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【上野】正倉院 THE SHOW―感じる。いま、ここにある奇跡―@上野の森美術館2025年11月9日(日)まで

  • 2025.10.23

1300年の奇跡を、いま、五感で体感する初の“体感型展覧会”が上野で開催!

9,000件にも及ぶ宝物を約1,300年にわたって守り伝えてきた「奇跡の宝庫」正倉院

その圧倒的な歴史と美を、視覚・嗅覚・聴覚など“五感を通じて味わう”体感型展覧会が上野の森美術館で2025年11月9日(日)まで開催されています。

出典:リビング東京Web

会場入り口

【正倉院 THE SHOW】は、宮内庁正倉院事務所の全面監修のもと、宝物の姿・香り・音を多角的に再現しているのが本展覧会の見どころのひとつです。

出典:リビング東京Web

新技術による高精細3D映像や、本物と同じ素材・技法で制作された再現模造、幻の香木「蘭奢待」の香り体験、さらには現代アーティストとのコラボレーション作品まで。正倉院の“いま、ここにある奇跡”を感じる展覧会です。

【注目展示】「国家珍宝帳」全紙原寸大で公開

光明皇后の祈りが息づく、14メートルにおよぶ“宝物の原点”。本展では、正倉院宝物の原点とも言える文書「国家珍宝帳(こっかちんぽうちょう)」が、全紙・原寸大(約14メートル)で展示されています。これまでにないスケールと臨場感で、正倉院のはじまりを体感できる圧巻の展示です。

出典:リビング東京Web

会場展示風景 「国家珍宝帳」の原寸大再現

「国家珍宝帳」は、天平勝宝8歳(756年)、光明皇后が亡き夫・聖武天皇を偲び、その冥福を祈って東大寺の大仏に奉納した宝物の目録。

出典:リビング東京Web

会場展示風景 「国家珍宝帳」の原寸大再現

その冒頭には、聖武天皇の袈裟をはじめとした品々の名称が一つひとつ丁寧に記されており、総数は660点以上にのぼります。 そして巻末には、当時の政権中枢にいた藤原仲麻呂による署名も残されており、皇后の深い祈りとともに、国家としてこの奉納が厳粛に行われたことが読み取れます。

【見どころ1】宝物の美に包まれる──巨大スクリーンと再現模造による圧巻の空間演出

本展では、正倉院宝物を360度からスキャンした高精細3Dデジタルデータを活用し、巨大スクリーンで映像が上映されているのも見どころになります。

出典:リビング東京Web

高精細3Dデジタルデータ映像 展示風景

肉眼ではとらえられない微細な意匠や質感までリアルに再現し、あたかも宝物に“包まれる”ような没入体験ができます。

出典:リビング東京Web

3Dデジタルデータ 漆金薄絵盤

撮影および計測:宮内庁正倉院事務所・TOPPAN株式会社

さらに、実物の宝物と同じ素材・技法を用いて作られた「再現模造」を展示。
「螺鈿紫檀五絃琵琶」「螺鈿箱」など、代表的な宝物の細部に至るまで丁寧に再現された作品を、映像とともにじっくり鑑賞することができます。

出典:リビング東京Web

再現模造 螺鈿紫檀五絃琵琶

【見どころ2】史上初!「蘭奢待(らんじゃたい)」の香りを再現・体験

「正倉院 THE SHOW」では、宮内庁正倉院事務所のプロジェクトで再現された「蘭奢待(らんじゃたい)」の香りを展示会場で、初めて一般公開されているのも、注目ポイントのひとつです。「天下第一の名香」と呼ばれる正倉院の宝物「蘭奢待(らんじゃたい)」。※展示品はレプリカです。
織田信長や足利義政も魅了されたその香りが、現代の技術でよみがえりました。
高砂香料工業の協力のもと、極小の「脱落片」などから香りを再現しています。

出典:リビング東京Web

「蘭奢待香(レプリカ)」

織田信長をはじめとした戦国武将たちが切り取った痕跡が残る、「蘭奢待」の香りは、長年“謎”に包まれていました。本展では、その香りを史上初めて来場者自身が体験可能です。かつての権力者たちを魅了した香りに、ぜひ浸ってみてください。

香りの体験をした感想は、爽やかな白檀を思わせるウッディな香りで、何度も嗅ぎたくなるような高貴さが印象的でした。軽やかさと奥深さが共存し、思わず深呼吸したくなるほどの心地よさ。まさに、時代を超えて人々を魅了してきた、特別な存在です。

出典:リビング東京Web

香りの体験

※<蘭奢待>
宝物名は「黄熟香(おうじゅくこう)」。長さ156.0cm、重さ11.6kg。東南アジアに分布するジンチョウゲ科アクイラリア属の木の切り株などに樹脂や精油が沈着してできた香木で、いわゆる「沈香(じんこう)」。「沈香」の中でも、正倉院の蘭奢待は特に名香とされてきました。

