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意外と読めない?【漢字クイズ】「偲ぶ」はなんと読む?→気になる正解は?

  • 2025.12.31

みなさんには、昔を思い出して懐かしい気持ちになった経験がありますか?過去の出来事であるにも関わらず、自分にとって印象深いものほど、その時の情景や気持ちは鮮明に思い出されるものですよね。

今回ご紹介する「偲ぶ」という言葉は、そういった遠い過去に思いを馳せて懐かしむ様子を表したものです。みなさんは正しく読むことができますか?

問題

「偲ぶ」はなんと読む?
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「偲ぶ」と「忍ぶ」

「偲ぶ」の正しい読み方は「しの(ぶ)」です。

「過ぎ去ったり遠く離れたりしたことや人を、なつかしむ気持ちや賞賛・同上の気持ちを持って思い出す」という意味があります。

「しのぶ」と聞くと、「忍ぶ」という漢字を思い浮かべる方も多いと思いますが、「忍ぶ」は「つらいことを我慢する」「他人に知られないようにこっそりと何かをする」「気持ちを抑える」などの意味を持ちます。

「我慢する」「隠す」という意味合いの強い表現なので、「偲ぶ」とはしっかりと区別して押さえておきましょう。

「偲ぶ」と「偲ばれる」

「偲ぶ」という言葉は、「偲ばれる」といった受身の形で用いられることも多くあります。

「お人柄が偲ばれる」や「昔の栄華が偲ばれる」など、故人や過ぎ去った物事に対して愛情や尊敬の気持ちを込め、心の中で自然と思い返してしまう時に用いる表現です。

日本語というのは、ちょっとした表現の違いによって、相手に伝えるニュアンスを絶妙に調整しています。なんとも奥深く繊細な言語ですよね。


参考文献: 明鏡国語辞典、大辞林

文(編集):そこさん

元国語科教員。一文字でたくさんの意味を持つ漢字に魅了され、大学では中国文学を専攻し、漢詩について研究。とても身近なのに、意外と深くは知らない漢字。読むだけでちょっと賢くなれる、そんな豆知識をお届けします!