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「新しい自分を受け入れる力を」ついに完結。『ダウントン・アビー』あのキャストにインタビュー

  • 2026.1.22

20世紀初頭の英国貴族と使用人を描き、15年続いた『ダウントン・アビー』シリーズがついに完結。『ダウントン・アビー/グランドフィナーレ』は、当時の貴族と庶民が、あらゆる価値観を次の時代にアップグレードしていく物語。ダウントンの“姫”でありクローリー家の長女であるメアリーを演じたミシェル・ドッカリーは「穏やかな移行ですが、この映画は“変化”について描いています」と語る。

Michelle Dockery 1981年12月15日、ロンドン生まれ。2004年にロイヤル・ナショナル・シアター『His Dark Materials』で舞台デビュー。2005年にTVシリーズ『荊の城』に出演し、10年から始まった『ダウントン・アビー』シリーズで大ブレイク。

「前作では、世代交代の始まりが感じられました。メアリーの祖母ヴァイオレットの死は一つの時代の終わりを意味していました。メアリーが家の主導権を握るという話は多かったけど、実際にはそうなっていなかったこと、ヴァイオレットが亡くなったことで、メアリーの父で当主のロバートにはその現実が徐々に重くのしかかってきています」
 
そんなメアリーは、世間に離婚がバレたことで社交界を追放される描写が。当時の女性の離婚後のあり方が興味深い。「当時、離婚した女性は社会から排斥されました。最初に脚本を読む前は、そんな状況を過小評価していて、人々の態度がこんなにも冷たいとは信じられませんでした。普段の彼女はパーティの華ですが、それがひっくり返るのは衝撃的です。メアリーは初めは堂々としてましたが、パーティから追い出されるなど屈辱を味わい、そこから自分を再構築していく旅に出るんですよ」 メアリーの離婚、クローリー家の相続のみならず、メアリーを中心とした多くの問題が噴出し、文字通りの大騒動。この展開はシリーズならではだが、第一次世界大戦後の復興期・1930年を舞台にしているだけに、衣装の雰囲気がちょっと華やかに。「シルエットが少し変わって、ウエストが高くなり、丈は少し大胆に短く、足首が見えるくらいになっています。メアリーの衣装の色合いも少し変わっていて、ピンクがかった、やや弱さを感じさせるトーンになりました。特にピータースフィールド・ボール(冒頭の舞踏会シーンのロケ地)での赤いドレスは圧巻でしたね。最初のスケッチから宝石の最終調整まで、その創造の過程は素晴らしいものでした。そのドレスはメアリーにとってのサイレン(魅惑的な女性)の瞬間。赤いドレスで登場し、離婚を告げるというイメージなんです」
 
長年務めたメアリーとさよならをするのは複雑な心境だろう。だが、本作を経てこう思ったそう。「過去と未来の橋渡し、家族の絆、社会の移り変わり、女性の自立など、大きな変化の時代の物語。メアリーの物語はその象徴であり、彼女がどのように古い世界と新しい世界の間でバランスを取るかを描いています。みなさんには変化の波に立ち向かう勇気と、新しい自分を受け入れる力を感じてほしいと思います」

『ダウントン・アビー/グランドフィナーレ』1月16日より、TOHO シネマズ 日比谷ほか全国ロードショー中

story 1930年、社交シーズンでロンドンを訪れたクローリー家は、長女メアリー(M・ドッカリー)の離婚をマスコミに報じられる。すると、社交界は騒然。彼女は舞踏会などから追放されてしまう。そんなとき、彼女の母の弟でアメリカ人のハロルド(P・ジアマッティ)が訪れ、一家を揺るがすハプニングが……。

監督:サイモン・カーティス/脚本:ジュリアン・フェローズ/出演:ヒュー・ボネヴィル、ミシェル・ドッカリー、ポール・ジアマッティ ほか/配給:ギャガ/公開:2026年1月16日より、TOHO シネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
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text:MASAMICHI YOSHIHIRO photo : Zoe McConnell.zoemcconnellphotography.com.
otona MUSE 2026年2月号より

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