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過ごしやすい秋になぜかぐっすり眠れない…睡眠のプロが教える原因&快眠法

  • 2025.11.13
秋に寝付きが悪くなる原因は?(画像はイメージ)
秋に寝付きが悪くなる原因は?(画像はイメージ)

秋は気温や湿度がほどよく、眠りやすい季節という印象を持つ人は多いと思います。ただ、中には寝付きが悪くなる人もいるようで、SNS上では「眠れない」「毎年不眠が悪化するのが秋」などの声が上がっています。秋に睡眠の質が低下する場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。秋に寝付きが悪くなる原因や、寝付きを改善する方法について、上級睡眠健康指導士の山本智子さんに聞きました。

生活リズムが乱れている可能性も

Q.秋に寝付きが悪い場合、どのような原因が考えられますか。

山本さん「秋に寝付きが悪くなる原因の一つが日照時間の減少です。太陽光を浴びる時間の減少は、私たちが光を浴びることで増える『セロトニン』というホルモンの分泌減少につながります。スムーズな寝付きに関係する『メラトニン』の原料はセロトニンであることから、日照時間の減少は結果的にメラトニンの減少にもつながり、結果として寝付きの悪さを招くでしょう。

そして、もう1つの原因が夏の時期に長期休暇や夜更かしが続いたことで、体内時計が乱れた状態にあることです。その状態のまま秋を迎えて朝型の生活リズムに変えようとしても、体内時計が戻るのには2~3週間かかるといわれているため、すぐには戻りません。よって、秋になっても寝付きが悪いという状態が続いてしまいます」

Q.では秋に寝付きが悪い場合、どのように対処すればよいのでしょうか。改善方法はありますか。

山本さん「まずは生活リズムを整えることが大事です。そして日照時間が短い分、意識的に太陽の光を浴びるように心掛けると良いと思います。朝起きたらカーテンを開けることや、朝に軽めの散歩に行くなど、午前中にしっかり太陽の光を浴びることが大事です。

また、これは季節にかかわらず言えることですが、寝付きが悪いからといって、ずっと布団で横になり続けないようにすることも大切ですね。人は頑張って寝ようと思った瞬間から寝付けなくなります。横になって30分たっても寝付けないときは、一旦布団から出て別の場所でゆっくり過ごし、眠くなったらまた布団に入るようにしましょう」

Q.秋に寝付きが悪くなる原因となる生活習慣について、教えてください。

山本さん「秋に寝付きが悪くなりやすい生活習慣として、つい寝る前までおいしいものを食べてしまったり、夢中になって読書をしてしまったりということが挙げられます。食欲の秋や読書の秋といわれますが、やはり生活リズムを整えることを優先してほしいと思います。

食事は就寝の2~3時間前には済ませましょう。そして、読書は1回30分を就寝の30分前までには終わらせるなど、タイミングを決めると良いですね。

秋は朝晩の寒暖の差が激しい季節なので、夜に体が冷えることによって寝付きが悪くなりやすいです。寝室の温度を20~22度、湿度を50~60%程度に保つことや、パジャマや寝具を季節に合わせたものに変えて睡眠環境を整えることも大切になってきます」

* * *

秋に眠れないのは日照時間の減少によるセロトニンの分泌不足からくるメラトニンの不足が原因であることが分かりました。秋の夜長を趣味の時間に充てたりリラックス時間に充てたりするのはほどほどにし、早寝早起きの生活リズムを確立するとよいでしょう。睡眠をしっかり取ることが健康への近道なので、秋にも良質な睡眠を取る工夫を心掛けましょう。

オトナンサー編集部

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