立までの約1時間40分の旅では、城下町の風景からスタートし、やがて緑豊かな山々や田園風景、そして海へと移り変わる絶景が楽しめる。

車窓からの風景のうつろいも楽しめる
車窓からの風景のうつろいも楽しめる

アテンド付きで楽しむ、優雅なモーニングコース

予約制のレストラン列車として運行される「丹後くろまつ号」では、春〜夏、秋〜冬というように、季節によってメニューが変わる。2026年春〜夏(4月〜9月)は、「モーニングコース」「トラベルランチコース」「トレインバルコース」の全3種を展開。今回は、朝の時間を優雅に彩る「モーニングコース」に注目する。

列車にはアテンダントが同乗し、料理の配膳や解説に加え、沿線の見どころも紹介。観光気分を高めてくれる心配りがうれしい。

アテンダントによる名所案内も楽しみのひとつ
アテンダントによる名所案内も楽しみのひとつ

料理を手がけるのは、北近畿エリアで人気の「PATISSERIE CAFE KATASHIMA(パティスリーカフェ・カタシマ)」。地元食材を活かした美食プレートは、“古代丹後王国と近江国”の歴史に着想を得た特別メニューだ。

「モーニングコース」のメニュー
「モーニングコース」のメニュー

メインプレートの「“日本のめざめ”サンド」は、勾玉型の自家製バンズに鴨肉や鹿肉などのジビエをサンド。味の決め手は、京都・丹後の醤油蔵、小野甚(おのじん)味噌醤油醸造のもろみを使ったバター。肉のうまみともろみの風味、フレッシュな野菜がマッチして、パクパクと食べ進めてしまう。

さらに、アーモンド入りエスカルゴバターで焼き上げた「サザエの壺焼き〜古代風〜」

や、やさしい甘みの「古代米とかぼちゃの冷製スープ」など、朝から贅沢なラインナップがそろう。

「美食プレート」。左から時計回りに「“日本のめざめ”サンド」、「古代米とかぼちゃの冷製スープ」、「サザエの壺焼き〜古代風〜」
「美食プレート」。左から時計回りに「“日本のめざめ”サンド」、「古代米とかぼちゃの冷製スープ」、「サザエの壺焼き〜古代風〜」
「“日本のめざめ”サンド」は、手のひらからはみ出すくらい大きい
「“日本のめざめ”サンド」は、手のひらからはみ出すくらい大きい

ドリンクは別途有料で、地酒や地ビールのほか、天橋立ワイン、季節のジュースなどのソフトドリンクも用意されている。なお、デザート提供時には同鉄道オリジナルの丹鉄珈琲がセットで付く。

朝から地ビールもオツなもの。トイレ付きの車両なので、心置きなく飲める
朝から地ビールもオツなもの。トイレ付きの車両なので、心置きなく飲める

大江駅で途中下車!鬼伝説の地を散策

出発から約15分、多くの人がメインプレートを食べ終えるころに、途中の大江駅に到着。大江駅では約35分の停車時間が設けられている。こちらでは、改札を出て自由に散策が可能だ。

大江駅前にある「大江山鬼瓦公園」
大江駅前にある「大江山鬼瓦公園」

駅前にある「大江山鬼瓦公園」は、酒呑童子伝説が残る地ならではのスポット。全国の鬼瓦制作者“鬼師”による迫力満点の鬼瓦が並び、見応えも抜群だ。「屋根付き鬼の回廊」では、三州・淡路・石州の72個の屋根瓦に囲まれて町を見守る。さらに回廊には、地元小学生が作ったユニークな鬼の面も展示され、思わず足を止めて見入ってしまう。

迫力ある鬼瓦が並ぶ
迫力ある鬼瓦が並ぶ
「屋根付き鬼の回廊」
「屋根付き鬼の回廊」
「屋根付き鬼の回廊」の中では、さまざまな表情の鬼に出会える
「屋根付き鬼の回廊」の中では、さまざまな表情の鬼に出会える

売店には鬼をモチーフにした土産も並ぶ。老舗・新治製菓舗の栗入りもなか「笑鬼(しょうき)もなか」(10個入り1728円)や、大江の名所「頼光の腰掛岩」をイメージした大きな饅頭「鬼饅頭」(864円)など、この土地ならではのユニークな品々との出合いも楽しめる。

栗入りもなか「笑鬼(しょうき)もなか」(10個入り1728円)
栗入りもなか「笑鬼(しょうき)もなか」(10個入り1728円)
老舗・新治製菓舗の「鬼饅頭」(864円)
老舗・新治製菓舗の「鬼饅頭」(864円)

