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サブスクで同棲付き恋愛サポート? 恋愛耐性ゼロの私に、年下イケメンとの暮らしは刺激が強すぎる【書評】

  • 2026.3.5

【漫画】本編を読む

『サブスクイケメンの恋愛指導 同棲つきって聞いてません』(小森薫/KADOKAWA)の主人公・仲村杏は、美人で仕事もできるアラサーOL。しかし恋愛だけは驚くほど不器用で、気づけば家と会社を往復するだけの毎日を送っている。大きな不満があるわけではない。それでも、変わらない日常のなかでふと感じる孤独や、誰にも見せられない虚しさを抱えている姿は、多くの社会人にとって決して他人事ではないだろう。

そんな杏の静かな日常に、突如として割り込んでくるのが年下のイケメン・鈴音 色だ。「恋愛のサポートをする代わりに同棲させてほしい」という、あまりにも強引で非常識な提案をしてくる。現実離れした申し出に動揺しながらも、契約同棲することに。そして、強い引力で杏の暮らしを一気に非日常へと引きずり込んでいくのだった。

不幸ではないが、何かが足りない。刺激のない日常に、突然イケメンとの同棲という展開が舞い込む。その設定はどこか夢物語のようでもあり、同時に「もしかしたら」と心の奥で待ち望んでいた出来事のようにも感じられる。杏と同じように、読者もまた、この非日常に胸を高鳴らせてしまうはずだ。

恋愛経験がほとんどない杏にとって、イケメンが同じ家で生活するという状況は、刺激が強すぎる。距離の近さに戸惑い、些細な言動に振り回され、感情が追いつかないまま日々が過ぎていく。その緊張感は、読者の鼓動まで速めてしまうほどだ。

恋愛耐性ゼロの女性が、逃げ場のない距離感で年下イケメンと向き合う――そこには甘さだけでなく、不安もつきまとう。だからこそ本作は、単なる夢物語に終わらない。「安全で退屈な日常」と「刺激的で不安定な非日常」のあいだで揺れる心情を丁寧にすくい取り、読む者に問いかける。安心とときめき、その狭間で人はどんな恋を選んでしまうのか。自分自身に重ねながら読み進めてしまう、どきどきが止まらない契約同棲ラブストーリーだ。

文=ネゴト / すずかん

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