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猫と暮らす人から共感の嵐! 尊大に振る舞う2匹との幸せな日々の暮らしを描いた猫あるあるコミック『今日もネコ様の圧が強い』【書評】

  • 2026.3.25

【漫画】本編を読む

『今日もネコ様の圧が強い』(うぐいす歌子/KADOKAWA)は、猫と暮らしている人なら思わず頷いてしまう「あるある」がぎゅっと詰まったコミカルな猫漫画だ。

主役は、超マイペースでどこか偉そうな猫のキジネコ様とクロネコ様。そして、そんな2匹を溺愛してやまない飼い主夫婦・金之助とスミレである。冒頭から「人間は我々ネコ族に、『様』をつけて呼べ」と言わんばかりの態度を見せるネコ様たち。その堂々とした振る舞いに思わず吹き出してしまうはずだ。

本作の魅力は、親しみやすい「猫あるある」を、猫視点で描いているところ。あくびをした口に指を突っ込んでくる飼い主の奇行に本気でドン引きしたり、寝ている人間の枕元に良かれと思って「プレゼントの虫」を置いたりと、猫側の言い分が実に面白く描かれている。飼い主と猫、それぞれの思惑が絶妙にすれ違う攻防は、猫を飼っている人ならば「うちも同じだ」と思わず頷く場面が連続する。

さらに印象的なのは、軽快なテンポと猫たちの表情の豊かさだ。ふてぶてしく堂々と構える姿もあれば、さりげなく視線だけで訴えてくる場面もあり、その細かな描写が笑いを誘い、ページをめくる手を止めさせない。わずかな仕草に込められた猫の感情が丁寧に描かれていることで、自然と猫たちの「心の声」を想像してしまうのだ。

もちろん、人と猫が共に暮らす幸福感もしっかりと伝わってくる。猫は決して媚びない。むしろ人間を、自分たちの生活を支える便利な存在くらいに思っているのだろう。それでも、ふとした瞬間に見せる無防備な姿や、言葉はなくとも通じ合っているような空気が心をあたたかくする。

人と猫の言葉にできない絆を、笑いとともに描き出す本作。飼い主にとっては共感の嵐であり、まだ猫と暮らしたことがない人にもその魅力を存分に教えてくれる。ネコ様の圧は今日も強い。だがその圧こそがたまらなく愛おしいのである。

文=坪谷佳保

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