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透明感への「美肌グセ」のヒント|2026年、求められるのは“多幸感のある肌”!

  • 2026.3.5
Hearst Owned
濁らない自分を“習慣化”

透明感のある明るい肌は一朝一夕では手に入りませんが、苦行のような努力の結果、手に入れるものでもないはずです。2026年のいま、私たちが提案したいのは何げないクセや、無意識に繰り返す呼吸のようにいとも自然に美肌を育む“習慣”です。成熟世代が楽しみながら美しさを育むことができる、そんな“美肌グセ”のヒントをお届けします。

(※)美白とは、メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐこと

お話を伺ったのは……

佐藤 潔さん(「クレ・ド・ポー ボーテ研究所」所長)
さとうきよし●東京大学大学院 農学系研究科修士課程修了。1993年より資生堂に勤務。紫外線が皮膚に与える影響とメラニンの反応に関する研究に従事。m-トラネキサム酸や4MSKなど、資生堂独自の美白剤開発にも携わる、ブライトニング分野におけるスペシャリスト。

鳥谷悠見さん(イセタン ビューティー アポセカリー バイヤー)
とりたにゆうみ●ナチュラル&オーガニックコスメを累計8年間担当。CBDやスーパーフードなどのインナーケアを中心に、新規ブランドの開拓に尽力。3月25日にリニューアルを果たす「イセタン ビューティー アポセカリー」のプロデュースを手掛ける。自他ともに認める健康オタクでもある。

DATA
営業時間:10時~20時
無休(年末年始を除く)
tel.03-3352-1111
Google mapで確認
東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店 本館B2F

イセタン ビューティー アポセカリー

西村直子さん(美容家、美容プランナー)
にしむらなおこ●美容家、美容プランナー。2004年に香港に渡り、10年間生活。医食同源の思想が根付く香港での暮らしを通して培った経験から独自の美容道を開拓し、更年期に合わせた美容を実践中。各種メディアでの発信のほか、商品開発やトークイベントなどでも活躍。趣味特技は美白。

老化サインをも凌駕する「理想の美しい肌」とは

日本人は“肌の明るさ”と“透明感”に並々ならぬこだわりをもつことで知られています。かつては“シミを解消したい”“色白になりたい”というニーズが主流でしたが、いま、女性が理想とする肌印象には変化が生じているようです。

「よく耳にするのが、『若く見られたいわけではない』というお客さまからの言葉です」と話すのは、『イセタン ビューティー アポセカリー』バイヤーの鳥谷悠見さんです。「姿勢のよさや髪の質感含め、内からすこやかさが滲み出るような、そんな印象美を求める方が増えています。顔の場合、笑顔で刻まれたシワはポジティブな存在ですし、肌にツヤがあれば、多少シミがあっても構わない。それよりも“多幸感溢れる肌印象”が重視されているように思います

そんな理想の印象美は、スキンケアに加え食事や睡眠なども含めた“包括的なケア”の先にあることを、成熟世代の女性たちは理解しています。食材はオーガニックを好む一方で、美容医療にも肯定的であるなど、必要なものをしなやかに選択する人が増えているそうです。

「近年、シミとりをはじめ美しい肌へのアプローチとして、美容医療も視野に入れる方が増えてきています。できてしまったシミに対して、確かにレーザーは効率よく効果を発揮するでしょう。その一方で、究極的な理想の肌状態は何かと考えると、“シミができにくい肌”ではないでしょうか」と語るのは、資生堂 「クレ・ド・ポー ボーテ研究所」 所長の佐藤潔さんです。そんな“シミができにくい肌”のために、日々の生活にさまざまな工夫を取り入れているのは、発光するような美肌のもち主、美容家の西村直子さん。

「30代のころ、美容クリニックの先生に“小さなシミに固執せず、面のケアを重視したほうがいい”と、アドバイスされたんですね。確かにうるおってハリがある肌は、光を均一に反射して、それだけで明るく見えます。50代になったいま、あらためて視野を広くもつこと。そしてスキンケアだけでなく、生活のちょっとした習慣も含め、自身を包括的にケアすることが大切だと感じています」