【見どころ3】正倉院と宝物をめぐる“勅封の物語”を体感

正倉院宝物は、「勅封(ちょくふう)」と呼ばれる天皇の命令による封印制度のもと、特別な許可がなければ開けられない厳重な管理体制で守られてきました。
それは今も受け継がれ、国家的レベルで宝物の保存と修復が続けられています。

出典:リビング東京Web

本展では、勅封を模した空間展示とあわせて、正倉院を守り続ける人々の姿を記録した映像資料も上映されています。
「なぜ1,300年もの間、宝物が守られ続けてきたのか」その背景にある“物語”と“人の営み”にも迫ります。

出典:リビング東京Web

【見どころ4】現代アーティストとのコラボレーションで再発見する正倉院の美

本展では、「美のアベニュー」の空間を過ぎると正倉院の美に触発された現代アーティストたちによる新作も展示されます。「美のアベニュー」は正倉院宝物の文様を展示しています。縦横45センチ四方に収められた色鮮やかな文様が壁や天井に並び、宝物の装飾美を間近で感じられます。とても煌びやかで目を引く空間です。

出典:リビング東京Web

「美のアベニュー」

コラボレーションしている現代アーティストは、
篠原ともえ(デザイナー・アーティスト)
亀田誠治(音楽プロデューサー・ベーシスト)
瀧本幹也(写真家・映像作家)
亀江道子(陶芸家)
篠原さんは、正倉院宝物の一つで、鳥の頭を象った蓋をもつペルシア風の水瓶「漆胡瓶(しっこへい)」をモチーフにしたドレスを本展のために製作されました。

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出典:リビング東京Web

ファッション、音楽、写真、陶芸といった多彩なジャンルの第一線で活躍するクリエイターたちが、正倉院の美と向き合い、現代の感性で再解釈した“新たな物語を表現します。

出典:リビング東京Web

現代アーティストのコラボ作品

来場者の体験をさらに豊かにするのが、スマートフォン対応の無料音声ガイド
ナビゲーターは、アニメ・吹き替えなどで大活躍の声優・神谷浩史さんが担当しています。

宮内庁正倉院事務所の研究員による専門的な解説も盛り込みながら、正倉院宝物の背景にある深い歴史と文化を、心地よい声と共に体験できます。

▶ ご利用にはスマートフォンまたはタブレットと、イヤホン・ヘッドホンをご持参ください。
▶ QRコードを読み取って利用する方式(※通信料がかかります)
▶ 一部端末では非対応の場合あり

展覧会グッズも正倉院宝物を模したグッズも販売されており展覧会ならではのオリジナルグッズも豊富です。

出典:リビング東京Web

展覧会グッズ販売エリア

宝物と“対話”する香りと輝きに、1300年の時が息づく

『正倉院 THE SHOW』は、まるで宝物たちが語りかけてくるような時間です。
9,000件にもおよぶ宝物が1,300年にわたり守り抜かれてきた、その“奇跡”と“想い”を、全身で感じ取ることができる、まさに体感型の歴史空間です。

超高精細3Dデジタルデータで宝物の細部に迫り、かつて天下人たちが魅了された「蘭奢待(らんじゃたい)」の香りを再現・体験も本展ならではの貴重な機会。
是非会場で体感していただきたい展示です。

時を超えて受け継がれた美と祈りの物語。
その息づかいを、ぜひ会場で確かめてみてください。

正倉院 THE SHOW―感じる。いま、ここにある奇跡―
会場:上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)
TEL:ハローダイヤル 050-5541-8600(9:00~20:00 無休)
アクセス:
JR 上野駅 公園口より徒歩3分
東京メトロ・京成電鉄 上野駅より徒歩5分
会期:2025年11月9日(日)まで※会期中無休
開館時間:午前10時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
観覧料(当日券):一般2,300円 高校生・大学生1,700円 小学生・中学生1,100円
※料金は全て税込
※未就学児無料
※学生の方は入館の際に学生証の提示が必要です
※障がい者および介助者1名は当日料金の半額。当日チケット売場(窓口)にてご購入ください。
購入の際に障がい者手帳(身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳)もしくは障害者手帳アプリ「ミライロID」をご提示ください。
※事前予約不要です。混雑時は入場待ちが発生する可能性があります
※チケットの詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。
グッズショップのご利用には、展覧会への入場券が必要です
【音声ガイドについて】
「正倉院 THE SHOW」観覧券ご購入者の方は、音声ガイドを無料でご利用いただけます。
お客様ご自身のスマートフォンもしくはタブレットでご利用いただけるガイドです
音声ガイド専用機の貸出はありません。イヤホン、ヘッドホンをご持参ください。
ガイドのご利用にはデータ通信が必要です。また、端末により利用できない場合があります。

※記事に掲載した内容は公開日時点または取材時の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください

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