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「EDは筋トレで治る」は本当?意外なメカニズムが関係しているかも

  • 2026.2.25

ED(勃起不全)は、実は40代以上の男性の約3人に1人が経験するとされる、決して珍しくない悩みです。

インターネットで対策を調べると「筋トレがEDに効く」という情報を目にすることがあります。しかし、本当に筋トレで改善できるのでしょうか。

まず結論! EDは筋トレで改善する? しない?

結論から言えば、筋トレはEDの改善に一定の効果が期待できます。ただし、すべてのEDに効くわけではなく、原因や症状の程度によって効果には個人差があります。

EDの原因は大きく分けて「器質性(身体的な問題)」「心因性(心理的な問題)」「混合性(両方が関係)」の3つに分類されます。

筋トレが特に効果を発揮しやすいのは、血流の低下や男性ホルモンの減少が関係している器質性EDのケースです。株式会社ユーザーライフサイエンス取締役会長 大貫 宏一郎先生監修のもとお届けします。

先に「EDにおすすめの筋トレ」を読む

なぜ筋トレがEDに効くのか? 3つのメカニズム

1.血流改善効果

勃起は陰茎海綿体に血液が流れ込むことで起こります。筋トレ、とくに下半身の大きな筋肉を使う運動は、全身の血流を促進し、血管の柔軟性を高める働きがあります。

定期的な運動習慣は動脈硬化の予防にもつながり、血管の健康維持に貢献します。

2.テストステロン分泌の促進

男性ホルモンであるテストステロンは、性機能を維持するうえで重要な役割を果たしています。

筋トレ、とりわけスクワットやデッドリフトのような大筋群を使うトレーニングは、テストステロンの分泌を促すことが複数の研究で示されています。

加齢とともに減少するテストステロンを、運動によって自然にサポートできる可能性があるのです。

「男性ホルモン“テストステロン”が1番出る筋トレは?」筋肉博士・山本義徳先生の回答は…

3.一酸化窒素(NO)の産生促進

あまり知られていませんが、勃起のメカニズムには「一酸化窒素(NO)」という物質が深く関わっています。

NOは血管を拡張させる作用があり、陰茎への血流を増加させます。運動習慣は体内でのNO産生能力を高めることがわかっており、これがEDの改善につながると考えられています。

期待しすぎは禁物! 筋トレだけでは難しいケースも

一方で、重度のEDや、糖尿病・心疾患などの基礎疾患が原因となっているケース、また心理的な要因が大きいケースでは、筋トレだけでの改善は難しい場合があります。

症状が続く場合や急激に悪化した場合は、泌尿器科などの専門医への相談をおすすめします。

EDは心臓病や糖尿病の初期サインである可能性もあるため、身体からのメッセージとして受け止め、必要に応じて医療機関を受診することが大切です。

「糖尿病とEDは大いに関係アリ」なぜ性欲が減退する?内科医が語る“糖尿病と性”

続き:EDの人におすすめの筋トレは?

EDの人におすすめの筋トレは?

EDの改善を目指すなら、下半身を中心とした大筋群のトレーニングと、骨盤底筋を鍛えるエクササイズの組み合わせが効果的です。

以下に、自宅でも取り組める具体的な種目を紹介します。

スクワット

下半身全体を効率よく鍛えられる王道の種目です。

大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋といった大きな筋肉を同時に刺激することで、テストステロンの分泌促進と下半身の血流改善が期待できます。

スクワットを「毎日5回」続けると、どんな効果がある?

やり方

1.足を肩幅程度に開いて立つ
2.背筋を伸ばしたまま、お尻を後ろに引くようにして腰を落とす
3.太ももが床と平行になる程度まで下げる
4.かかとで床を押すようにして元の姿勢に戻る

回数・頻度

10〜15回を3セット、週に2〜3回を目安に行いましょう。慣れてきたらダンベルを持つなどして負荷を上げていきます。

ヒップリフト(グルートブリッジ)

大臀筋と骨盤底筋を同時に鍛えられる種目です。骨盤周りの血流を改善し、勃起を維持するために必要な筋肉を強化します。

やり方

1.仰向けに寝て、膝を立てる(足は腰幅程度に開く)
2.腕は体の横に自然に置く
3.お尻を締めながら、腰を天井に向けて持ち上げる
4.肩から膝までが一直線になったら2〜3秒キープ
5.ゆっくりとお尻を床に戻す

回数・頻度

15〜20回を3セット、週に3〜4回行いましょう。トップポジションでお尻をしっかり締める意識を持つことがポイントです。

3. 骨盤底筋トレーニング

骨盤底筋は、勃起の維持と射精のコントロールに直接関わる筋肉群です。複数の研究でEDの改善に有効であることが報告されています。

3分で効果を実感!骨盤底筋トレーニングの正しい知識とやり方。続けるコツを伝授

やり方

1.排尿を途中で止めるときに使う筋肉を意識する(これが骨盤底筋)
2.その筋肉を5秒間ギュッと締め、5秒間リラックスする
3.これを繰り返す

回数・頻度

10〜15回を、1日3セット行います。効果を感じるまでに4〜6週間かかることもあるため、継続が大切です。

4. ランジ

片足ずつ負荷をかけることで、左右の筋力バランスを整えながら下半身を強化できます。股関節まわりの柔軟性向上にも役立ちます。

やり方

1.足を腰幅に開いて立つ
2.片足を大きく前に踏み出す
3.前の膝が90度になるまで腰を落とす(後ろの膝は床に近づける)
4.前足のかかとで床を押して元の位置に戻る
5.反対の足も同様に行う

回数・頻度

左右各10回を3セット、週に2〜3回行いましょう。バランスを崩しやすい場合は、壁に手をついて行っても構いません。

続き:ED改善を目指す! 筋トレ以外で見直すべきことは?

