1. トップ
  2. 恋愛
  3. 世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?

  • 2026.1.13

今年から新設された日本でのPGAツアー「ベイカレント クラシック」。世界のトップたちのスイングはまさに度肝を抜かれるものばかり。

トップ5に入った選手たちのパワー、正確性、再現性、そのクオリティの高さの秘密に迫る。1人目はザンダー・シャウフェレ選手をピックアップ!

やわらかい動きでMAX加速するしなやかスイング

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
アドレス~バックスイング

アドレスでは右肩が通常よりもやや大きく下がっています。両腕がよく伸びたままバックスイングをしているので、手を使わずに胸の回転でクラブを動かしているのがわかります。左手の甲のロゴマークが正面からよく見えていますが、クラブフェースはやや地面方向を向いている。つまり、左手のグリップはややストロングになっているということです。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
トップ~切り返し【point】体をしなやかに使ったトップ(写真左)

左ヒザを無理に踏ん張っていないところや、左ヒジが軽く曲がっていて、腕にリラックス感があるところが特徴。体の硬いアマチュアには参考にしてほしいです。切り返しでは骨盤がターゲット方向へ移動する「バンプ」といわれる動作が見られます。この瞬間、左ヒザは外へ向き、骨盤と頭の位置にズレが生じる。体幹部分が側屈し、クラブ軌道はインサイド・アウトになります。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
ダウンスイング~インパクト【point】やや強めの側屈だが骨盤の傾きは少ない(写真左)

シャフトが地面と平行に近いポジションでは、ヒザにまだゆとりが見られる。ここからインパクトに向かってヒザを伸ばすことで、ヘッドスピードがさらに速くなります。インパクトでは右ヒジが曲がっているので、胸の正面よりも後方でボールをとらえている証拠。側屈は大きめですが、右カカトを上げることで、骨盤の右サイドが低くなりすぎるのを防いでいます。極度なインサイド・アウト軌道によるフックのミスをケアしているのです。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
フォロースルー【point】地面を蹴った反動で足の向きが変わる(写真左)

インパクト後の左足を見るとツマ先が大きくターゲット方向へ向いているのがわかります。左足で地面を前方と左(ターゲット方向)へ蹴り込むことで骨盤は強く方向転換をするのですが、そこに地面を垂直に蹴る力(バーティカルフォース)がかかることで、インパクト後にほんの少し空中に浮くような時間があります。その瞬間に蹴り込んだ勢いで足が回るのです。この踏み込みによって、すさまじい出力を足元から生み出します。

【神ワザPoint】

しなやかな動きから急激にクラブを加速させるスイングのポイントは「ヒザ」にある。バックスイングで少し内側へ入った左ヒザが、切り返しの瞬間にターゲット方向へ向く。回転の可動域を確保し、踏み込んでも骨盤がスライドしないので力強く振り切れる。

2人目は金谷拓実選手をピックアップ!

“激フック”グリップから繰り出すゼロフェースターンスイング

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
アドレス~バックスイング【point】強いフックグリップ(写真左)

まず目に飛び込んでくるのは「これでもか!」というくらいのフックグリップです。親指をもし正面に戻したら、フェースが地面を向くほど閉じているはず。この時点で、これを“中和”するための何らかの動作がスイングのなかでなされることがわかります。バックスイングはとてもきれいで、手や腕を使うことなく体の回転で振り上げていく。もちろん、フックグリップの影響でフェースはかなりクローズな状態です。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
トップ

深いトップポジションで、シャフトが地面と平行を通り越し、やや垂れた状態に。フックグリップなので、アドレスでは左手首は甲側へ大きく曲がっています。つまり、手の平側への「折りしろ」がとても大きいため、それがトップポジションであらわれているということです。下半身は右足で体重を受け止めているのがよくわかりますが、これは股関節の可動域あってのことです。アマチュアが完全に同じようにマネするのはオススメしません。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
切り返し~インパクト【point】右ヒジが畳まれたままインパクトへ(写真左)

