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家族を大切に思うあまりに心の闇に堕ちていく…風水にすがった専業主婦の大きな愛情と不安が暴走した末路は?【書評】

  • 2026.2.17

【漫画】本編を読む

恋や仕事、人間関係などの不安や迷いがあったときや、人生の節目を迎えるときなどに、その結果に根拠は全くないと認識しながらも、軽いアドバイス程度に占いを利用する人はいるだろう。しかし『占いにすがる私は間違っていますか?』(福々ちえ/KADOKAWA)は、友人から冗談半分で勧められた風水を盲信してしまった専業主婦の物語である。

主人公の専業主婦・梅子は、夫とふたりの子どもをもうけて幸せな家庭を築いていた。すでに他界した両親の一軒家を譲り受けることになりリフォームを計画するのだが、以前、その家の庭にある梅の木から娘が落ちてケガをしたことや、家の中で母親が急死したことが梅子の中で引っかかっていた。梅子は自分に自信がなく、運の悪かったことを引きずるタイプ。その不安を友人・あかねに相談すると、彼女から風水師に見てもらうことを半分冗談で勧められる。しかしそれを真に受けた梅子は風水師に頼ることを決断し、安くない金額を支払うのだった。

それから風水を信じた梅子は、リフォーム業者に突然の計画変更を言って困らせたり、大切な梅の木を移植し枯れることを心配した近所の人に暴言を吐いたり、風水師からもらった置物を壊した娘を叩いたりと、その盲信ぶりがエスカレートしていくのだが、その姿が痛々しい。梅子はただただ家族の幸せを願ってのことなのに、不幸へ導いていることに気付かないのだ。しかし梅子の気持ちを理解できる人も多いのではないだろうか。もしかしたら自分もそうなってしまうと思う人もいるかもしれない。だから極限まで追い込まれた梅子に対して夫がかけた言葉にハッとするはずである。

何を信じるかはもちろん個人の自由だ。しかしそこに悪意はないとはいえ、自分以外の誰かが傷つくのは許されることではない。そして自分自身、または家族全員が心からの笑顔で掴むものこそが本当の幸せである。そんな学びをあらためて教えてくれる作品だ。

文=287XR

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