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【会社員終了のお知らせ】「話したいことがあります」呼び出しに「詰んだ(泣)」と思ったら?

  • 2025.11.8

会社の上司やクライアントからの突然の呼び出し。今回は、出版社で働いていた私のエピソードを紹介します。「あとで話したいことがあります」と用件を伏せられ、頭をよぎったのはこれまでのミスのことで……。

一通のメールで大パニック!

ある日の午後、パソコンに1通のメールが届きました。差出人は上司とクライアント。「あとで話したいことがあります」と、それだけの短い文面でしたが、胸がざわつきました。

前日に資料の数字を間違えたことを思い出し、これまでの小さな確認漏れも次々と頭をよぎります。「誤字を見落とした?」「会議中のメモを飛ばした?」自分の過去の失敗が、頭の中で勝手に大騒ぎ。ぐるぐると終わりのない考えでいっぱいになります。

食欲も止まる、頭の中は大混乱

「また失敗を指摘されるのではないか」「怒られるのではないか」と、最悪のシナリオばかりが頭の中を駆け巡り、胸はぎゅっと締め付けられるように重くなっていきました。

ランチに手を伸ばしても箸は止まり、味は感じられず、気づけばデスクでそわそわと座り直し、何度もメールを開き、閉じてはまた開く……。手のひらの汗も、落ち着かない心も、自分では止めようがありませんでした。

上司に言われたのは

やがて相談の時間が訪れ、恐る恐るドアをノックし「失礼します」と声をかけました。少し震える声と隠せない緊張感。

ところが、上司はにこやかに「今日の資料、よくまとめてくれてありがとう。少しだけ補足があるんだ。すぐ終わるよ」と柔らかい声で話しかけてくれました。
その瞬間、体の力が一気に抜け、胸の奥を締めつけていた不安がふっとほどけました。「あ、そういうことだったのか」と、思わず安堵の笑いがこぼれました。

自分の心が大騒ぎした、おかしな午後

勝手に膨らませた最悪の想像に振り回されていた自分が、ちょっと可笑しく思えました。結局、悪い想像とは違って、実際にはただの業務上のやり取りにすぎませんでした。

胸の奥でギュッとしていた不安がふっとほどけ、それからの時間は安堵と小さな笑いに包まれながら、ふんわりと和やかに流れていきました。自分の心が大騒ぎしただけの午後のささやかな出来事でした。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2023年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:miki.N
医療事務として7年間勤務。患者さんに日々向き合う中で、今度は言葉で人々を元気づけたいと出版社に転職。悩んでいた時に、ある記事に救われたことをきっかけに、「誰かの心に響く文章を書きたい」とライターの道へ進む。専門分野は、インタビューや旅、食、ファッション。

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