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【プロが解説】ロマンス詐欺に遭わないための5つの注意ポイント「まさか自分が」を防ぐために

  • 2025.11.30

SNSなどを通じて恋愛感情や親近感を抱かせ、金銭等をだまし取るロマンス詐欺。マッチングアプリやSNS上での交流が身近になった今、巧妙なロマンス詐欺による被害は深刻となっています。
そこで今回は、詐欺に遭わないために注意すべきことを専門家に伺いました。

教えてくれたのは……
BBSS株式会社 取締役 執行役員 / プロダクト本部 本部長
森 尚久さん
ソフトバンクグループにてセキュリティソフトウェアのディストリビューション営業・EC・MD・マーケティング業務部門の責任者として長年従事した後、国内一般消費者向けのセキュリティ対策製品の開発・企画に携わる。国内1,200万以上のサブスクリプションライセンスを発行するネット詐欺対策ソフト『みやブル』をはじめとするプロダクト事業責任者およびスポークスマンとして、メディア出演・外部講演等の実績も豊富。

女性は40代~50代の層が狙われやすい

警察庁の報告によると、ロマンス詐欺の被害者の年齢層は、女性では40代~50代の割合が高いことがわかっています。主に中年層の被害が多いのが特徴ですが、70代、80代以上の方の被害も報告されています。(参考:https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/new-topics/romance/)

「将来のことを考えて出会いが欲しくなった」、「子どもが家を出て一人の時間が増えた」などの不安や孤独感を感じている方も多く、そうした感情が心の隙となり、犯罪者に狙われやすくなるのです。

主な手口とは?

犯罪者側はマッチングアプリやインスタグラム、フェイスブックといったSNSのダイレクトメッセージ等から声をかけてくる傾向に。
やりとりの中で距離を縮め、恋愛や結婚をほのめかしながら関係が深まった頃に「仕事で金が必要になったので一時的に立て替えて欲しい」「2人の将来のために、投資でお金を増やそう」といった口実で金銭を求めてきます。

怪しいメッセージの特徴

・会ったことがないのに「出会えたのは運命だ」「真剣に将来を考えている」など、過剰に感情的な言葉を使う
・最初に話しかけてきたSNSから他のメッセージアプリ(LINE・WhatsAppなど)に誘導してくる
・「海外に住んでいる」「仕事が忙しくて会えない」など、ビデオ通話や直接会うことを避けようとする(プロフィール写真が本人のものではない可能性がある)
・「日本に行くための資金が必要」「事業でトラブルがあり一時的に送金してほしい」など、お金に関わる話題を出してくる

ロマンス詐欺から身を守るための5つの注意ポイント

被害を未然に防ぐために、次のポイントを覚えておきましょう。

1. すぐにLINEなどに誘導する相手には警戒を
犯罪者側はSNS運営の監視を避けるために、SNSやマッチングアプリから外部のプライバシー保護の高いアプリに誘導しようとしてきます。やり取りをすぐに移動したがる相手には警戒が必要です。

2. 相手の写真やプロフィールは検索してみる
犯罪者側は他人の写真を流用していることが多いため、画像検索(Googleなど)で同じ写真が別名義で出てくることがあります。プロフィール文も他のSNSを流用している場合があるため、やりとりを続ける前に一度検索してみてください。

3. 突然大げさな愛の言葉が増えたら冷静に立ち止まる
「あなたしかいない」などの感情的なメッセージには注意が必要です。恋愛感情を揺さぶり、冷静さを失わせるための罠かもしれません。一歩引いて違和感がないか考え、必要なら第三者に相談してみましょう。

4. 投資、副業などお金の話が出たら要注意
一度も会っていない人から送金や投資の話をされた時点で詐欺の可能性が高いです。犯罪者側もいきなりお金の話をするわけではなく、半年以上も普通にメッセージを重ねて信頼を築くケースもあります。信頼している相手でも「将来のために一緒に投資しよう」「稼げる副業を教えるよ」などの金銭の話が出たら一呼吸置きましょう。

5. 第三者に相談、共有してみる

自分だけで判断せず、第三者の意見を聞いてみることでロマンス詐欺の被害に遭うリスクは減少します。少しでも怪しいと感じるポイントがあれば家族や友人、警察などに相談しましょう。

ロマンス詐欺は高齢者もターゲットになる可能性があります。離れて暮らす高齢の父親、母親がSNSを使っている場合は、日頃から「こんな手口の詐欺があるらしいよ」と情報を共有しておくことが重要です。
さらに、スマホの見守りサービスや使用状況をモニタリングできるアプリなどを利用することも危険の早期発見に繋がります。例えば家族のスマホに専用アプリを入れておくことで、検索履歴や利用傾向を把握し、「おばあちゃん、最近急に投資やお金の振り込み方について検索しているけど何かあったのかな?」といった早期の気づきと声かけにつなげることができます。
例:スマホアクティビティモニタリングアプリ「まもウォッチ」

SNSやマッチングアプリで簡単に人と出会うことができる現代では、誰もがロマンス詐欺の被害に遭う可能性があります。「自分は騙されない」「この人なら大丈夫」と決めつけてしまうのが最も危険です。
もし「おかしいな」と思ったら、ためらわず距離を置き、身近な人や警察相談専用ダイヤル(#9110)に相談をしてみてください。その一呼吸が被害を防ぐ有効な手段になります。

この記事を書いた人

BBSS株式会社 取締役 執行役員 森 尚久さん

森 尚久さん

ソフトバンクグループにてセキュリティソフトウェアのディストリビューション営業・EC・MD・マーケティング業務部門の責任者として長年従事した後、国内一般消費者向けのセキュリティ対策製品の開発・企画に携わる。国内1,200万以上のサブスクリプションライセンスを発行するネット詐欺対策ソフト『みやブル』をはじめとするプロダクト事業責任者およびスポークスマンとして、メディア出演・外部講演等の実績も豊富。

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