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きれいな人は“脳をダマす”のが上手。「美の習慣」を続けるコツを、小田ユイコさんが取材!

  • 2025.12.19

スキンケアや運動、バランスの取れた食生活。キレイのために習慣にしたいと思っても、3日坊主になることも多いはず。やる気が出ない・続かない・途中で飽きる…、それはあなたがズボラなせいではないって知ってた!?

美容ジャーナリスト 小田ユイコの“マニアックビューティREPORT”

きれいな人は“脳をダマす”のが上手。「美の習慣」を続けるコツを、小田ユイコさんが取材!_1
出典元:MAQUIA ONLINE

美容ジャーナリスト
小田ユイコさん

30年以上美容記事に携わり、MAQUIA創刊時からスキンケア企画を担当。コスメの進化をかたときも逃さず、取材し続ける。

今月のキーワード「美の習慣づくり」

ウォーキングしなきゃなのに寒い、忙しいが言い訳になって続かない、夜中のスイーツがやめられない、などいい習慣は身につかず、悪い習慣はズルズルと引きずってしまうもの。

その理由を、自分のサボり癖とズボラな性格のせいにしてしまいがちだけれど、「あなたが悪いわけではない」と言い切っている本『科学的に証明された すごい習慣大百科』を読んで、救われた思いがした小田。さっそく著者の堀田秀吾先生に美の習慣づくりの極意を教わってきました。3日坊主に悩んでいる人、必読です!

お話を伺ったのは…

きれいな人は“脳をダマす”のが上手。「美の習慣」を続けるコツを、小田ユイコさんが取材!_2
出典元:MAQUIA ONLINE

言語学者
堀田秀吾先生

明治大学法学部教授。言語学や法学、社会心理学、脳科学などを融合した研究を展開。著書に『科学的に証明された すごい習慣大百科』(SBクリエイティブ)ほか。

キレイな人は脳をダマすのが上手。美の習慣で1日が成り立っている!

——そもそも習慣ってなぜ大事なの?

「人間の行動のうち、45%は習慣。『キレイになりたい』でも、『お金持ちになりたい』でも、理想を実現するとは、そのために必要なことを習慣化して、生活の大部分にしていくこと。習慣化は、究極の自己研鑽なんです」と堀田先生。

——なるほど、マキア読者が憧れる美のミューズたちも、1日のほとんどが美の習慣で成り立っている気がします。

「美しさって生まれ持っての部分もあるけれど、それ以外は全部習慣がつくり出すもの。言い換えれば、スキンケアや食事、運動、睡眠、メンタル管理の習慣を味方につければ、誰でも、何歳になってもキレイになれるということ」。

——美の習慣を身につけられる人と、そうでない人との違いって、いったい何?

「やりたいことが習慣化しないのは、ふだんと違う行動には脳がストップをかける習性があるから。1日が美の習慣であふれている人は、自分の脳をダマすのが上手なんです」


「やらなきゃ」と思っていながら、やる気が出ない・続かない・途中で飽きるのはなぜ?

A.もともとの脳の仕組みが習慣化をブロックしているから

美の習慣づくり やる気が出ない・続かない・途中で飽きるのはなぜ?
出典元:MAQUIA ONLINE

脳の仕組みは太古の昔から進化しておらず、今、安全、安定で生きていられるなら変わりたくない。脳にとっては「新しいことを身につける」のは「変わる」ことであり、負荷がかかるからなるべく阻止する方向で働く。

習慣化できないのは「自分のせいではない」と知ることが習慣づくりの第一歩

美の習慣づくり 脳の仕組み
出典元:MAQUIA ONLINE

習慣化の邪魔をするのは、意外なことに気合、精神論、意思の力、自己管理能力といった観念。これらを胸に抱いていることでプレッシャーがかかり、習慣にできなかったとき自己嫌悪に。習慣化できないのは「脳の仕組みのせい」であることを知り、脳をダマす方法に切り替えることが大事。


習慣化したいことは紙に書いて壁に貼り、人と話すと実現率UP

「スムーズな習慣化のためには、脳をダマすテクニックが必要です。それが下に挙げる3つ。続けたいことには重い腰が上がるようになり、やめたいことはストレスを感じずに断ち切れるようになるはずです」。

——確かに! この1週間、3つのルールでやってみたところ、ウォーキングは2日に1回実践、自己肯定感も上がり、夜中にスイーツを食べなくなりました。

「案外簡単でしょう? 脳のネットワークが書き換えられて完全に習慣となり、歯磨きのように無意識でできるようになるには早ければ2週間、平均で66日かかります。2カ月くらいはルールを意識しながら続けてみてください」。

——続けるためにはどうすれば?

「習慣にしたいことを紙に書いて、見えるところに貼っておくのがおすすめ。できた回数なども書き留めましょう。また、自分が続けていること、やめていることを人に話す。記録と人に話すことを実施すると、実現率が1.8倍になるという報告もあります」。

——習慣のプロフェッショナルである先生がおすすめする美の習慣とは?

「いろいろありますが、ひとつは睡眠の質を上げる習慣。夜寝る前に、感謝日記をつけるんです。空がキレイでうれしかった、家族や友達がこんなことをしてくれた、など些細なことでOK。寝つきがよくなり、眠りも深くなりますよ」


どうすればサボり癖を直せる?

A.気合も自己管理能力も不要! 習慣化の3つのルール

小田の場合、続けたいのが「ウォーキング」と、「自分をほめること」。やめたいのが「甘いものをつい食べてしまうこと」。3つのルールに当てはめてみると!?

1 まず動く

サボり癖の直し方 まず動く
出典元:MAQUIA ONLINE

考えていないでとりあえず行動に移す
ウォーキングをするなら、まず立ち上がって玄関に行く。すると脳の側坐核という部分が刺激を受け「ああ、そういうことね」とやる気のエンジンがかかり、シューズを履いて外へ。自然と歩き出すことができる。

2 いつもの行動にくっつける

サボり癖の直し方 いつもの行動にくっつける
出典元:MAQUIA ONLINE

習慣になっていることに「スタッキング」
「自分をほめる」を習慣にしたいなら、歯磨きをしたついでに、鏡を見ながら「今日もいい感じ♡ 可愛い♡」と。すでに習慣になっていることにスタッキング(積み重ねる)をすることで、習慣化しやすくなる。

3 環境をととのえる

サボり癖の直し方 環境をととのえる
出典元:MAQUIA ONLINE

「ナッジ」を利用して習慣化をスムーズに
ナッジとは、目的に合わせて環境をデザインすること。甘いものをやめたいのに、お風呂上がりに冷蔵庫を開けたとき、スイーツが目の前にあったらつい食べてしまうので、買い置きをしないという“デザイン”を。

MAQUIA 1月号
取材・文/小田ユイコ イラスト/きくちりえ〈Softdesign〉 企画/奈良彩花(MAQUIA)

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