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25年前、“バンドル”を確立させたデビューシングル 定義不能の輝きを放った“4人の原点”

  • 2026.1.15

2001年2月。音楽シーンでは、バンドとアイドルの役割分担がまだ強く意識されていた時代だった。演奏するのがバンド、歌って踊るのがアイドル。その境界は暗黙の了解として存在していた。そんな中で現れたZONEは、その線を最初から踏み越えた存在だった。

ZONE『GOOD DAYS』(作詞:たくや・作曲:原一博)――2001年2月7日発売

この曲は、後に『secret base〜君がくれたもの〜』で大ヒットを放つ彼女たちのメジャーデビューシングルであり、「バンドでもアイドルでもない」という新ジャンル「バンドル」を、真正面から掲げたスタート地点でもあった。

最初から曖昧ではなかった立ち位置

ZONEは、「バンドとアイドルを掛け合わせた存在=バンドル」を掲げてメジャーシーンに現れた。楽器を手にし、演奏しながらフォーメーションを組み、振り付けも取り入れる。その姿は、バンドの文脈だけでも、アイドルの文脈だけでも説明しきれない。だがそれは中途半端だったわけではなく、最初から“どちらにも属さないこと”を売りにした設計だった。

これまでのガールズバンド像のように、演奏一本で押し切るわけでもない。かといって、楽器を装飾として扱うアイドル的な消費とも違う。その間に生まれた違和感こそが、ZONEという存在を強く印象づけていた。

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ZONE-2000年12月撮影(C)SANKEI

メジャーデビューにふさわしい、前のめりな音像

『GOOD DAYS』は、ギターを軸に据えたバンドサウンドに、複数の歌声が重なり、前に進む推進力を生む構成。デビュー曲として、「何者か」を音で示そうとする意志が明確に刻まれている。

作詞を手がけたのは、Hysteric Blueのドラマー・たくや。バンドの現場を知る人物だからこその言葉選びが光る。作曲の原一博によるメロディも、勢いだけでなく、フックとしての強度を備えていた。そこにCHOKKAKUの編曲が加わることで、サウンドはロック寄りでありながら、メジャーシーンに届く輪郭を持つ。

結果として『GOOD DAYS』は、「新ジャンル」を名乗るだけでなく、それに見合う説得力を音で提示したデビュー曲になった。

CMを通して広がった「更新された風景」

この曲は、ZONE自身も出演した資生堂「ティセラ トゥインクルドリーム」のCMソングとして起用された。

テレビの中で、楽器を抱えた少女たちが自然に映し出される。その光景は、特別なライブシーンではなく、日常の延長として繰り返し流れた。

それは、「新しい音楽性」を説明するというより、「こういう存在ももう成立している」という事実を、静かに刷り込む役割を果たしていた。バンドルという概念は、理屈ではなく、風景として受け取られていったのだ。

成功前夜ではなく、設計の提示として

同年8月、『secret base〜君がくれたもの〜』の大ヒットによって、ZONEは一気に広い層へと知られる存在になる。だが、『GOOD DAYS』はその前段階としての“助走”ではない。最初から掲げられていた設計を、音と姿で示した宣言だった。

後年、ガールズバンドの再評価や、楽器を手にした少女たちが自然に描かれるアニメ作品が増えていく。その流れを振り返ると、ZONEが立っていた場所は、決して特殊な一例ではなかったことがわかる。

バンドか、アイドルか。その問いを最初から無効化しにいった出発点。その強さこそが、この曲をZONEのメジャーデビューシングルとして、確かなものにしている。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。