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降雪短時間予報で冬の大雪災害に備えよう! 活用のポイントを解説

  • 2025.11.3

冬に発生リスクが高まる災害の一つに大雪が挙げられます。大雪は交通マヒや停電をはじめ、雪の重みによる家屋の倒壊など、深刻な被害をもたらす場合も。

大雪に備えるためには、気象庁が提供している「降雪短時間予報」が役立ちます。本記事では大雪災害の特徴をはじめ、降雪短時間予報の活用や災害に備えるポイントをご紹介します。

大雪災害の特徴

大雪に備えるためには、その性質について理解することが大切です。まずは大雪による災害の特徴について解説します。

日本海側と太平洋側の大雪について

前提として、日本海側と太平洋側は大雪をもたらす気象条件が異なります。

日本海側の大雪は、主に西高東低の気圧配置が強まり、シベリア大陸から日本列島に向かって吹く季節風により発生します。冷たく乾いた季節風が暖かい日本海を吹き渡る際に雪雲が発生し、その雪雲が日本海側に流れ込むことで雪が降ります。

一方で、太平洋側の大雪は、主に南岸低気圧と呼ばれる温帯低気圧により発生します。太平洋側は日本海側に比べると降雪の頻度が少なく、豪雪地と比較して備えができていません。少しの積雪でも交通機関が乱れるなど生活に大きな影響をおよぼすおそれがあります。

大雪がもたらす被害

大雪がもたらす代表的な被害としては、以下の4点が挙げられます。

・ 大雪による通行止めや車の立ち往生などの交通被害
・ 雪下ろし作業中の転落事故、凍結を原因とした歩行中の転倒事故、車両事故に起因した人的被害
・ 雪の重みによる家屋、カーポート、ビニールハウスの倒壊
・ ライフラインの寸断

近年だと2021年1月7日から11日にかけて西日本から北日本にかけて大雪となって、北陸自動車道で最大1,600台が立ち往生するなど大きな被害が発生しました。また、この大雪により死者6名、重軽傷者合わせて91名と人的被害も発生しています。

さらに、北日本から西日本にかけて道路の通行止め、鉄道の運休、航空機・船舶の欠航等の交通障害が発生したほか、秋田県や新潟県の広い範囲で停電も発生しました。

今冬の傾向

気象庁が2025年9月22日に発表した寒候期予報によると、今年の冬の気温はほぼ平年並みとなる予想です。

また、冬の前半は「厳冬になりやすい」といわれるラニーニャ現象が発生した時に近い状態になると予想されます。このため、冬の前半である12月は真冬の寒気が南下し、早い時期から大雪が降る可能性もあります。

特に、西日本の日本海側は降水量が多くなる予想で、例年以上の降雪量が予想されています。これは、日本海の海面水温が平年より高いため雪雲が発達しやすいことが要因です。

急な大雪に慌てないためにも、早いうちから備えが必要です。

降雪短時間予報(今後の雪)とは

大雪のよる災害への備えに役立つ気象情報に「降雪短時間予報」があります。なお、気象庁では「今後の雪」という名称で気象情報の提供を行っています。

降雪短時間予報は、今後6時間先までの「1時間ごとの積雪の深さと降雪量」を約5km四方の格子単位で予測します。

さらに、降雪短時間予報では、現在の積雪の深さをはじめ「72時間前~3時間前から現在」までの降雪量を確認できます。

アメダスのデータがない地域を含めた積雪や降雪の解析・予測が把握できるとともに、大雪による災害や交通への影響を事前に判断することができます。

降雪短時間予報の活用により目先の降雪や積雪状況が把握できるため、以下のような形で利用可能です。

例:
・ 「回り道になるけど、予想されている積雪が少ない道を通ろう」
・ 「タイヤチェーンを用意しておこう」
・ 「雪で高速道路が通行止めになるかもしれないので早めに出発しよう」
・ 「数時間以内に積雪が増えそうなので、早めに自宅に帰ろう」
・ 「急激に積雪が増えそうなので、停電に備えておこう」

など、早い段階で降雪への備えが可能です。

積雪の深さと降雪量の違い

今後の雪やアメダスで扱う雪の情報に「積雪の深さ」と「降雪量」があります。

「積雪の深さ」とは、ある時点で地面に積もっている雪の厚みのこと。一方、「降雪量」とは、一定期間に増えた積雪量を指します。

積雪は、雪が降り続けて深くなるだけでなく、溶けたり、雪の重みで圧縮されて減ったりと変化が起きるため、時間の経過により変動します。

例えば、A地点で「午前6時の積雪の深さが30cm」で「午後12時の積雪の深さ40cm」だった場合、6時間で10cm増えたことになりますが、実際この間に降った雪の総量は10cm以上とも考えられます。

なぜなら、積もった雪の一部は溶けたり圧縮されたりすることで、見かけの深さは変動するからです。そのため、気象観測では1時間ごとに積雪の深さの増加分だけを合計し、「降雪量」として記録します。

降雪量は増加分のみを計上し、減少した分は含みません。これにより、実際に降った雪の量をより正確に把握できます。

例えば、気温が氷点下の際に、積雪量に対して降雪量が多い場合は、積もっている雪が圧縮されていることを意味し、雪の重みが増すことで屋根が倒壊するリスクが高まります。

また、気温が高い場合に積雪量に対して降雪量が多い場合は、雪がどんどん解けている状況であり、なだれや洪水のリスクが高まる可能性もあります。

このように、降雪量と積雪量の関係から災害のリスクが把握できる場合もあるため、積雪の深さとあわせて降雪量もチェックすることが大切です。

大雪災害に備えるポイント

大雪災害から身を守り、被害を最小限に抑えるには降雪短時間予報の活用をはじめ、事前の備えが欠かせません。

特に、大雪災害対策に欠かせない重要なポイントです。

・最新の雪に関する警報、注意報などの気象情報を収集する
・緊急時の連絡や避難の方法を家族で話し合っておく
・防寒・防災グッズを準備しておく
・除雪用具の準備をしておく
・停電に備えて電池式ラジオやモバイルバッテリーも準備しておく
・大雪の日は不要不急の外出を避け、外出時は時間に余裕を持って行動する

大雪時の雪下ろし作業時は複数人で行い、命綱やヘルメット、滑りにくい靴の着用など安全対策を徹底することも大切です。

本格的な雪のシーズンが始まる前に、いち早く大雪災害への備えをしておきましょう。

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〈執筆者プロフィル〉
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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