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5年生存率は5年前の情報……ネットでの病気に関しての情報検索、注意すべき点は?【著者インタビュー】

  • 2026.2.24
©御前モカ(秋田書店)2024
©御前モカ(秋田書店)2024

【漫画】本編を読む

主人公・秋山紅葉(もみじ)ががんの宣告を受けるところから始まる漫画『おはよう、おやすみ、また明日。』(御前モカ/秋田書店)。キャビンアテンダントの仕事ぶりを描いた「CREWでございます!」シリーズで知られる漫画家・御前モカさんが、自身の闘病体験をもとに描いた作品だ。闘病体験を描くと同時に、主人公が“限りある人生だからこそ”とよりよく生きることを模索していく姿も描かれている。紅葉がこれまでの自分を見つめ直す姿は、限りがある人生だからこそ人は輝いているのだということを私たちに教えてくれる。御前モカさんにインタビューし、自身のがんとの向き合い方からご家族・ご友人など周囲の人の変化まで、さまざまなお話を伺った。

※個人の体験、お話をもとにインタビューを行っています。詳細は医療機関等にご確認ください。

――大きな病気を宣告された時、ついネットで病気について調べてしまうことってよくあると思うのですが、御前さんもがんについて調べたりしたことはありますか?

御前モカさん(以下、御前):よく調べますが、専門家が書いているもの以外は読みませんでした。変な民間療法に辿りついてしまう可能性もございますから。例えば国立がん研究センターが運営している公式サイト「がん情報サービス」や、J-STAGEという学術論文にアクセスできるサイト、各がん腫について、それぞれの学会が作成しているガイドラインを、最新版か注意をしながら読んでおりましたね。

――私自身の話なのですが、私と同じ病気にとある芸能人がなったんです。その時SNSで「この病気になってしまったら予後が良くない」という書き込みを見てしまって。私は医師からそんな話を聞いたことがなかったのに、一気に不安になってしまいました。SNSでの検索は良くないなと反省しました。

御前:今、予後とおっしゃいましたけど、どのような病気でも、今出ている例えば5年生存率は「5年前に治療をスタートした方の場合」ということなのですよね。医療は日進月歩で進化しているもので、新しいお薬も治療法もどんどん出ております。そもそもインターネット上で得た情報が最新のものではない場合もございます。数字に悲観せず、気になること、不安なことがございましたら主治医の先生にご相談いただくとよいかと思います。

――本作のキャッチコピーとして「誰も死なない、がん共存物語」とあります。“誰も死なない”は最初から決めていた作品のポリシーなのでしょうか。

御前:以前「がん患者としては亡くなることを感動エンターテインメントにしてほしくない」という言葉をどちらかで見かけ、私自身がんになってから「なるほど」と思うようになりました。それに、がん患者になると、がんつながりで同じ病気の友人ができたり、入院で同室になった方と知り合うこともあり、そうすると「知っている方が亡くなる」という体験を経験する方が多いと思うのですよね。だからこそ「患者が亡くなる作品を読みたくない」という方もいらっしゃるのだと思います。「どなたも死なない」ということを最初にあえてネタバレすることで、安心してお読みいただければと思って描かせていただきました。

取材・文=原智香

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