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子どもの花粉症の原因は?発症しやすい条件をわしお耳鼻咽喉科院長鷲尾先生にお伺いしました

  • 2026.2.11

子どもが花粉症になったかも?調べて欲しいけど、どんな検査をするの?親が花粉症だと子どももなりやすい?そんな疑問について、わしお耳鼻咽喉科院長の鷲尾先生にお伺いしました。

ママ広場

花粉症は花粉で起こるアレルギー反応をひとまとめにした病名で、いいかえると季節性アレルギー性鼻炎になります。鼻炎以外で、例えば、目の痒みは季節性アレルギー性結膜炎、肌荒れは花粉皮膚炎、とそれぞれの部位によって異なった病名になります。すべて花粉によるアレルギー反応であり、アレルギーの診断に基づいて行われます。

アレルギー診断について

アレルギーの診断は、次の4つで主に診断されます。

(1)症状
(2)他のアレルギー歴
(3)家族歴
(4)検査

これをスギ花粉症の診断で当てはめてみると、
スギ花粉の時期疑わしいアレルギー症状があって(1)、自分自身もしくは家族(血のつながった)にアレルギーを持つ人がいれば(2)・(3)、疑わしく、さらに病院でのしかるべき検査(4)で確定診断を行います。
それぞれを詳しくみてみます。

(1)症状(スギ花粉の時期に疑わしいアレルギー症状がある)

まずはスギ花粉の飛散時期ですが、地域、年度によって異なります。基本的に2月中旬~4月上旬であることが多いです。この飛散時期というのは本格的な飛散を意味しますので、2月中旬以前でも単発的には飛散することがあります。

疑わしいアレルギー症状とは、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの鼻炎症状に加えて、眼の痒みや肌の痒み、咳なども当てはまります。鼻水や鼻づまり、咳は風邪といわれる症状でもありますから、頻発するくしゃみ、眼の痒み、肌の痒みがあればかなり疑わしいです。

小さいお子さんであれば、大人みたいに上手に表現することが難しくなります。例えば、よく鼻血がでる、くしゃみが多い、眼をこすっている、などはアレルギーを疑いたくなる症状になります。

(2)他のアレルギー歴(自分にアレルギー体質がある)

アレルギーマーチという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
アレルギーの行進という意味で、乳児期から成長とともに食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎(花粉症も)などのアレルギー疾患が段階的に表れてくるさまを表現した言葉です。この考えからすると他のアレルギー疾患を持っていればアレルギー性鼻炎(花粉症)を発症しやすい傾向といえます。

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(3)家族歴(血のつながった家族にアレルギー体質の人がいる)

食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎(花粉症も)などのアレルギー疾患は遺伝しやすい体質ともいわれています。アレルギー体質の両親を持つお子さんや兄弟、姉妹にアレルギー体質がいるお子さんは注意が必要になります。

昔、アトピーといわれた、子どものころに喘息といわれたなどもアレルギー体質を疑うことになります。また、アレルギーの発症には環境による影響も大きく作用します。

ですから、アレルギーの原因(ダニ、花粉など)・種類(アトピー、喘息、鼻炎など)や症状のひどい・軽いがそのまま遺伝するわけでもありません。

(4)検査(正確な診断をするために必要な検査)

診断のための検査には大きく2つあります。

1つ目はアレルギーを詳しく調べる検査で、2つ目はアレルギー以外の病気を除外する検査です。 アレルギーを詳しく調べる検査で一番知られているのは血液検査です。実は誤解されやすい検査でもあります。アレルギーになりうる体質であるかを調べる検査であり、この結果だけでアレルギーのある、なしを判断する検査ではありません。 検査で陽性になればアレルギーであるというものではなくて、疑わしい症状があり、検査が陽性であれば、そこで原因が確定したとなるのです。

例えば、スギ花粉の時期にアレルギーを疑う症状があって、スギ花粉抗体が陽性であれば、スギ花粉症確定となりますが、スギ花粉飛散の全盛期にアレルギー症状がないのに、スギ花粉抗体が陽性の場合は、スギ花粉症が発症する前の予備群ということになります。検査結果と症状を合わせて診断することが大切です。

次に2つ目のアレルギー以外の病気を除外する検査ですが、これは鼻鏡検査が基本になります。簡単にいうと鼻の中を観察する検査です。よくあるアレルギー以外の鼻の病気は風邪や鼻中隔弯曲症などの鼻腔の形態異常です。
風邪が長引くと副鼻腔炎という風にいわれているかもしれません。鼻鏡検査ではっきりしなければ、鼻腔ファイバースコピー検査や副鼻腔レントゲン検査なども必要になってきます。ここで複雑になってしまうのが2つ、3つの病気の合併です。
元々、鼻中隔弯曲症があって、花粉症でもあり、風邪(副鼻腔炎)もあるなんて場合です。

お父さんやお母さんに何かアレルギー(花粉症を含めて)があれば、お子さんに花粉症があると思うかもしれません。まずはお父さんお母さん自身がアレルギー体質なのかを知ることから始まります。そうすれば、お父さんやお母さんもしっかり治療ができますし、お子さんも花粉症かもと思えて、早期発見の近道となります。

令和の今、花粉症は子どもでもよく遭遇する病気です。だからこそ、子どもの将来のためになんとなくの診断、治療ではなく、お子さんに気になる症状があれば、耳鼻咽喉科もしくはアレルギー専門医を受診しましょう。特にお子さんにはきちんとした診断・治療をしてあげたいものですね。専門医の立場からもそうあってほしいと考えています。

執筆者

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鷲尾有司
鷲尾有司

耳鼻咽喉科専門医・アレルギー専門医
兵庫県西宮市「わしお耳鼻咽喉科」院長

耳鼻咽喉科疾患はもちろん、花粉症、通年性アレルギー性鼻炎、喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー関連疾患を総合的にアレルギーに診療している。また、薬物療法だけでなく、レーザー治療、免疫療法(皮下法、舌下法)、生活指導やセルフケア指導も行っています。

わしお耳鼻咽喉科

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