琵琶湖を表現した、華やかなデザートプレート

大江駅での散策を堪能したあとは、列車に戻ってデザートを味わおう。テーブルには、見た目も美しい「近江国デザートプレート〜Biwako Blue〜」が登場。青いプレートで琵琶湖を表現し、抹茶パウダーで近江の地を描いた、まさに“映える”一皿だ。

「近江国デザートプレート~Biwako Blue~」
「近江国デザートプレート~Biwako Blue~」

甲賀の銘茶・朝宮茶を使ったチーズスフレタルトや、銅鏡を模したフロランタン、竹生島をイメージしたなめらかプリンなど、ストーリー性あふれるスイーツが並ぶ。

「朝宮茶のチーズスフレタルト」
「朝宮茶のチーズスフレタルト」
「氷上牛乳のなめらかプリン(朝宮茶の茶葉を添えて)」
「氷上牛乳のなめらかプリン(朝宮茶の茶葉を添えて)」

さらに、テーブルの上で仕上げられる「丹後果実と天滝ゆずのフルーツポンチ」など、春夏らしいさわやかなメニューも登場。丹後のくだものや、天滝ゆずのくずもちが入っており、香りや食感が楽しめる。

ドライアイスの演出が涼しげな「丹後果実と天滝ゆずのフルーツポンチ」
ドライアイスの演出が涼しげな「丹後果実と天滝ゆずのフルーツポンチ」
丹後のくだものや、天滝ゆずのくずもちが入ったフルーツポンチ
丹後のくだものや、天滝ゆずのくずもちが入ったフルーツポンチ

旅の余韻を引き立てるのは、デザートとともに提供されるオリジナルの「丹鉄珈琲」。天橋立ブレンドや京丹後ブレンドなど、沿線の地名にちなんだ5種類から、日替わりでセレクトして提供される。

コーヒーが苦手な人は紅茶などへの変更も可能。運行中にはオリジナルグッズの販売もあり、「丹鉄珈琲」も購入できる。

アテンダントによるオリジナルグッズの販売
アテンダントによるオリジナルグッズの販売

天橋立到着後は、観光も満喫

列車を降りたあとは、日本三景・天橋立の観光へ。絶景スポットはもちろん、レトロな遊園地や日帰り温泉など、周辺には立ち寄りたいスポットが点在している。

■■天橋立ビューランド

天橋立ビューランド PIXTA
天橋立ビューランド PIXTA

文珠山山頂にある展望遊園地で、天橋立を一望できる。展望台には「股のぞき」ができるスポットも。大パノラマで景色が楽しめる飛龍観回廊からも絶景が楽しめる。天気のいい日はリフトでのんびりと季節の花を楽しみながら山頂を目指すのがおすすめ。

■■天橋立公園

廻旋橋 PIXTA
廻旋橋 PIXTA

天橋立公園は、自然に作られた全長3.6キロメートルの砂嘴(さし)、智恩寺境内を含む橋立付随地、傘松地区を含めた総称。約8000本の松並木の中を歩いて楽しめる。船が通るたびに90度旋回する「廻旋橋」は、ぜひ見ておきたいスポット。

■■智恩寺(文殊堂)

智恩寺(文殊堂) PIXTA
智恩寺(文殊堂) PIXTA

「日本三文殊」の一つに数えられ、知恵を授かるお寺。天橋立駅から徒歩約5分の場所にある。小さな扇の形をした「すえひろ扇子おみくじ」は、扇を広げて吉凶を占う。

■■天橋立温泉 智恵の湯

天橋立温泉 智恵の湯 PIXTA
天橋立温泉 智恵の湯 PIXTA

天橋立駅から徒歩1分の場所にある。別名「美肌の湯」と言われるしっとりとした泉質。露店風呂や貸切風呂(別途料金)もある日帰り温泉。レンタサイクルとのセットプランもあるので、周辺散策後にゆったり温泉につかることができる。

移動時間そのものが特別な体験になる「丹後くろまつ号」。景色・食・文化が融合したこの列車旅で、“海の京都”の魅力を存分に味わってみては。

丹後くろまつ号「モーニングコース」

運行日:2026年4月~9月の金曜・土曜・日曜・祝日

予約:3カ月前同日発売、午前10時予約受付開始

料金:7000円

定員:1コースあたり24名

※旬の食材を使用しているため、季節によってメニュー内容が変更になる場合があります。

※ダイヤ改正などにより、運行時刻が変更となる場合があります。

取材・文・撮影=二木繁美

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