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7,200万円の都内マンションを購入→35年ローンで「月18万円」返済していく予定が…数年後、30代夫婦を襲った“思わぬ大誤算”

  • 2026.3.28
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。住宅購入や教育費に関するご相談に日々向き合っている、マネーシップス代表の石坂です。

住宅ローンの相談でよく聞く言葉があります。それが「今の家賃と同じ返済額なら問題ないと思った」というものです。確かに毎月の支払いだけを見ると、家賃と住宅ローンは同じように感じます。

しかし、子どもの成長とともに教育費が増えていくと、家計の状況は大きく変わることがあります。今回は、都内で住宅を購入した共働き夫婦が、教育費の増加によって家計の余裕を失っていった事例を紹介します。

教育費の増加で家計が崩れた共働き夫婦

相談に来られたのは東京都内に住む30代後半の共働き夫婦です。世帯年収はおよそ900万円で、子どもが生まれたことをきっかけに住宅購入を決めました。

購入したのは都内のマンションで、価格は約7,200万円でした。頭金を200万円入れ、約7,000万円の住宅ローンを組みました。35年ローン、金利は0.7%台で、毎月の返済額はおよそ18万円ほどでした。

以前住んでいた賃貸住宅の家賃は16万円ほどだったため、「少し増える程度なら問題ない」と考えて購入を決めたといいます。

住宅購入当初は共働きで収入も安定しており、返済にも大きな不安はありませんでした。しかし数年後、家計の状況は少しずつ変わっていきます。子どもが成長するにつれて、教育費が増え始めたのです。

保育園の費用は月4万円ほどでしたが、小学校に入るころには習い事が増えました。英語教室やスイミングなどで月3万円ほどかかるようになります。

さらに小学校高学年になると、受験を見据えて塾に通い始めました。塾代は月5万円ほどになり、習い事と合わせると教育費は月8万円近くになりました。

一方で、住宅を所有すると固定資産税や管理費などの支出もあります。この家庭の場合、管理費と修繕積立金で月3万円ほど、固定資産税は年間で約20〜30万円ほどかかっていました。

住宅関連の支出は住宅ローンを含めると月20万円を超えます。さらに妻は出産後に時短勤務となり、世帯収入も以前より減少しました。その結果、住宅費と教育費が同時に増え、家計の余裕は大きく減っていきました。

現在も住宅ローンの返済は続けていますが、貯蓄が思うように増えず、「中学や高校の教育費をどう準備すればよいのか」という相談につながりました。(※プライバシー保護の観点から内容を一部変更)

教育費は進学とともに大きく増える

教育費は子どもの成長とともに増えていく傾向があります。小学生のうちは習い事や塾で月3万〜5万円程度の家庭が多いですが、中学受験をする場合は塾代だけで月6万〜8万円ほどになることもあります。

都市部・受験を視野に入れた家庭では、中学生の塾や学校関連費用で月5万〜7万円程度になることも珍しくありません。

住宅ローンを組むタイミングは子どもがまだ小さい家庭が多く、教育費のピークはまだ先です。そのため、現在の生活費だけを基準に住宅ローンを決めてしまうと、教育費が増える時期に家計が厳しくなることがあります。

住宅ローンは教育費まで含めて考える

住宅ローンは30年以上続くこともある長い契約です。その間には、教育費の増加や収入の変化など、家計の状況が大きく変わる可能性があります。

特に共働き家庭の場合、夫婦それぞれの収入を前提に借入額を決めると、育児や働き方の変化によって家計が厳しくなることがあります。

住宅購入を検討する際は、現在の家賃や返済額だけで判断するのではなく、将来の教育費まで含めて家計全体を考えることが大切です。子どもの進学とともに支出が増えることを前提に、余裕のある返済計画を立てておくことが、長い住宅ローンと向き合ううえで大切なポイントになります。


監修者:石坂貴史
証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)、2級FP技能士、AFP、マネーシップス代表。累計1,200件以上のご相談、金融関連の記事制作、校正・監修を手掛けています。「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」の6つの分野が専門。お金の運用やライフプランの相談において、ポートフォリオ理論と行動経済学を基盤にサポートいたします。