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レイチェル・スコットによる新生プロエンザ スクーラー。不完全さが導く女性像【2026-27年秋冬 NYコレクション】

  • 2026.2.24

前シーズンでは「コラボレーション」という形で発表したが、2月11日(現地時間)にニューヨークで発表された今回のショーは、最初から最後までレイチェル・スコット自身が手がけたものとなる。

自身のブランド、ディオティマ(DIOTIMA)でクラフトと身体性を結びつけてきたデザイナーでもある彼女が、プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)で描くのは、不完全さを受け入れる女性像。規律を持ちながらも気まぐれで、人間らしい魅力を備えている。

ドレスはわずかに崩れたシルエットが特徴的で、ドレープやタックには意図的な不均一さが見られる。さらに別のルックでは、ドレスやスカートをねじり、ボタンの配置をずらすことで流動的なフォルムが生み出されていた。

従来の構築的なテーラリングはより柔らかくなり、一日を通して快適に着用できるような軽やかさが加わった。そうした変化は、外から見た女性像ではなく、内側からの感覚を重視した女性ならではの視点によるものであり、このコレクション全体に通底して感じられる。

また、不規則にカットされたフリンジがちょっとした違和感として、シューズやドレスに用いられている。足もとではクラシックなパンプスをベースにしながらも、わずかな歪みを感じさせるスクエアトゥが個性を放っていた。

終盤に一連で登場した蘭の写真プリントはデジタルで加工されながらも、あえて手仕事の痕跡を残すことで、精密さと温もりが共存。儚げな印象を持ちながらも、どこかグラフィカルな強さを感じさせるモチーフとして、コレクションにアクセントをもたらした。

鮮烈なインパクトで打ち出すデビューではないものの、ブランドの知的で洗練されたエッセンスは確実に継承されている。スコットによる新たなプロエンザ スクーラーは、静かな変化とともにこれから形になっていくだろう。

※プロエンザ スクーラー 2026-27年秋冬コレクション全てのルックはこちらから。

Photos: Courtesy of Proenza Schouler Text: Maki Saijo

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