切り返し以降、左足がバックスイング中の右足とそっくりな形になっています。つまり、切り返しの初期段階ですぐに踏み込む足が左足に切り替わっているということです。インパクト直前でかなり右ヒジが曲がっていますので、腕は畳まれた状態のままダウンスイングしていることになります。アドレス時のフックグリップがこれによって相殺され、インサイド・アウト軌道、ゆるやかな入射角でインパクトへ向かうことが可能に。インパクト時もやはり右ヒジはかなり曲がっていて、胸をターゲット方向へ向けた状態でとらえているのがわかります。クラブを引っ張り続けることで、フェースの動きをおだやかにしているのです。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
フォロースルー【point】フェースがまったく回転していない(写真左)

フォローでの見どころは、やはり腕とフェースの向きでしょう。腕の三角形が見事にキープされていて、胸や肩甲骨の可動域がとても広いのがわかります。フェースはプレーヤーの背中側を向いていて、これはフェースがスクエアのままフォローまでキープされていることを示している。フックグリップでスイングをはじめているので、腕のローテーションが不要なのです。つまりダウンスイング中のヘッドの回転が非常に小さく、方向性を出しやすいスイングであるといえます。

【神ワザPoint】

彼のショットの「方向性」を支えているのが胸の可動域だ。強烈なフックグリップであるがゆえにアームローテーションが不要。インパクトゾーンでは腕の形が三角形に戻りながら、フォローまでその形を一切変えずに胸の回転のみで振り抜かれる。フェースがスクエアな時間が長く、ボールに余計なサイドスピンがかからない。

3人目はアン・ビョンホン選手をピックアップ!

ねじらない、倒さない、固めないオーソドックスな教科書スイング

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
アドレス【point】きれいなスクエアグリップ(写真左)

正面からの見た目ではオーソドックスなアドレスですが、細かく見ていくと左足が右足よりもうしろに引かれていて、これは体をしっかり開いていく準備。グリップはスクエアですから、左へのミスを消しつつ、少しフェードを打ちにいきたい意図が伝わってきます。バックスイングはとても丁寧に体幹部分から動いており、上半身と下半身の過剰なねじれは作っていない。この動き出しはアマチュアにもマネしてほしいポイントです。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
トップ~ダウンスイング【point】上半身と下半身のズレを大きくしていない(写真左)

シャフトが地面に対して45度くらいのところでストップ。体はちょうど90度くらい右を向いたあたりで止めていて、骨盤もよく回転している。体のねじれが少ないタイプのバックスイングといえます。切り返し後、左腕が地面と平行になったタイミングで骨盤はちょうど正面を向いています。このとき右足がまだ地面から離れていませんので、軸があまり左サイドに移動せずにその場で回転するタイプ。クセのないお手本のようなダウンスイングです。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
インパクト【point】ほとんど体を開かずにインパクト(写真右)

インパクト直前を見ると左腕とシャフトがなす角度はゆるやかです。単にタメがほどけてしまっているのではなく、グリップエンドを自分の方に向かって引き上げる力をかけているので、ヘッドがしっかりと加速するのです。左ヒジがやや曲がっているのはそのため。インパクト時の胸の向きはボールに正対していますが、これはヘッドがしっかり加速している証拠。元々がスクエアグリップなので体を開いて打つ必要がないのです。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
フォロー~フィニッシュ

アン選手はスクエアグリップでスイングしているため、アームローテーションが必要となるタイプ。そのため腕や手を固めずにクラブを走らせるので、フォローでは左手が右手の下から見えています。フィニッシュでは右肩がやや上がっていて、前傾角度を無理に維持していないので腰への負担も少ない。パッと見た印象ではダイナミックですが、じつはケガをしにくく体にやさしいスイングをしているのです。

4人目はリコ・ホイ選手をピックアップ!

