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アイドル「AKB48」衣装デザイナー・茅野しのぶの“人心掌握術”とは?Z世代と信頼関係を築くコツ

  • 2026.1.26
茅野しのぶさん
茅野しのぶさん

後輩や部下といった年下に対して、「存在を煙たがられてるかも!?」と落ち込む人や「良好な関係を築けない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。2025年12月8日にデビュー20周年を迎えたアイドルグループ「AKB48」の衣装デザイナーを担当し、アーティスト・タレントの衣装制作、スタイリング、ヘアメイクを担う「オサレカンパニー」の取締役も務める衣装デザイナーの茅野しのぶさん(43)。OGを含め、これまで大多数の若い女性たちに寄り添い、支えてきた茅野さんだからこそ培ってきた“人心掌握”術があるとにらみ、若い世代と良好な関係を築くコツについて、茅野さんに直撃してみました。

若い人と接する時の3つの重要ポイント

茅野さんといえば、テレビ番組やYouTubeなどで、アイドルグループのメンバーと和気あいあいと談笑したり、時にはハキハキと指示を出したりと“姉貴”的な姿を見せるなどしています。

茅野さんは、いわゆる“Z世代”と呼ばれる10代や20代前半の女性たちと関わる上で、3つのことに気を付けているといい、「1つ目は『その場限りの話をしない』こと。確認が取れていないことをその場の流れで話すのは好ましくありません。2つ目は『問題を先送りにしない』こと。すぐに対応してほしいと相手は思っていることが多いからです。3つ目は『存在を軽視しない』こと。相談する際、相手は勇気を出して来てくれるため、そうした思いを大切にしています。相手が求めていることを確認し、返事を早くし、本人にも考えてもらう時間をつくっています」と明かします。

特に、アイドルグループのように、複数人のメンバーがいる場合は「それぞれに『自分は軽視されていない』と思ってもらうことが大切だと思っています」と語気を強めます。

インタビュー中も、笑顔が多く明るい印象の茅野さんですが、自身の性格は決して“陽キャ”ではないと自己分析。その上で、「会食などで人と接する機会は多くあります。常に話せる話題を持っておくようにしています。誰が聞いても嫌な思いをしない話を用意しています」といいます。

人と接する際には、「相手が自分のことを好きだと思って接しています」と語りながら、人付き合いでポジティブな姿勢を見せる傍ら、「緊張しているときのパフォーマンスも自分の実力」と捉え、厳しく自己評価している一面も明かしてくれました。

“茅野流”部下の注意法…筆者の悩みにも瞬時に寄り添う“コミュニケーション力”

近年、部下への注意が「パワハラ」と見なされたり、若い社員に優しく注意したつもりが、相手に予期せぬダメージを与えているといった問題がささやかれています。

茅野さんは「Z世代といってもいろいろな人がいます」と前置きしつつ、「深刻な話ほど対面、かつ個人的に行うようにしています」とテクニックを紹介。

若い人に対しては、「社会人として『こうしてほしい』と思うことがあるときは、『~を直してほしいんだけど、どうかな?』と問いかけているようにします」と話し、「このように尋ねることで、相手の行動の意図を知ることができます。相手の答えに対して、『~では伝わらないから、こうした方がいい』と伝えるのがコツ」といいます。こうしたやり取りを通して、「『他人からはこんなふうに見えるんだ。自分が損をしないように気を付けよう』と、思い直すことができると思います」と語っていました。

加えて、褒めるときのコツも教えてくれました。実は、“Z世代”は人前で褒められることを好まない傾向にあることを明かしつつ、「自分だけ褒められると居心地の悪さを感じることもあります」と若い人たちの気持ちも説明してくれます。続けて、「褒めるときもざっくばらんではなく、具体的に褒めるとよいです」とアドバイスもくれました。

筆者自身、年上や上司と話すよりも、年下や部下と話すことが苦手です。茅野さんも「私も部下や年下の方が、上司よりも気遣うことがあります」と共感してくれながら「コミュニケーションをとりながら歩むことが大切です」と筆者の悩みにも寄り添ってくれました。このような“コミュニケーション能力”の高さが、茅野さんの魅力なんだなと体感しました。

平成・令和アイドル界の違い 女性たちは「自己肯定感を高く持って!」

「AKB48」の結成当初から現代という平成時代と令和時代のアイドルたちを見守ってきた茅野さん。平成と令和のアイドルの違いも質問したところ、「SNSの存在が大きいと思います。(『AKB48』の1期生だった)前田敦子さんの時代でも、後半にはX(旧『ツイッター』)やインスタグラムが普及していましたが、それでも現代のような切り抜き動画が出回ることはありませんでした。また、容姿などについてファン以外から評価されることも当時はほぼなかったと思います」と述懐。

続けて、「SNSは一般の女の子たちにも比較対象を広げました。かつては、教室、学年、同じ学校が比較対象でした。しかし、SNSが広まったことで同世代すべてが比較対象になったんだと思います。この結果、自己肯定感を持ちにくくなっていったんじゃないかと思います」と、現代における問題を独自の視点で分析。その上で、「女の子は自己肯定感を高く持つようにしてください!」と、“姉貴”らしい優しいまなざしで、現代の女性たちの背中を押します。

アイドルを取り巻く環境が変化している一方で、現代のアイドル界は「アイドルになりたいという女の子たちの姿勢も、ファンとの向き合い方も変わっていないと思います」と第一線の視点で話してくれました。

今回の取材を通して、アイドルがステージで輝く裏には彼女たちを心から応援し、力強く支える女性の存在があることを深く理解しました。茅野さんの笑顔や一人一人と真摯(しんし)に向き合おうとする優しさに感銘を受けつつ、“ジェンダー”、“〇〇世代”とカテゴライズせず、「それぞれ異なる人」と意識することが大切なのではと、改めて思いました。

西田梨紗

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