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子どもの肌が乾燥したときは?パパとママが知っておくべき冬のスキンケアについて化粧品研究員がお教えします

  • 2025.12.25

冬になると子どもが絶えず手足を掻いているのが気になる・・・ほっぺがカサカサになって見ているコチラが辛い!どうにかしたいけれど、どんな対策をすればいい?そんな悩みについて、化粧品メーカー研究員の目線からお答えします。

ママ広場

冬になると、子どものほっぺが赤くカサカサしているのが気になったり、腕や足をボリボリ搔いているのが気になったり・・・
「子どもの乾燥肌、どうケアすればいいの?」
と悩んでいる方も多いと思います。
デリケートな子どもの肌をどう守っていけばいいのでしょうか?

子どもの肌が冬に乾燥する3つの理由

大人でも冬場は肌の乾燥を感じますよね。
でも、子どもの肌は大人より乾燥しやすくデリケートであるといえるのです。
まずはその理由から見ていきましょう

1)子どもの皮脂は大人の皮脂の1/3~1/2程度しかないってホント?
私たちの肌を守っている、天然の保湿クリームとも呼ばれる皮脂。
皮脂の分泌量は、年齢によって大きく異なります。
子どもの場合、
●新生児:出生後しばらくは母体ホルモンの影響で皮脂量は多め
●生後3~6カ月:皮脂量が急減
●幼児~小学生:大人の1/3~1/2程度
と考えられています。
そして、思春期が始まると、皮脂量が急増することは、皆さんにも経験としてあるのではないでしょうか。

2)子どもは角層のバリア機能が未熟
肌の最外層である角層はとても薄く、大人であっても0.2mm程度とラップ1枚分の厚さしかありませんが、新生児ではその半分ぐらいしかないといわれており、うるおいを保持する機能が弱く、トラブルも起こしやすい状態です。
そのため、ほっぺの赤み・カサカサ・かゆみなどが起こりやすいのです。

3)子どもは汗っかき
子どもは体温調整が未熟のため、大人よりも体温が上がりやすい傾向があります。
また、大人も子どもも汗腺そのものの数は変わらないため、子どもの肌は汗腺の密度が高いといえます。
そのため、子どもは大人より多くの汗をかくのです。
冬でも暖房が効いている屋内や、運動したりして汗をかき、そのままにしておくとすぐに乾燥してしまうため、発汗と肌の乾燥を繰り返しがちに。
「汗→乾燥→かゆみ→掻く→炎症」というループに入ってしまうのです。

ママ広場

どうやって守る?子どもの肌

乾燥しやすい子どもの肌。
スキンケアの際には、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか?

基本1:お風呂上りはすぐ保湿
お風呂を出たあとは、皮脂が洗い流され、バリアが緩み水分が蒸発しやすい状態になります。
実際に、入浴直後にTEWL(経表皮水分蒸散量)が有意に上昇し、水分量が減少するという臨床データもあります。
米国皮膚科学会(AAD)でも「Bath immediately followed by moisturizer application(入浴後すぐに保湿剤を塗ろう)」と、素早い保湿が推奨されています。
肌が水分を含んでいる状態は、保湿にピッタリのタイミングなのです。
また、入浴の際はお風呂の温度を熱くし過ぎないこと(38~40℃)も重要です。
41℃以上にすると、皮脂が溶けだし、バリア機能に影響を与えたり、温熱刺激によりヒスタミン反応が起こり、かゆみが強くなることが考えられます。

基本2:保湿は2段階保湿がおすすめ
ローションだけ、ワセリンだけなど、1段階の保湿だけではなかなか改善が難しいことも。
1:保湿・・・ローションやミルクで水分を与えるケア
2:保護・・・ワセリンやバームなどの油分でフタをして保護するケア
という2段階保湿を意識しましょう。
また、保湿の際は塗る量が重要です。
塗り忘れなく、全身にしっかり塗ってあげてくださいね。

基本3:洗い過ぎはNG
子ども自身に任せると、必要以上にゴシゴシ力強く洗ってしまうこともあります。
ボディソープを使うときは
・泡でやさしく洗う
・短時間で
が重要です。
実は、子どもの肌には、毎日ボディソープを使わなくても大丈夫。
特に、汗など水性の汚れは、湯船につかっているだけでほとんどは落ちています。
その日の汚れ具合や肌の状態に合わせた洗い方をおすすめします。

ホームケアで改善しないとき

通常の乾燥であれば、代謝の良い子どもの肌は5日ほどで改善してくることが多いです。
但し、以下のようなときは早めにかかりつけの小児科を受診しましょう。
・ていねいにおうちでケアし続けても改善しないとき
・こどもがかゆみでうまく眠れないとき
・搔きむしったひっかき傷が増えてきたとき
・黄色いかさぶたができているとき(感染の可能性)
ステロイドを処方されたとき「塗るのが怖い」と思ってしまう方もいるかもしれません。
ですがステロイドは炎症を素早く取る薬で、かゆみなどの症状が治まり、子どもが早く楽になります。
医師の指示通り使用すれば安全で、悪化を防ぐ大切な治療です。
用法・容量を守り、正しく使ってくださいね。

冬は、ただでさえ家事もイベントも多く、疲れやすい季節。
「子どもの肌まで見きれない・・・」と感じて当たり前です。
でも、
1)お風呂上がり1分以内の保湿
2)2段階保湿
3)洗いすぎない
この3つだけで、子どもの冬の肌トラブルの改善が期待できます。
そして、ママ・パパが無理をしないことが何よりのスキンケア。
親子で保湿剤を塗り合ったり、塗り残しがないかお互い確認し合ったり。
できる範囲で『やさしい習慣』を楽しく続けてくださいね。

執筆者

プロフィールイメージ
船木彩夏
船木彩夏

化粧品メーカー研究員
キレイ研究室編集部所属

[出演情報]
2023.12.2 TBSラジオ:井上貴博 土曜日の「あ」

<資格>
・サプリメントアドバイザー
・健康管理士上級指導員
・健康管理能力検定1級
・日本化粧品検定 特級コスメコンシェルジュ

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