ED改善を目指す! 筋トレ以外で見直すべきことは?

生活習慣全体を見直すことも重要です。むしろ、筋トレだけに頼るよりも効果的な場合もあります。

1.十分な栄養を摂取する

十分な筋トレをしても、筋肉が体に定着しなくては十分な効果が得られにくいです。筋トレをしている間は普段よりも十分なタンパク質を摂取しましょう。

タンパク質だけでなく、ミネラルなどもEDに効果があると言われています。

特定のサプリメントに頼るのではなく、マルチミネラルやマルチビタミンで全体的にカバーをすることや、食生活と栄養素を把握できているようであれば不足分を補充するなど、栄養を充足させることが重要です。

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2.睡眠の質と量を確保する

睡眠不足はテストステロンの分泌を低下させる大きな要因です。ある研究では、1週間の睡眠制限(1日5時間睡眠)でテストステロンが10〜15%低下したという報告もあります。

理想は7〜8時間の睡眠を確保することですが、時間だけでなく質も重要です。就寝前のスマートフォン使用を控える、寝室を暗く涼しく保つ、毎日同じ時間に起床するといった工夫が、睡眠の質を高めるのに役立ちます。

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3.適正体重を目指す

肥満、とくに内臓脂肪の蓄積はEDのリスクを高めます。

脂肪細胞はテストステロンを女性ホルモン(エストロゲン)に変換する酵素を持っており、体脂肪が増えるほどテストステロンが減少しやすくなります。

また、肥満は血管の健康にも悪影響を与えます。

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4.ストレスマネジメントを意識する

慢性的なストレスは、コルチゾールというホルモンの分泌を増加させます。コルチゾールはテストステロンの働きを抑制するため、常にストレスにさらされている状態はEDのリスクを高めます。

ストレスを完全になくすことは難しいですが、自分なりの発散方法を持っておくことが大切です。

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5.有酸素運動も取り入れる

筋トレに加えて、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動を取り入れることで、心肺機能と血管の健康が向上します。

週に150分程度の中強度の有酸素運動が推奨されており、1日30分のウォーキングを週5日行うだけでも十分です。

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6.パートナーとのコミュニケーションを増やす

EDの悩みを一人で抱え込むことは、心理的な負担を大きくします。可能であれば、パートナーに状況を伝え、理解を得ることが改善への近道になることもあります。

プレッシャーを感じずに済む関係性を築くことで、心因性の要素が軽減されるケースも少なくありません。

逆効果を防ぐ! EDの人が「控えた方がいいこと」とは

せっかく筋トレを始めても、日常生活の中でEDを悪化させる要因があっては効果が相殺されてしまいます。以下のポイントに注意しましょう。

過度なアルコール摂取

少量のアルコールはリラックス効果がありますが、過度な飲酒は神経系の働きを鈍らせ、勃起機能に悪影響を与えます。

また、習慣的な大量飲酒はテストステロンの分泌を低下させることもわかっています。

喫煙

タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素は、血管を収縮させ、動脈硬化を促進します。これは勃起に必要な血流を直接的に阻害するため、EDの大きなリスク因子となります。

オーバートレーニング

「筋トレがEDに良いなら、たくさんやればもっと良いはず」と考えがちですが、これは逆効果です。

過度なトレーニングは身体に慢性的なストレスを与え、コルチゾールの分泌を増加させます。結果として、テストステロンの分泌が抑制され、EDが悪化する可能性があります。

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長時間のサイクリング(サドルの圧迫)

自転車は有酸素運動として優れていますが、硬いサドルに長時間座り続けることで、会陰部(陰茎と肛門の間)が圧迫され、神経や血管にダメージを与える可能性があります。

適切なサドル選びや、定期的に立ち漕ぎを入れるなどの工夫をしましょう。

高脂肪食の過剰摂取

動物性食品に多く含まれる飽和脂肪酸や加工食品に含まれるトランス脂肪酸を過剰に摂取することは、血管の健康を損ない動脈硬化を促進します。

また、高カロリーな食事は肥満にもつながります。過剰なエネルギーにならないことに気をつけつつ、バランスの良い食生活を心がけましょう。

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睡眠不足の慢性化

仕事や趣味に熱中するあまり、睡眠時間を削ってしまうことはありませんか。前述の通り、睡眠不足はテストステロンの分泌に直接影響します。

「忙しいから仕方ない」と考えず、睡眠を優先事項として位置づけることが、長期的な健康と性機能の維持につながります。

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EDは多くの男性が経験すること

EDは多くの男性が経験する悩みであり、決して恥ずかしいことではありません。症状が重い場合や、なかなか改善が見られない場合は、専門医への相談を。身体からの大切なサインである可能性もあります。

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監修者プロフィール

株式会社ユーザーライフサイエンス 取締役会長 大貫 宏一郎先生

京都大学にて博士号を取得し、製薬会社、医学部、管理栄養養成大学などで研究者・教育者を経て、現在は、食品機能学研究に従事。食品機能学とは、食品の効果を研究する学問。メタボ等の内科学、認知機能やメンタル等の脳神経科学を中心としつつ幅広い研究を実施。食品だけでなくアロマや健康商材全般にも関与。

保有資格・所属学会
・日本香辛料研究会 役員
・上級個人情報保護士
・第二種電気工事士
・ブラジリアン柔術 青帯

<Text:外薗 拓 Edit:編集部>

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