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「羽毛布団」はいつ出すのがベスト?使用時にやりがちなNG行為

  • 2025.11.5
羽毛布団を出すのに適したタイミングとは?(画像はイメージ)
羽毛布団を出すのに適したタイミングとは?(画像はイメージ)

気温が低くなり、羽毛布団を出そうか迷っている人は多いと思います。羽毛布団とは、水鳥の胸元に生えている「ダウン」と呼ばれる羽毛が50%以上含まれている製品を指します。SNS上では「羽毛布団を出すか迷う」「羽毛布団はいつから使えばいいのか分からない」といった声が上がっていますが、羽毛布団はいつ頃から使い始めた方がよいのでしょうか。羽毛布団を使うメリットや使用時の注意点などについて、上級睡眠健康指導士の山本智子さんに聞きました。

室温が15度以下になる時期から使用するのがお勧め

Q.そもそも、羽毛布団を使うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。就寝時に必要以上に汗をかく恐れはないのでしょうか。使用時にやりがちなNG行為も含めて教えてください。

山本さん「羽毛布団のメリットの1つ目は、『軽い』ということです。布団自体が軽いので体への負担が少なく、寝返りが打ちやすいですね。2つ目は『保温性、保湿性、放湿性に優れている』という点です。布団の中に湿気がこもらないので、睡眠中に蒸れるといった不快感が少なく済むでしょう。

布団の内部が暖か過ぎて蒸れると、睡眠を妨げる原因につながります。必要以上に汗をかくとしたら、この蒸れが原因でしょう。

よく羽毛布団の下に毛布を入れる人がいますが、この状態は湿気が外に逃げにくく、蒸れを感じやすくなるためお勧めしません。寒い時期に毛布などを掛けたければ、羽毛布団の上から掛けるのが良いでしょう。そうすれば、羽毛布団のメリットを損なうことなく、快適に眠れると思います」

Q.羽毛布団を出すのに適切なタイミングについて、教えてください。

山本さん「羽毛布団は厚さや羽毛の充填(じゅうてん)量の違いから、厚手の『本掛け布団』、厚さが中くらいの『合掛け布団』、薄手の『肌掛け布団』の3種類に分かれます。これらをを季節に合わせて使い分けるのがお勧めです。

分厚い羽毛布団である本掛け布団は、冬の寒い時期に使うと良いですね。目安としては、室温が15度以下になる頃から使用するのがお勧めです。ちなみに、春や秋は合掛け布団が適しています。合掛け布団は室温が16~23度のときに使用すると良いでしょう。

ダウンケットと言われる『肌掛け布団』は、夏に冷房で冷えた室内で寝る際、体の冷えを防ぐために使うのが効果的です。室温が24度以上での使用が良いでしょう」

Q.羽毛布団を出す際の注意点はありますか。

山本さん「羽毛布団を押し入れやクローゼットから出したら、まずは1回、天気の良い日に外で干してください。ポイントは、1日の中で一番湿気が少ない午前10時から午後3時ぐらいまでの時間帯を選ぶことです。この時間帯に布団カバーを掛けたままの状態で、1~2時間ほど天日干しをしていただくのが良いと思います。

しかし、布団の中身を覆う布地である『側生地』にシルクが使用されている場合は陰干しをしてください。布団を干す際は、つい布団たたきなどでたたいてしまいがちですが、激しくたたいてしまうと側生地や中の羽毛を傷めてしまいます。優しく払うような感じでほこりを取るのがお勧めです。最近は布団専用掃除機もありますが、羽毛布団に使用する場合はパワーの設定を弱にして、優しく弱い力でかけてください」

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厚さと羽毛の充填量によって、羽毛布団は本掛け布団、合掛け布団、肌掛け布団の3種類あり、それぞれ季節によって準備するタイミングが変わることが分かりました。1羽の水鳥から取れる羽毛は5~10グラムといわれており、羽毛をたくさん使った羽毛布団は高級品と言えます。しかし、打ち直し(リフォーム)もできるため、一度入手すれば長く使用することが可能だといいます。睡眠の質を向上させたい場合は、羽毛布団の購入を考えてみてはいかがでしょうか。

オトナンサー編集部

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