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物事を「先延ばし」にする人、しない人の“決定的な差”とは 背景にある意外な要因&改善策を心理カウンセラーが解説

  • 2026.1.27
物事を先延ばししてしまう原因は?(画像はイメージ)
物事を先延ばししてしまう原因は?(画像はイメージ)

「どうしてもやらなきゃいけないことがあるのに、なかなか手をつけられない」という、いわゆる「先延ばし癖」に悩んでいる人は少なくないと思います。やらなければならない仕事や勉強を先延ばししてしまい、後悔したことはありませんか。

やらなきゃいけないことを頭では分かっているはずなのに、なかなか作業が進まないという状態の場合、どのような心理的な原因が考えられるのでしょうか。先延ばし癖がついてしまう原因や改善策などについて、心理カウンセラーのうるかすさんに聞きました。

「先延ばし」は脳の防衛反応

Q.そもそも、物事を先延ばしにしてしまうことがあるのはなぜなのでしょうか。心理的な理由について、教えてください。

うるかすさん「物事を先延ばしにしてしまう背景には、単なる怠けや意志の弱さでは説明できない、複雑な心理的要因が隠れていることがあります。例えば無意識のレベルで『もう十分に頑張ってきた』『これ以上まだ頑張らなくてはいけないのだろうか』『誰かに認めてほしい』といった、心の叫びが生じている場合もあります。

また、失敗への不安や現実と向き合うつらさから、『これ以上傷つきたくない』『今は直視したくない』という回避の気持ちが強くなっていることも少なくありません。先延ばしは、そうした心を守るための無意識的なブレーキとして働くこともあるのです。

先延ばし癖があると、『だらしないから』『我慢強くないから』と自分を卑下してしまう人もいらっしゃいますが、実はこれは生まれつき誰でも持っている脳の機能にも原因があります。ですから、その人が『だらしない』とか『怠慢な性格』であることが主な原因ではありません。

人間は誰しもが『快』と感じることを求め、『不快』なものを退ける性質があります。これは、各々が『好きなもの、嫌いなもの』と感じる物事だけではなくて、人間の脳が本能的に感じるものということですね。先延ばしをしたくなるような『面倒なこと』というのも、不快なものに当たるでしょう。

不快なものはそれだけではなく、例えば危険なことや不安になることなど、さまざまな要素を脳は危険だと判断し、それを退けようとする本能的な機能が備わっています。つまり、不快なことを避けてやろうとしないのは、一種の脳の防衛反応の一つであると言えるんです」

Q.では、物事を先延ばしにしてしまう人、先延ばしにしない人の心理的な特徴の違いについて、教えてください。

うるかすさん「こうした心理的要因や脳の働きの前提があったとしても、人は『嫌なことは先に片付けてしまおう』と考える人と、『ついズルズル先延ばしにしてしまう人』に分かれてしまいますよね。物事を先延ばししてしまいやすい人は、その人の持つ特性や、ストレスや心疾患などによる影響も考えられます。

まず、過去にあったトラウマや失敗を引きずりやすいタイプの人は、新しい物事や再チャレンジして積極的に物事に取り組むことが苦手なため、物事を先延ばしにしてしまう人が多い傾向があります。

『また失敗したらどうしよう』『どうせやってもうまくいかない』と尻込みしてしまうことで、脳が不快なことと判断してしまい、なかなか新しいタスクに手をつけられないということが起こりやすくなります。

また、ADHD(注意欠陥多動性障害)の特性を持つ人は、先延ばし癖の傾向がある人が多いといわれています。これは、集中力がすぐに途切れてしまう不注意性のほか、長期的な計画を立ててコツコツ進めるのが苦手なことや、長期的な報酬よりも短期的な報酬に意識が集中しやすいなどの特性上の理由によって起こるものといわれています。

そのほか、『脳の司令塔』と呼ばれている『前頭前野』という脳の部分がストレスや睡眠不足、身体的・精神的疲労などによって機能が低下してしまうと、判断力や計画性の低下、感情のコントロールが難しくなってしまうことなどが分かっています。この影響により、一時的に先延ばし癖が現れやすくなるというケースも考えられます」

先延ばし癖を改善するには?

Q.物事を先延ばしにする癖がついている場合、どうすれば改善できるのでしょうか。有効な対処法について、教えてください。

うるかすさん「まず、先延ばしにしてしまっているやるべきことが、自分にとってこなすことが大変なことで、どこから手をつけたら分からないという状況だったとします。この場合は、やるべきことを大きな一つのまとまりとして捉えるのではなく、タスクをいくつか細かく分けてみて、取り組むハードルを下げてみる作業をすることをお勧めします。

細かく分けることでそれぞれのタスクについての優先順位をつけやすくなりますし、切り分けた中から実行しやすいタスクを見つけて、『まず1つだけやってみようかな』という心持ちにつながりやすくすることも期待できるでしょう。タスクが分散されることによって『失敗したらどうしよう』という不安感も軽減されやすくなります。

また、先延ばしが続く場合には、『今は何がつらいのか』『何を避けようとしているのか』といった自分の無意識の声に目を向けてみることも大切です。自分を責めるのではなく、本音を言葉にし、小さく始めてもよいと許可を出すことで、心の抵抗は和らぎやすくなるでしょう。

次に、ADHDなどの特性によって先延ばし癖がついてしまっている人は、作業する場所や自室などの環境を整えてみるのはいかがでしょうか。例えば、これから仕事を始めようとしているのに、机の上にスマホやゲーム機、お菓子など、他に興味が向いてしまうものが散らばっていると、集中することが難しくなりますよね。

先延ばしの原因になるようなものをなるべく見える場所から排除し、集中しやすい状態を作り上げてから作業を始めると、こなすべきタスクが明確になり、優先すべき事項が頭の中で整理されるようになります」

* * *

先延ばし癖は「だらしない」「意志が弱い」といった単純な理由ではなく、心の奥底にある心理的な側面によって起こるケースもあるということです。先延ばしにしている対象に対して、「何がつらいのか」「どうしてやりたくないのか」という心の声に耳を傾けてみるのもよいかもしれません。

オトナンサー編集部

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