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イタルジェット「ドラッグスター300」純正サス改の実力。ハブセンターステアリング攻略法も伝授!

  • 2026.2.26

2022年型でデビューした個性派スポーツスクーターの新生ドラッグスターシリーズは、ハブセンターステアリングの一種となる片持ちスイングアームのフロント機構が特徴。日本正規販売元のイタルジェイジャパンは、そのカスタマイズ提案にも積極的だ。市販化も視野に入れた純正改サスペンションを装着した300を、中野真矢さんが試乗した。

減速、旋回、立ち上がりでモディファイの効果を発揮

イタルジェットのドラッグスターシリーズは、独自のハブセンターステアリングを最大の特徴とする、唯一無二のスポーツスクーター。現在は300/200/125の3機種が展開されている。

日本での販売元となるイタルジェイジャパンは、既存ユーザーの声も反映させながら、純正サスペンションのモディファイに取り組んでいる。アクセサリーパーツにはオーリンズ製ショックの設定もあるが、今回の取り組みは、純正にリバルビングを施すことで、よりリーズナブルに快適性と走行性能の向上を図るのが狙い。このモディファイサスペンションを搭載した300を、中野真矢さんがテストした。

「今回は、ノーマルとモディファイ仕様を乗り比べました。大前提として、このドラッグスターを乗りこなすコツはリアブレーキの使い方。テレスコピック式のフロントフォークを採用した車種とは違って、リアブレーキをかけることで逆にフロントが沈み込んで荷重がかかるので、リア中心でフロントを補助的に使うようにすると、かなりスムーズに走れます。そしてこれは、ノーマルでもモディファイ仕様でも同じです」

中野さんは、ドラッグスター攻略法をこのように解説。その上で、純正とモディファイ仕様でまず違う点を、以下のように指摘する。

「サーキットをハイペースで走ると、ノーマルはフワフワとした印象。対してモディファイ仕様は、かなりカチッとしたフィーリングです」

今回のノーマル仕様は、前後ショックのプリロードをメーカー出荷時よりも弱めている。これは、開発時の想定体重がイタリア人仕様で、平均的な日本人の体重より重いためだが、プリロードのみで調整すると小さな荷重で動き始めてしまうため、中野さんが指摘するようなフワフワ感につながりやすい。そこでモディファイ仕様は、プリロードを同じように弱めつつ、減衰力を高める方向でセッティングしてある。

「ブレーキングでは、リアタイヤがキュッと鳴くほどハードに掛けても、その次の車体挙動が読めるような安心感、ハイスピードコーナーでは安定感が増します。立ち上がりで車体がフラれるような挙動が減るのも、モディファイ仕様の長所です!」

そして中野さんは、モディファイサスペンションが持つもうひとつの特徴を、このように付け加える。「純正と乗り比べたとき、ギャップ通過後の挙動が収束するのが早く、これは公道での扱いやすさにつながるかもしれません。とはいえ全体的にはカタい印象でしたが、このバイクのイメージには合っているし、よりスポーティに楽しめそうです」

イタルジェイジャパンによると、「市販化は、価格や販売形態も含めて現在検討中」とのこと。今後のアナウンスを楽しみに待ちたい。

現行のドラッグスターシリーズは、200と125は2022年型から、300(写真)は2024年型から市販。車体の基本設計は共通だが、300のみカラーメーター採用でウイングレット付きとなる

特殊な動きをするバイクだからチューンの方向性も吟味!

サスペンション開発のテストライダー経験も豊富な、元プロモトクロスライダーの鈴木友也さん率いるサスペンションエッヂがモディファイを担当。「初めて乗ったとき、フロントの動きはボトムリンク式やテレレバーに似ていると感じました」と振り返る。その上で、「このシリーズの中心的なユーザー層は中級者と仮定し、そのレベルのライダーが走ったときに、バンクさせやすさや踏ん張りを感じられ、なおかつショックを吸収できるような仕様を目指しました」と話す。「前後のうち、依存度がより高いと感じたのはフロント。ブレーキング性能向上も狙っています」とのこと。

前後ともにモノショック構造で、台湾のファストエース製。ともにプリロードの無段階調整機構を備え、フロントはリザーバータンクおよび圧側減衰力調整機構も装備する。今回の仕様は、さらなる運動性能と快適性の向上をテーマに、これらの純正ショックにサスペンションエッヂでリバルビングを施している

特許取得のI.S.S.(インディペンデント・ステアリング・システム)は、片持ち式アルミ製スイングアームを使うハブセンターステアリングの一種。12インチの前輪径を含め全排気量共通設計

肉抜き加工が施されたトップブリッジに、左右ハンドルバーをボルトオン。「ITALJET」のロゴ入りグリップと、LEDウインカー内蔵のレバーガードを備える。メーターはフルカラー仕様を採用

一般的なスクーターと同様のユニットスイング式エンジンを使用。シリーズ全車が水冷単気筒で、300はもっともパワフルな23.8hpの278cc仕様となる。リアホイール径は13インチ

シートは前後分割式のスポーツタイプ。フロントシートの下には、かなり小ぶりだが収納スペースもある。フレームは鋼管トレリス部とアルミ製プレートの組み合わせで、その多くをむき出しに

SPECIFICATIONS

エンジン:水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ
総排気量:278cc 最
高出力:23.8hp/8250rpm
最大トルク:26Nm/6250rpm 変速機CVT式無段変速
サスペンション:
F=I.S.Sシングルショックアブソーバー(スプリングプリロード調整可能)
R=シングルショックアブソーバー(スプリングプリロード調整可能)
タイヤサイズ:F=120/70-12、R=140/60-13
ホイールベース:1350mm
シート高:770mm
乾燥重量:128kg 燃料
タンク容量:9ℓ
価格:106万7000円〜

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