皮膚科学研究の最前線は、エピジェネティクスの領域へ

美しい肌とは何かという根源的な問いに迫るために、皮膚科学分野の研究は日々進化しています。その最前線について、研究者である佐藤さんに聞きました。

「細胞の研究や、網羅的な遺伝子解析を経て、シミの肌内部で起こっている変化が解き明かされてきました。そのうえで、いま注目されているのが“エピジェネティクス(後成遺伝学)”の領域です」

肌の設計図である遺伝子は、一生変わることがありません。しかし、遺伝子がどのように働くかは、日々の生活や環境によって、後天的に変化していくと佐藤さんは話します。

「我々は、何もない肌からシミがなぜ発生するのか。その“最初の一歩”を突き止めるべく、約2万個の遺伝子を独自の方法で解析しました。その結果、シミがある肌では、遺伝子の働き方に、後天的な変化が起こっていることを突き止めたんです

遺伝子の働き方が変化すると、特定のタンパク質が過剰に活性化し、シミ発生の起点となることがわかりました。「クレ・ド・ポー ボーテ」はこのタンパク質の過剰な活性化を防ぐ成分を研究し、シミの根源に迫る新たな化粧品の可能性を追求しています。

肌の未来は後天的に変わる。大切なのは毎日の積み重ね

環境や行動などの後天的な要因が遺伝子レベルで肌に影響を与えるとしたら、やはり大切なのは、日々の習慣の積み重ねといえます。

「お手入れを無理なく続けるためには、まずご自身に合った製品と出合うことが大切です。新生『イセタン ビューティー アポセカリー』では、オーガニック、ドクターズコスメ、インナーケアなど、分野の垣根を越えた約400ブランドを扱い、出合いの場をご提供したいと考えています」と、鳥谷さんは話します。店舗に常駐するコンシェルジュに、自身のライフスタイルや肌悩みを相談するのもひとつの方法ですし、ブランドの枠を越えたトリートメントルームで、実際にお手入れ法や効果を体験することも、美肌習慣への新たな扉を開いてくれるかもしれません。

美しい肌を育むには、“焦らない”“飽きない”“諦めない”ことが大切だと思っています。焦らずに最低1~2週間は、化粧品の力を信じて続けてみる。飽きないために、あえていろいろなコスメやインナーケアに挑戦する。そして、美の可能性を諦めずに、楽しみながら生活することで“気づいたら明るい肌になっていた”、そんな状態が理想といえるのではないでしょうか」と、西村さん。

透明感を叶えるきっかけは、日常生活の至るところにあります。次回は西村さんが生活に取り入れている“美肌グセ”ともいえる、習慣の数々をご紹介しましょう。

数字でみる美肌ケア

1. 美白アイテムはどの時季につかいますか?
n=622 ※洗顔料、化粧水を週5日以上使用する15~69歳の女性が対象。2025年2月集計(資生堂調べ) Hearst Owned

美白アイテムは「年間を通して使用している」という回答が最も多く、約8割にのぼります。紫外線の強い夏の時季のみに使う人は、16.1パーセントに過ぎず、日本女性の間では、美白ケアが習慣化していることをうかがうことができます。

2. 美白アイテムで効果があると思うものは?
n=1500 ※洗顔料、化粧水を週5日以上使用する15~69歳の女性が対象。2025年2月集計(資生堂調べ) Hearst Owned

効果を期待する美白アイテムの1位は「美容液」、2位は「化粧水」で、ほぼ同数の回答。4位以下には「乳液」「洗顔・クレンジング」が続いています。美容液のようなパワフルなケアに期待が寄せられる一方で、ベーシックケアも支持されています。

取材・文=宇野ナミコ 編集=本田リサ 佐藤 彩(ともに婦人画報編集部)

『婦人画報』2026年4月号より

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