身体的特徴をフル活用インサイドアタックを死守したハイドロースイング

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
アドレス【point】左ヒジの過伸展とマッチしたグリップ(写真左)【point】首が大きく傾く(写真右)

注目してほしいポイントは左手のグリップです。左腕を見ると過伸展(一般的に「猿腕」といわれる)しており、腕を伸ばしたときにヒジが自然と体の内側に入ってしまいますが、それを無理やり直すことなくグリップしています。そのため左手のグリップがややフックグリップですが、これは彼の体にとっては自然なことなのです。一般のアマチュアゴルファー、とくに女性は猿腕の人も多いので 、参考にしてください。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
トップ~切り返し

トップポジションでは体がかなりねじられています。正面から見ると右肩が奥に覗いていますし、腕が頭に隠れそうなので手元はインサイドに入っている。下半身においては右足がしっかりと体重を受け止めていて、太モモの筋肉には爆発的なエネルギーを溜めています。切り返しでは左足に体重を移動すると同時に、上体がやや後方へ傾きます。フックグリップでスタートしていますから、インサイドから振り下ろしたい意図があるのでしょう。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
ダウンスイング~インパクト

インパクト直前では首がさらに後方へ曲がっていきます。胸が開くのを我慢しつつ、左足から出力されるバーティカルフォースによって肩が強く縦回転するので、結果的に首が曲がってしまうのです。インサイド・アウトに振りたいからといって形だけマネすると首を痛めますので気をつけましょう。インパクトは同ページで解説しているアン選手同様、ほぼ体を開かずにボールをとらえています。背骨の軸が右うしろへ傾いているので、ホイ選手の方が入射角がややアッパー。弾道も高くなります。

世界トッププロ4人のドライバースイングを解説!飛距離の秘訣はどこにある?
フォロースルー~フィニッシュ【point】強烈に強い左足の蹴り(写真右)

ボールを打った直後も頭はうしろに残されていて、前傾角度をキープ。グリップを見ると左手が右手の下から見えていますので、アームローテーションがされています。もともとややフックグリップですから、少し強めのドローボールが出やすいでしょう。フィニッシュでは左足の位置がアドレスのときよりも10センチほど後方にズレていて、ダウンスイング中に左足を地面に向かって蹴り込む力が強く、進行方向と反対に小さくジャンプしているのがわかります。

いかがでしたか。世界のトッププロにぜひ注目してみてください!

解説=アッキー永井
●ながい・あきふみ(永井研史)/1987年生まれ、神奈川県出身。“アッキー”の愛称で親しまれている人気コーチ。人体解剖学や物理学の視点を取り入れたわかりやすいレッスンに定評がある。

ザンダー・シャウフェレ
●1993年生まれ、アメリカ出身。178cm、75kg。2015年にプロ転向。2020年の東京五輪男子ゴルフ競技で金メダルを獲得。満を持して今年の「ベイカレント クラシック」でカムバック優勝を飾り、キャリア10年目にして自身通算10勝目を達成した。

金谷拓実
●かなや・たくみ/1998年生まれ、広島県出身。172cm、75kg。ゴルフの名門、東北福祉大学を経て2020年にプロ転向。2024年は国内ツアーで賞金王に輝き、2025年から米ツアーに参戦。「ベイカレント クラシック」では4位タイフィニッシュ。SOMPOひまわり生命所属。

アン・ビョンホン
●1991年生まれ、韓国出身。187cm、87kg。大学はカリフォルニア大学バークレー校出身でコリン・モリカワの先輩にあたる。2011年にプロ転向し、欧州ツアーで2勝をあげる実力者。2025年シーズンはトップ10入り3回と調子を上げてきている。

リコ・ホイ
●1995年生まれ、フィリピン出身。78cm、93kg。南カリフォルニア大学卒。2017年にプロ転向、2023年に米下部ツアーで1勝をあげ、翌年からPGAツアーに主戦場を移す。「ベイカレント クラシック」では4位タイでフィニッシュ。

写真=小林 司、渡辺義孝
撮影トーナメント=ベイカレント クラシック
※選手の成績やデータは11月15日現在

元記事で読む
の記事をもっとみる