意外と読めない？【漢字クイズ】「唆す」はなんと読む？→気になる正解は？

私たちは日々いろいろな人と関わり合いながら生活しています。全ての人が善良であると信じたい一方で、残念ながら一定数の悪い人がいることも事実です。

そして、そういった人たちに影響されて悪事に手を染めてしまうという事例も少なくありません。

そんな時、「彼が私を唆した」というような表現を用いることがありますが、「唆す」という漢字をみなさんは正しく読むことができますか？

問題

「唆す」はなんと読む？

「唆す」の正しい読み方は「そそのか（す）」です。「嗾ける（けしかける）」と読む「嗾」という漢字を用いて「嗾す（そそのかす）」と表記することもできます。

もともとは「その気になるように勧める・促す」という意味があり、良い方向へ導くために用いられていましたが、現在では「よくない行動をするように、おだてたり誘ったりする」というように、悪い意味で用いられることがほとんどです。

「唆す」と同じような意味を持つ熟語に「教唆（きょうさ）」があります。「人にいろいろ暗示を与えて、悪事・犯罪などを犯すように仕向けること」という意味があり、法律用語としても用いられています。

このように悪い意味で用いられることの多い「唆」ですが、良い意味で使いたい時のために「示唆（しさ）」という熟語もぜひ覚えておきましょう。「それとなく教え示すこと」という意味があるので、「彼の講演は非常に示唆に富む内容だった」のように用いることができますよ。

参考文献：大辞林、新明解国語辞典、明鏡国語辞典

文（編集）：そこさん

元国語科教員。一文字でたくさんの意味を持つ漢字に魅了され、大学では中国文学を専攻し、漢詩について研究。とても身近なのに、意外と深くは知らない漢字。読むだけでちょっと賢くなれる、そんな豆知識をお届けします！